Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

<< April 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

2017.04.23 Sunday

海外出張ホリック

まいど! まだヨーロッパ時間のシカゴ社長でございます。4日前にヨーロッパから帰国して、同行したSちゃんが時差調整のために休養している間にまた出張とは、私は何をしているのでしょうか?

 

軽井沢事務所兼倉庫(将来的にショールーム)母屋が今夏には竣工する予定なので、今は大忙し…、帰国中の4日間は基礎工事の確認と新倉庫に入れる商品整理に追われていました。 いやいや本当にこの仕事が好きでなければ出来ない超過密スケジュールです。

 

まだ先の話ですがショールームはブリュッセルの軍事歴史博物館にあったような木製ショーケースを使えたら最高ですね。 でも地震の多い日本では、自立した4面がガラスの木製ケースでは心配です。 東京上野本店一階「The Chicago Gallery」と大阪店を足して二で割った感じになるのではないでしょうか?

 

ブリュッセル軍事歴史博物館では永年の謎であったベルギーのリェージュ製Ghaye System Rifleと呼ばれる、19世紀末の特殊な後装式小銃が展示されており、詳細が判明して大助かりです、流石ベルギーの博物館!  前回の出張では多くの貴重な情報を得られました。 新ショールームでは国内では一般的ではない19世紀の無可動古式銃約100挺を取り敢えず展示する予定です。 HPにも掲載されていない国内唯一の品が多数あります。

 

宮崎配置.jpg

*この配置図はシカゴランドの極一部です。

3,000坪以上の森を開墾して工事に入ったので、開発許可が必要になったり、軽井沢町の厳しい建築規制などの難関を徐々にクリアしなければなりません。 私は鉄砲屋になっていなかったら建築関係の仕事をしていたと思います。  そのせいか三十年前のアメリカ時代から自分で家を設計をして建てていたのでこの方面の経験は十分にありますが、土地開発まで規模が大きくなったのは今回が初めてです。 土地は広いに越したことはないので、まずメインの建物を建ててから、大物を展示出来るスペースの増築を考えています。

 

*前回の出張で行ったコブレンツの軍事博物館にあった第二次大戦でドイツ軍が使った7.5cm軽歩兵砲(7.5cm Infanteriegeschütz 18 )です。 歩兵砲は砲身が短く歩兵でも運用できる小型軽量分解容易なものが多いのでコレクション向けではないでしょうか? 旧軍の九二式歩兵砲があればぜひ欲しいです!

完成の暁にはこんな大砲をズラリと並べてみたいですね。←夢です、現実は三脚に載った重機関銃がズラリです。

 

さて今回のヨーロッパ出張はこんな感じ、最初はミュンヘンで4日間のオークション、同じホテルで4連泊出来る嬉しさは格別です。 そして英国工場に移ってオーストリア物流倉庫から届いた品の検品と加工サンプルを作ります。 英国滞在は僅か2日間の作業日程なので果たして終わるのでしょうか? 最後の〆はベルギーはシネイのミリタリー・イベントに行きます。 ここには前回の出張でミリタリー専門ではない一般アンティークのイベントに行ってきました。 二週間の間に同じイベント会場でそれもジャンルの違うイベントに行くのは変な気分です。   帰国途中でヘルシンキに寄りますが、バケーションだったら春のフィンランドは最高なんですけどね!

 

ではJALのラウンジでお寿司を頂いて行ってまいります!

 

本日のワンポイント情報!!

東京店在庫品の M84 短機関銃 (ユーゴ製 スコーピオン) 、 M16A1 自動小銃 のHPとDetailed Photos(詳細画像)が本日完成いたしました。ぜひHPをご覧ください。 

M84 短機関銃 (ユーゴ製 スコーピオン) (8万円、税別)

M16A1 自動小銃 (18万、税別)


2017.02.27 Monday

ヨーロッパ出張の〆はロンドン・ツアー!

まいど! アルバイトS君と9日間のヨーロッパ出張から戻ってからもバタバタとしているシカゴ社長でございます!!


