Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

<< August 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

2017.07.28 Friday

「毒を喰らわば皿まで」より「賽は投げられた」でお願いします!!

まいど!  シカゴの商売「故事、ことわざ、名言」で表すとしたら。 色々とありますが…、シカゴさん、頑張りますねぇー! 「賽はなげられた」やねぇーーー!! って20年来の友人(同業者)にビクトリーショーで言われました!

私的には 「He who moves not forward, goes backward. (前進をしない人は、後退をしているのだ)」ってゲーテの名言!  前進やらが大好きで、後退の文字がないシカゴ社長でございます!!

 

賽(さい)は投げられた!

 

日本では「勝負を決める賽コロ(サイコロ)が振られて(投げられて)しまったら腹をくくる=事は既に始まっているのだから、考えている余裕はない、もはや断行するしかない」という意味ですね。 英語でも「The die is cast」と全く同じ意味のことわざがあります。 古代ローマ時代シーザーがルビコン川を渡ってローマに進軍した時に言った言葉です。  川を渡れば反逆者になる、後戻りの出来ない状況で勝負する決断をしたのですね。

社長をやっておれば会社の将来を大きく左右する決断をしなければならない時が何度かあります。 しっかりと考えつつも、迅速に、迅速に、迅速にするように心掛けています。  熟考して速攻で勝負に出る、出たら後には引かない! 

 

大阪商人のシカゴ社長には「時は金なり!」の方が似合ってる?  とか「毒を喰らわば皿まで」なんて言わないでくださいね!

 

と言う事で東京浅草でのビクトリーショーに参加した翌朝の飛行機でロンドンに向かい、世界最大のミリタリーイベントであるWar and Peace Showに参加して来ました。  昨年までの数年間は同じ英国でも、もっと南(ドーバー海峡より)のフォークストンで行われていましたが、今回はシカゴ社長が20年近く通い詰めたベルトリングに戻っての仕切り直しです。

仕切り直しとはショーの主催者が変わってだんだんとダメになっていくイベントを何とか過去の栄光を取り戻そうと「ベルトリング」の名前で親しまれたベルトリング村にあるHop Farm Family Parkでまた始めたと言うことです。 親しい業者の多くが見切りを付けて来なくなったこのイベント…。  東京に続けてまたイベントなんて、それも落ち…、いやいやシカゴのビジネスには止めとこうはありません!

 

今回の旅程はこんな感じ。 


map-blog-201707.jpg

いつもはショー会場に一週間近く泊まり込みなんですが、今回は早く切り上げて新しく始めるビジネス・パートナーになるかもしれない業者の所へ行ってきます。 そしてシカゴ英国工場では世界中から届いた品の整理と加工という大仕事が!

 

イベント近くのホテルはロイヤル・エアフォースと関係があるのかホテル中に第二次大戦時の写真やポスターが飾られています。 出張第一日目からミリタリーから逃れられない、幸先がエエかも!

 

多分Battle of Britainの時に英空軍の飛行場が近くにあってパブを兼ねた築300年程のこのホテルがパイロット達の憩いの場だったのでしょう。



会場入ってすぐにスピットファイアとハリケーンがお出迎え!  場所は変わってもいつもと同じです。


 

場所柄、英空軍コスプレが似合いますね! 



大戦中には英国のそこら中に空軍の飛行場があったので軍用機のパーツもまだまだ出てきます。←再利用可能なタイヤなどが多いですが…、残念ながら機体は掘り起こされた部品しかありません。



掘り起こされた品と言えばコレ、第一次大戦の西部戦線跡で今でもこんなに発掘されます。



タンク屋さん。

1/3のホーカー・ハリケーン!  デッ、デカイ !!

 

Zeppelin Bar (笑)



ロイヤル・エアフォース・ラウンジ!



大人のG.I.ジョー、フルメタル・キットでもう子供のオモチャではありません。

お馴染みの走る1/6 戦車!  シカゴ・ランドの裏庭で「クルスクの戦車戦ゴッコ」をしたら楽しいでしょうね!


 

「M3 Scout Car」もいいけど「Willys 6 Wheel Jeep」もいいね!  シカゴ・ランドが出来たら一台はソフト・スキンが欲しいです!



軍用車両は沢山売り物が出ていました。 珍しい銃に比べるとお得感がありますね。



これで300万円位(銃は別)

今回一番心が動いたのはコレ、知り合いの業者の品なので仕入れには問題ありませんが、日本では売れるかと言うと…。



やっぱりロイヤル・エアフォースが似合いますね!

 

会場の出口←初日にしたら人が少なくて寂しいかったです(涙)。

 

イベント中に「ヒースロー空港にスイスからの貨物が届いた」との朗報が!  これはスタッフ・キートン氏が一人で進めた案件です!! スタッフが社長の手を借りずに一つの大きな商談を成功させるとは!