ありがたい事に帰国後すぐにお客様から無可動実銃と古式銃のコレクション合計43丁の買取りのご依頼が!!  丁度長野倉庫に来ていた時にお電話を頂き比較的近いご住所でしたので、その日の夜にお伺いさせていただきました。 夜遅くまで誠にありがとうございました。


東京店に小銃、短機関銃などの比較的小さい品が22丁が届いております。 昨日から全スタッフ動員でHPアップを進めておりますので是非HPをご覧くださいませ。

本日から元外人部隊とスタッフ・キートン氏がドイツのEnforce TACショーとIWAショー(+オーストリア倉庫)のためにヨーロッパ出張に出掛けたのでスタッフ全員とは言えませんが…、残りのスタッフで善処いたします。


さて先の出張はアルバイトS君が毎日ブログを書いてくれたので全容は皆様もご存知とは思いますが、私自身がブログを書かなければ「出張を丸ごと忘れてしまう可能性」があるのでチョット記憶に残った事をまとめてみました。

 


日本からのヨーロッパへの玄関口フランクフルトから陸路(鉄道または車)でオーストリアへ行くのはドイツとの国境の街ザルツブルクまでが精一杯。 オーストリアのイタリア(スロベニア)側にあるシカゴ物流倉庫に行くにはオーストリアを縦断しなければなりません。 やはり今回のようにクラーゲンフルトまでバスで二時間の距離にあるグラーツに飛行機で飛ぶのが一番効率が良いみたいです。


グラーツに「Landeszeughaus」という中世の武器庫があるのは知りませんでした、こんなに甲冑のポスターがそこら中にあるのに…。 シカゴでも18-19世紀の古式銃を扱っていますが、Landeszeughausではさらに時代が上がったフリントロックが主な収蔵品です。 次回は乗り換えだけの街ではなく1日ゆっくりと出来るようにスケジュールを組みたいと思います。 Landeszeughausより目立っていたのはスキー・ラビット、オーストリアと言えば冬はスキーですね!昔はシカゴ・スタッフとオーストリアでスキーをしたな…(遠い目…)


お客様からリクエストがあったヒスパノ-スイザ HS.404 20mm 機関砲! 

 

このオーストリア物流倉庫に連合軍の機載用機関銃が各種ありました。 この後に行った大英戦争博物館にあったランカスター重爆撃機の前部銃座にあった品と同じ.303口径のブローニングもありました。 1丁約30万円(予価、税別)で入手可能です。 ←明日、元外人部隊とスタッフ・キートン氏がオーストリアに行きますので選んできます、もし希望があればの話ですが…。


軽巡洋艦ベルファストは約40年前に行って以来…、全く覚えていませんでした。
 


ロンドン塔は1-2回は行ったような…。こちらメインの建物ではありませんが展示品はシカゴ関係の品が多かったです。

 

大英戦争博物館にあったアブロ・ランカスター重爆撃機の機首。 前部上方銃座にはブローニング .303口径機関銃が装備されています。

最終日一日前はS君のリクエストに答えてロンドン・ツアーとなりました。 朝7時に夜行寝台車でロンドンに着いてからキングス・クロス駅の9と3/4番線を見に…、映画でホグワーツの学生たちが9番線と10番線の間にある壁にカートを押して消えていくという場面があったそうです。 それなので9と3/4番線。 そしてロンドン塔に行ってから軽巡洋艦ベルファスト、大英戦争博物館、そしてロンドンはシカゴ社長定番のチャイナ・タウンへ! 非常に濃い一日でした!!

 


S君もシカゴに入って早5年、オーストリアの倉庫でも英国の工場でも日頃の経験を活かし頑張ってくれました。 過労気味のシカゴ社長はしんどい思いもせず、病状も悪化せず無事に帰国できたのはありがたい事です。

今シカゴに必要なのは、私に代わって出張に行ける人材。 19歳で入社した青年がフルタイムのパート社員として自分夢を追いながらシカゴで立派に戦力(何でも出来るようになって、社長以上の技術を持つまでも…)になってくれています。 そして自分からシカゴの海外の様子を知りたいと思う熱心さにはありがたく思いました。 

 

では明日からの元外人部隊とスタッフ・キートン氏の出張ブログをお楽しみに!

 

 

本日のワンポイント情報!!

出張買取りで、無可動実銃と古式銃のコレクションが大量に入荷致しました。 第一便で小銃、短機関銃等の比較的小型の22丁が東京店に届きました。

順次HPアップしておりますので、どうぞご覧ください。

 

東京店に届いています品の内訳は下記の通りです。

三八式歩兵銃、九九式短小銃 後期型、ヘンリー M1860 ライフル (Uberti社製復刻品)、M1 ガーランド、モーゼル スタンダード 短小銃、MP40I 短機関銃 (bnz42)、SMLE 1 MkIII* 小銃、ステンMKII 短機関銃、ステンMkIII 短機関銃、スターリング Mk4 短機関銃、Stgw.57 自動小銃、ポルトガル Gew.3A3自動小銃 (FMP製)、モシンナガン M1891/30 歩兵銃、PPSh41 短機関銃、ポーランド PPS43 短機関銃、ホッチキス ユニバーサル 短機関銃、Vz.26 短機関銃、ユーゴ M56 短機関銃、オーストラリア FAL L1A1自動小銃、UZI 短機関銃、オランダ M1842 管打式歩兵銃 (登録証付古式銃)
 


 


2017.02.12 Sunday

アルバイトS君との初出張!