日本唯一の鉄砲(無可動)屋として賽は投げられているので、シカゴ社員が一団となってトコトンやりまっせ!  と言うことでイベントを半日で切り上げ全ての仕事を一日前倒しにしてGO! GO!! GO!!!

銃ビジネスは海外から荷物が届いた時ほど嬉しいことはありません!! ←無事に通関が終わったらの話ですが…。

ではこれから一週間英国工場で頑張ります!!

 

 

本日のワンポイント情報!!

 

 

大阪店在庫品の Vz.61 スコーピオン 短機関銃 (ブルー仕上げ) のHPとD/P(詳細画像) を本日新たにアップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 >

 

Vz.61 スコーピオン 短機関銃 (ブルー仕上げ) (8万円、税別)>


2017.06.18 Sunday

「なんかもういいかな…」と思うこと

まいど!  「人生の分かれ目って案外あっけなく来るものだ」と思うシカゴ社長でございます!!

 

オーストリアのザルツブルクからロンドンのガトウィック空港に到着。  ガトウィック・エクスプレスと地下鉄を乗り継いでいつもと同じようにパディントン駅まで行くと…、いつもとは違う雰囲気(気持ち)です。 

 

何回このパディントン君に会ったことだろう…。 二ヶ月前にスタッフSちゃんがここで写真を撮っていたなぁ…。

いつまでも続くと思っていたパディントン駅から工場のあるレッドルース駅までの夜行列車の旅。 しかし、オーストリアに作る新工場と同時進行で英国工場の移転も決まりました。 場所は英国中部Leicestershire州(East Midlands地方)にほぼ決定。 シカゴが無可動のビジネスを始めた1993年から2009年末までの約17年間この地方に工場があったので元の巣に戻るようでもありますが…。

2009年末からDevon州のプリモスにあるCrown Hill要塞に移って2年、それから今のCornwall州で5年目。 南へ西へと英国の端っこまで来て「もう引っ越しする事はないだろう」と思っていただけにショックです。

 

クラーゲンフルト(オーストリア中央の南端)からレッドルース(便宜上今までは知名度の高いニューキィと呼んでいた所で、英国の南西端)まで「僻地から僻地の移動」には丸一日かかっていました。 これから二つの工場を維持していくのは実際問題ムリがあります。 East Midlandsには大きな空港があってヨーロッパ大陸との空の便も問題なし、英国の銃産業の中心地Birminghamにも近いので銃の業者も集まって好立地。←「これでエエんだよ」と自分自身に言い聞かせていますが全く納得が出来ない自分がいます。

 

いざ引っ越すとなったら今まで泊まっているホテルともお別れなんですね…。

 

このホテル(B&B)は質素ですが高級ホテルに負けない(Booking.comの)スコアが非常に高い素晴らしい宿。 室内は真っ新のように清潔でゴミ一つどころかホコリ一つありません。 ホテルが清潔にしているとお客さんも綺麗に使うので善のループが働くのでしょうね!

 

天気の良い日には庭でゆっくりと朝食が取れます。 ここに通い出して早数年「仕事でこの街に来ている」と宿の人には言ってありますが、扱っている商品については話した事はありません。 個人経営なので常連客の素性は知りたがるのですが…。

 

とてもこんな品物を扱っているとは一般人には言えませんよね!

 

引っ越しにあたってスティーブ君がコレクションを売るという事になり、シカゴがその殆どを引き受けました。 毎年恒例のウェールズ射撃旅行に持って行ったスコープ付きの銃達が無可動になるのは忍びないです。 撃ったことはありませんがソ連製 YakB ガトリングガンも含まれています。

 

これは昨年スタッフ・キートン氏と元外人部隊が使って抜群の性能を発揮した頼もしい相棒。

 

シカゴに在庫のあるガリルスナイパーライフルはこちら

ウェールズ射撃ツアーのブログはこちら

 

この下の段もスティーブ君から今回買う事になりました。 これらは映画の撮影に貸し出すビジネスをしていた時に使った品々でスクリーンに可動状態だった時の(空砲ですが)雄姿が残っているはずです。 上段はシカゴがヨーロッパから仕入れた品々。

 

同じ壁を反対側から、床に置いてあるシュワルツローゼとMG151はオーストリアから来た品です。

 

こちらは次回入荷の品。 オーストリアから来たレイジング 短機関銃にはポーランドで見つけたマガジンが無事にフィットして安心しました。 どちらも元々の放出国は同じなので行き別れの親子が再会したようですね。 片方が拒否らなくて良かった! 良かった!!

 

昔、シカゴが海外ガンショー・ツアーを組んでガンショーで日本から来たお客さんが銃を買って(勿論シカゴが購入代行して)、シューティング・レンジで射撃してから無可動にするという計画がありましたが、今考えると可哀想なことです。

自分が撃った銃を無可動にするのは、自分で育てた動物を食べてしまうような感覚ですね。

 

なんて傷心気味の事を言いながらもバッサバッサと日本向けの無可動を選んでいたらあっという間に2日間の工場での作業は終了。 最後の最後に壁に立て掛けてあったボルトアクションのライフルが滑って倒れそうになったので、とっさに銃身を掴もうとしたら指を掠めて倒れてしまいました。 指が銃身に触れた時にガードのないフロント・サイトで指をガッサリ(それも二本も)切って、床に銃と血痕がドバーッと…。 あまりにも生々しいので画像ではアップできませんが、よほど無可動になるのが嫌だったのでしょうね。 英語でフロントサイトの先ちょを「Blade(刃)」と呼ぶのも頷けます。 こんなに切れるとは…。

 

シーズン中(夏場は観光地です)の関係で二泊目は別のホテル(こちらは町一番の高級ホテルでスタッフと来るとここに泊まります)で朝御飯。  ここの洒落た朝御飯もあと何回食べられることやら…。

 

もう今回は感傷旅行と言う事で、明日のバーミンガムのミリタリー・イベントへ行く途中に昔工場のあったプリモスのCrown Hill要塞に寄って行きました。

 

残念ながら要塞の中には入れませんでした(秘密の地下道を知っているので物理的には中には入れますが、法的には入れないので)。 よくまぁ、こんな恐ろしい要塞の中で何日も泊まったなぁ、と感心することしきり…。 要塞から今の工場に移る事が決まった時は「銃屋を隠さないでいられる仕事場から離れる」のはかなりショックでした。 ←要塞の中に自分が寝泊まり出来る部屋もあったし…。

 

要塞に移った頃(2009年11月)のブログはこちら

要塞に引っ越したのが2009年の10月末ですので、その頃のシカゴ社長ブログを見てもらうと要塞の事しか書いていません。

 

2012年4月に要塞からレッドルースへ引っ越しが決まった際の驚きブログはこちら

 

2012年6月にレッドルースの最初の工場(狭い方)に移った直後のブログはこちら

偶然このブログにシカゴが本格的に古式銃のビジネスを始めるキッカケとなったコルト M1861 ネービーの入荷のお知らせが載っています。

2013年11月にレッドルースの狭い工場から広い工場に移転が決まった際のブログ

 

2014年2月の新しい(広い)今の工場の工事途中のブログはこちら。 嬉しさ満点、ここからまた元のEast Midlandsに戻るとは夢にも思っていませんでした。

 

私の人生は世界中の色んな所で住んで、落ち着いたら引っ越して…。 その場所が嫌で引っ越した事は一度もなく「もっと便利な場所!」と全て仕事の効率ばかりを考えていました。 規模が大きくなっていたので振り返る事もなく、イケイケドンドンだったのでしょうね。

 

会社の方針がイケイケドンドンでも、社員は安定した生活を望んでいるものだと言う事が「今回の(自分の意思に反しての)引っ越しの件」で良く分かりました。 

 

「社長」って仕事は人の人生を変えてしまうので私には合っていませんね。 引っ越しするだけでも嫌なのに、自分の意思に反して職が無くなるなんて考えられません。 それを決めなければいけない時があるのです、それが社長なんですよね。 

 

こんな仕事中心の生活は「なんかもういいかな…」と思う今日この頃です。

 

 

本日のツーポイント情報!!

下取りで、下記の無可動実銃3挺 が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像)は完成しております。

 

一部の商品ははご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

ベクター LM6 自動小銃(35万円、税別)

M14 ライフル(60万円、税別)

スターリング MK7 短機関銃(22万円、税別)

 

 

平素は、シカゴレジメンタルスをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。

 

お待たせしております新入荷品のうち、 ベレッタ BM59 の販売を今週中に開始できる予定です。
準備が整い次第HPのアップとご予約者様へのご案内を開始する予定ですので、もうしばらくお待ちくださいませ。


ベレッタ BM59 Mark Ital 自動小銃 ¥230,000(税別)
ベレッタ BM59 Mark Ital TA 自動小銃 ¥270,000(税別)
ベレッタ BM59 Mark Ital Pc 自動小銃 ¥370,000(税別) (キャンセル待受付可)

 

皆様のご来店、ご注文を心よりお待ちしております。

 

株式会社 シカゴレジメンタルス

 

BM59 自動小銃を仕入れた際のブログはこちら(Part 1)(Part 2)


2017.06.17 Saturday

Mauthausen-Nebenlager KZ Loibl Nord 強制収容所

まいど!  オーストリア⇄ドイツの国境検査で大渋滞に巻き込まれ、危うく飛行機に乗り遅れそうになったシカゴ社長でございます!!