まいど シカゴ社長でございます!!

 

先日一泊三日の弾丸英国出張から帰国後私用で大阪に一週間滞在し大阪のウマイモンを食べ尽くしてきたシカゴ社長でございます!

大阪クオリティの食事を満喫できたハズですが、食欲が今一で何を食べたか全く判らないような一週間でした。 体力が徐々に落ちてきているような…。

 

 

そして大阪から長野倉庫/自宅に直帰して、自宅敷地に流れるセセラギ(渓流? 小川?)に落っこちました…。それも気を失って。 救急車まで来る大騒ぎになってしまいましたが、一命を取り留め病院へ。 二日後のヨーロッパ出張を控え「インフルエンザではないように!」の祈りが通じたのか、ありがたいこと?に「風邪と過労のダブル・パンチ」で済みました。 主治医の先生からも明後日から10日間のヨーロッパ出張へ出かけると伝えたら呆れられる始末です。

 

今回の出張は絶対にキャンセルは出来ません! 東京店の「青春系アルバイトS君」の初海外出張となるからです!

 

map-blog-201702.jpg

第1日目: 東京(成田)から元外人部隊も引き連れて三人でドイツのフランクフルト経由でオーストリアのグラーツまで。グラーツ泊

第2日目: 朝6時にグラーツを大型バスでシカゴの物流倉庫のあるクラーゲンフルトまで移動、一日中倉庫で「銃の選別作業」です。クラーゲンフルト泊

第3日目: 物流倉庫で「銃の選別作業」の続きの後、夜電車でクラーゲンフルトからウィーンまで移動。ウィーン泊

第4日目: 午前中はウィーンの軍事博物館へ、夕刻飛行機でロンドンまでひとっ飛び。 元外人部隊はここから別行動で、彼は密命を帯びてフィンランドのヘルシンキへ。 私とS君はロンドン市内をパッディントン駅まで移動。 夜行寝台でニューキーまで、車中泊

第5日目: 早朝ニューキーに到着してレンタカーでシカゴ工場まで移動。 工場で終日作業。コーンウォールの南海岸にあるホテルで宿泊。 いつものホテルではないの少し期待。 ペラナーワーサル泊

第6日目:  朝ニューキーに戻って終日作業。 夜行寝台でロンドンまで、車中泊

第7日目:  早朝ロンドン着、レンタカーを借りてロンドン市内観光+大英帝国軍事博物館見学、夕刻レンタカーでバーミンガムまで移動、バーミンガム泊

第8日目: 朝バーミンガムのミリタリーイベントに参加後、夕刻ヒースロー空港に戻って東京へ、機中泊

第9日目:  羽田着、アルバイトS君は羽田から自宅へ戻り私は羽田乗り継ぎで大阪まで。

こんな10日弱の日程ですが、青春系S君の活躍はいかに!

 

 

先月珍しくシカゴ社長とスタッフとの個別面談がありまして「アルバイトS君」に何か希望があるか?と尋ねたところ

アルバイトS「自分も海外出張に行きたいです!」とのこと。  

社長「それは大いに結構、それじゃ来月出発ね!」とあっという間に出張が決定。 

シカゴで海外出張が行ける事がキャリア・アップの一つになっています。 強制的に出張へ行かされる事もありますが、自発的に「出張へ行きたいです!」はポイントが高いです。

 

では行ってまいります!!

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、ステアー Kropatscheck M1886 歩兵銃 が東京店に入荷致しました。

HP・詳細画像ともにアップしておりますので、どうぞご覧ください。

ステアー Kropatscheck M1886 歩兵銃 のHPはこちら
ステアー Kropatscheck M1886 歩兵銃 の詳細画像はこちら


2017.02.06 Monday

一泊三日英国弾丸出張!

まいど! 約一ヵ月振りのヨーロッパ出張!!  今回は英国のみ一週間の旅程で「余裕のよっちゃん」かと思っていましたが・・・、トンデモない強行スケジュールになってしまったシカゴ社長でございます!!!

map-blog-201612mati.jpg

 

旅のお供はイタリアンなフィアット何とかです。 ロンドンのヒースロー空港でレンタカーをピックアップして一路北(バーミンガム)に向かいました。

20170131_965889.jpg

 

出張の楽しみと言えば食事、イタリアではワザワザ地下鉄に乗ってまで美味しいお店を捜しに行きますが、ここは食通(笑)の国イングランド…。 当たり外れの無いのはファーストフード(KFC)でございます(涙)。 高速のサービスエリアでは「KFCがあるかないか」で「停まるかどうか」を決めるくらいです。

20170131_965888.jpg

 

今回最初に行ったのは英国中部のミリタリー・イベント。 大した規模でも内容でもないのに何故か毎回テンションが上がるのは年初め(一月下旬)に行われる初物イベントだからなのでしょう!  12月はクリスマス一色、約二カ月間大きなイベントがないので買い物好きは待ちきれないご様子です!!

20170131_965893.jpg

 

英国でも軍装コスプレが流行っており、その真剣度はWar and Peace showでも証明済み!  まぁ、ドイツで大戦中のコスプレをしたら犯罪ですからね!! 右横の野戦服のオッチャンがいなければ、「どこどこの衛兵さん」って観光名所の名前を挙げても誰も疑う人がいないような完璧なレベルです。 銃を見れば(現在とは)時代(第一次大戦中の衛兵さんです)が違うのが判りますが…。

20170131_965890.jpg

 

こちらはボーア戦争時代(1880-81年の第一次ボーア戦争か1899-1902年の第二次ボーア戦争かは勉強不足のため不明)ですね!  左端のおじさん、少しシャッターを早く切りすぎてしまいました。 ゴメンナサイ!

20170131_965891.jpg

 

この女性はプロの歌手でしょうか?  ノリノリでした!  大戦中の連合軍(米軍?)の英空軍飛行場での慰問歌手って想定みたいです。 圧倒的な歌唱力に押されて詳しいことを聞くのを忘れてしまいました。

20170131_965895.jpg

 

今回見つけた大物はこちら。ロシア軍 ZPU-1 対空砲! ご希望の方がおられましたら東京店までお知らせください、予価は230万円(税別)位です。

20170131_965894.jpg

 

買おうか迷った品はこちら。フランス軍AAT52 軽機関銃!

20170131_965896.jpg

 

結局買ったのはこちら。エジプト軍 AKABA 短機関銃! 日本には一挺しか輸入されていない希少品です。

20170131_965892.jpg

 

英国到着第一日目のイベントも無事に終わりました。 元外人部隊はヒースロー空港まで私をレンタカーで送って行った後、夜行でシカゴ英国工場まで行きます、これらの銃を担いで…。 工場では次回入荷の作業をする予定です。

シカゴ社長は所用があり英国滞在24時間で日本へ逆戻り、丁度飛行機に乗っている時間と英国にいた時間が同じという、弾丸ツアーとなってしまいました!

 

*(注)諸事情により本ブログアップが一週間遅れとなっております。 元外人部隊も英国工場でのミッションを無事終えて現在は帰国しております。

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、モーゼル スタンダード 短小銃(アウトレット品) が東京店に入荷致しました。

HP・詳細画像ともにアップしておりますので、どうぞご覧ください。

モーゼル スタンダード 短小銃
(アウトレット品) のHPはこちら
モーゼル スタンダード 短小銃
(アウトレット品) の詳細画像はこちら

 


2016.12.15 Thursday

"Korsu-Suomi" ブンカー・バージョン とスオミ M/31SJR 短機関銃

まいど! 欧州辺境の地でお店とお客様が繋がっている事を嬉しく実感しているシカゴ社長でございます!!

 

先日スイスのローザンヌで見つけたスオミ短機関銃のバリエーションを車載用としてブログでご紹介したところ、多くのお客様から情報を頂きました、誠にありがとうございます。 実はそれはスオミ短機関銃のブンカー・バージョンで"Korsu-kp M/31"というモデル名も付いていました。 予想を上回る情報のおかげでスオミ短機関銃について少しだけ詳しくなったので改めてブログでまとめてみました。

 

(スオミ kp M/31 短機関銃、前期型)

 

【スオミ 短機関銃の開発】

スオミとはフィンランド語で「フィンランド」の意味ですが、M1931を始めとするこのシリーズはスオミ短機関銃の名称で知られています。 ラチL35拳銃やラチ対戦車ライフルの設計者として有名なAimo Lahti氏によって設計されました。  
最初の試作品であるM1922を経てM1926でフィンランド軍制式となりました。  コッキング・ハンドルとボルトを別部品にして射撃中の反動を和らげ、さらにレシーバー後部のキャップを回転させることにより、発射速度の調整が可能でした(M/31になってこの切り替えはなくなります)。 また銃身交換も容易な上、セレクティブ・ファイア機構も備え当時としては画期的な短機関銃でした。
しかしフィンランド軍の制式採用弾の7,65x22 Luger弾を使用する大きくカーブしたバナナ型マガジンに送弾不良等の問題が生じたため、1930年に新たに9mm Luger弾を使用する40連と71連のドラム・マガジンを採用して、この問題を解決しました。 

 

40連 ドラム・マガジンはその大きさに比べ容量が少なく初期の段階で廃止され、71連マガジンが基本となりました。 これらは銃と同じ設計者のAimo Lahti氏のパテントでしたが、その優秀さに着目したソ連軍がPPD40では口径は異なるものの、全く同じ構造のマガジンを使用しました。 (注)PPD34/38はヒントは得ていますが、スオミのマガジンとは若干異なるものでした。 またスオミ短機関銃は後の1940年に銃器設計者のA.V. Schillstromによってパテントが取られた50連の複々列50連ボックス・マガジン(別名:棺桶マガジン)を始め、20連ボックス・マガジンも使用できました。 セレクターにも改良を加えてスオミ kp Model 1931 短機関銃として制式になりました。 kpはフィンランド語の"konepistooli"の略です。

 

スオミ 短機関銃はフィンランドではTikkakoski Oy工場で生産されました。

 

リアサイトにある1932年のパテント刻印。 1933年1月31日には米国でのパテントも取得しています。

またカールグスタフ短機関銃の36連のマガジンを小改良し、戦後の1950年代中頃からこのボックス・マガジンを主に使用し、1990年代までは軍で使用しました。

フィンランド以外でもスイス(Hispano Suiza)、デンマーク(Madsen & Hovea)、スウェーデン(Husqwarna)でライセンス生産されました。

 

第二次大戦中はフィンランド駐留ドイツ軍でも使用されました。 

 

 

【スオミ "ブンカー・バージョン" 短機関銃】

1939年8月23日の独ソ不可侵条約によってソ連はバルト三国とフィンランドへの圧力を強めており、いつソ連軍がフィンランド国内に侵攻してきても不思議ではない状態になりました。 ソ連とドイツの条約がフィンランドに何故影響するかと言うと、ドイツはポーランドへ侵攻する事をソ連が黙認する見返りに、ソ連がバルト三国とフィンランドに侵攻してもドイツが黙認するという秘密裏に取り決めが行われたのです。 

 

当時ソ連からフィンランド主要部を守る防衛陣地帯マンネルハイム線も未完成で十分な機関銃も配置されておらず、これらの防衛陣地の武装強化がフィンランドの最優先事項となりました。 フィンランドを守る防御陣地はジークフリート線やマジノ線のような要塞とも呼べる大型のトーチカや対戦車壕はなく、機関銃を備えただけの小型のブンカーと自然の地形を利用した障害物陣地、そして観測用キューポラが点在した防御火力の非常に弱いものでした。 極僅かのコンクリート製陣地(ブンカーや観測用キューポラ)にも機関銃が足らず、通常のスオミ M/31 短機関銃は太いバレル・ジャケットやストックがそれには適していませんでした。 ブンカーの銃眼や観測用キューポラ内から射撃可能な短機関銃が必要な事が1939年夏には切実な問題となりました。 

 

上の画像は前回のブログを御覧になったT様からご提供頂きました「フィンランドのハメーンリンナ砲兵工兵通信兵博物館」で撮影された画像です。 野砲の左後ろに写っている全体に茶色く錆びた鉄製のドームが装甲掩体壕で、その前面左側の横に長い観測用の窓?に室内からバレルを突っ込んで射撃したと思われます。 T様ご協力ありがとうございました。 実際にご本人が現地に行かれて撮影された画像には説得力がありますね!

 

 

スオミ M/31 短機関銃の木製のバット・ストックは狭い観測用キューポラ内で使用するには長すぎたので、ピストル・グリップ型に改良しました。  

 

ブンカー用として太いスオミ短機関銃のバレル・ジャケットを延長させ、そしてジャケット先端の幅を薄くして狭いブンカー内の銃眼から射撃出来るように急遽設計が行われました。 更にサイトをバレル・ジャケット左側面に移した独特のデザインとなりました。 スタンダード・モデルは500mまでのタンジェント・サイトでしたが、ブンカー用として新たに付けられたリア・サイトは固定サイトでタンジェント・サイトは取り外されずにそのまま付いていました。

 

発案から二ヶ月ほどで試作品のテストを終えて、同年(1939年)9月には正式に採用されました。 このブンカー・バージョンは"Korsu-kp M/31" と命名されました。 "Korsu" とはフィンランド語で「要塞」「堡塁」「防御施設」などの意味です。 同年11月に冬戦争が始まり資材は他の兵器に回されてしまい、ブンカー・バージョンの生産計画は終了してしまいました。 試作品のブンカー用スオミ短機関銃は最大の激戦地となったマンネルハイム線で使用されました。 ブンカー・バージョンのバレル・ジャケットとピストル・グリップの部品だけはすでに少量が生産されており、冬戦争中はスタンダード・モデルのスオミ 短機関銃にバレル・ジャケットまたはピストル・グリップを取り付けて防御陣地で使用されました。 長いバット・ストックが付いたままの銃は狭い防御施設の中では使い辛いものでしたが、細い銃眼から射撃ができ威力を発揮しました。 

一年強の休戦期間を経て継続戦争が始まった1941年にはフィンランド軍も兵器を再生産する余力ができ、9,500丁発注したスオミ短機関銃の内には500丁のブンカー・バージョンが含まれていました。1939年に作られた試作品(初期型)は長さ385mmのバレル・ジャケットと特注のレシーバーを持っていましたが、1941年から生産された量産型はそれより5cmバレル・ジャケットが長くなりました。 レシーバーはスタンダード・モデルと同じものが使用されました。 戦後の1970年代までブンカー・バージョンはフィンランドの防御施設で保管されていました。 その後一部が博物館に入りましたが、500丁しか生産されていないブンカー・バージョンの多くはスタンダード・モデルに改造され原型のままで現存している品は極僅かでした。

 

他にヘビー・バレル・ジャケットを装備した本当の"車載型(Tankki-kp M/31)"も生産されました。 スオミ 短機関銃の特徴の一つであるワンタッチで装着が可能なバレル・ジャケットは、戦車兵が車載用を地上戦に転用した場合通常のバレル・ジャケットに交換して使用しました。 予備のバレル・ジャケットはビッカース 6t. 戦車やT-26E戦車の内部に装備されてるようになっていました。 1939年に僅か40-60挺が生産されただけです。

 

 

【スオミ M/31 SJR 短機関銃 (後期型)】

ロシアとの冬戦争で使用した結果、1942年に改良型が採用されました。 M1931 短機関銃はセミオートでの射撃では比較的安定していましたが、ストックがライフル・タイプだったため、フル・オート射撃での銃身の跳ね上がりは避けられませんでした。 そこで銃口部に直径55mm、長さ85mmの長いマズル・ブレーキ(銃口制退器)を取り付けて発射ガスをその上方に開けられた6個の孔から噴出させ跳ね上がりを防止しました。 

 

それらはスオミ M/31 短機関銃の後期型と呼ばれるモデルで、フィンランド軍ではM/31 SJRの名称で採用されました。 SJRはフィンランド語で"suujarru"(マズル・ブレーキ)の略です。 

 

マズル・ブレーキを装着したことによって全長が55mmも長くなり設計者のAimo Lahti氏は自身の設計にこのマズル・ブレーキが追加されるのを好ましく思っていませんでした。 実際にもマズル・ブレーキの小さい穴から泥などが入り込んで重大な事故を起こしたりしました。 

しかしながら、20世紀の終わり近くまで使用されたスオミ 短機関銃の最大の欠点は生産コストがかかり過ぎる軍用銃としては高価なことでした。 今コレクターの手元に渡り、その欠点が魅力の一つとなっているのは、トンプソンM1928A1などと同じでしょう。

 

 

本日のワンポイント情報!!

取りで、Kar.98k 小銃 が東京店に入荷致しました。
HP・詳細画像ともにアップしておりますので、どうぞご覧ください。

Kar.98k 小銃 のHPはこちら
Kar.98k 小銃 の詳細画像はこちら


▲top