 

今日はスイスからイタリア経由でオーストリアまで約800kmの道程です。 スイス・アルプスの宿があまりにも快適だったので、朝食 昼御飯も食べてしまいました!

 

アルプスの山々を見ながら食べる朝食はサイコー!

 

スイスのChairbertと言う会社が作っているロッキング・チェア/ベッド、これに揺られていると時間の過ぎるのも忘れ…。 注文しようか! と思いましたが、調べたら€1,700(約20万円)もするので諦めました(涙)。

 

日本とスカイプでミーティングやら何やらしているとお昼の時間になってしまいました。 これから美食の国イタリアへ行くのになんと誘惑に負けてスイスでアルプス風マカロニ(なんじゃそりゃ?!)をいただきました。 ←よりによってパスタ…、美味しかったのでスイスで食べようがイタリアで食べようか関係ありませんが…。

 

マッターホルンの近くを通ったのですが、これがスキーに狂ってた10年前だったら夏スキーが出来ないかと悩みながら運転していたはずです。

 

今回の出張で学んだのはイタリアの高速道路にあるサービス・エリアの食事が最悪な事。 6時間以上もイタリアの高速道路を走っていて、その間5-6回サービス・エリアのレストランをチェックしましたが、どこもガラガラ…。 もう日も暮れかかった頃、国境を越えオーストリアに入ってすぐのサービス・エリアにあるレストランで夕食を取りました。 オーストリアのサービス・エリアでの食事は当たり外れはあまりありませんよ!

 

今晩はイタリア国境から20分程のシカゴの定宿に宿泊。 ここにはシカゴ・スタッフは結構泊まっていますね。

 

スロベニアとオーストリアの国境近くを通る裏道でオーストリア物流倉庫までドライブしていると、明らかにドイツ語ではない(イヤイヤどう見ても下の文字はスロベニア語でしょ!)村の看板が!!  お店の表示もドイツ語と違うぅぅぅぅぅぅぅぅう!

 

やべェー、知らないうちにスロベニアに入ってしまったよー!  スロベニアの銃器の法律を調べていなかったので、今車に積んでいる商品がこの国ではライセンスがいるんじゃないかとすんごく心配になってきました…、が。 どうやらここはオーストリア側でスロベニア語話者が多い地域だという事が判り一安心。

 

無事にオーストリアの物流倉庫に着いてお客様からのリクエストがあった品をチェック。 前回見たMSG90は一般的なリーフパターンの迷彩柄でしたが「これは冬季迷彩じゃないの? 」って感じの微妙な迷彩。

 

でもこちらの方が実用的かも、銃の表面の凹凸が殆ど(シカゴ社長調べ)判りません。 今回の物流倉庫での仕事は「オーストリアに加工工場を作れるか」って事の下調べ。 以外とあっさりと話が決まってしまいました。 実際には来年の夏以降の話ですが、こんな面倒な話は早い方が安心ですからね。 そして第3のビジネスのサンプルの調達も完了、社外秘なのでお客様に話せないのが残念でござる!!

 

前々から気になっていたオーストリアとスロベニアを結ぶトンネル脇の小さなモニュメント。 トンネルが国境になっておりいつもはソワソワと通過していたので今回はじっくりと見てみました。 説明書きに「KZ」って文字がある…。

 

「KZ」とはドイツ語のKonzentrationslager(強制収容所)の略で、一般的に「カーツェット」と言えばドイツ人なら誰でも知っている負の略語なんです。 ここはなんとロイブル北強制収容所(独: KZ Loibl Nord、英: Loibl Concentration Camp North)があった場所だった…。 強制収容所というとポーランドのアウシュビッツ、ドイツのダッハウのイメージが大きいですがオーストリアにもマウトハウゼンという極悪強制収容所(Mauthausen Konzentrationslager)がありました。  ここロイブル収容所には1943年から1945年までマウトハウゼン収容所からトンネル工事のためにフランスの政治犯を中心にヨーロッパ各国の1,000人以上の囚人が連れてこられたそうです。  トンネルなので強制収容所は山を挟んで南北の2箇所両側にあり南側のスロベニアと北側のオーストリア(ここ)に分けられていました。  スロベニア側では早くも1950年代に周囲の山を模した追悼碑や当時の建物の一部を残して後世に悲惨な過去を伝えようとしていますが、ここオーストリア側は小さな追悼碑があるだけです。 

 

驚いたのはユーゴスラビア(当時)とオーストリアを結ぶこのトンネルは多くの犠牲者を出して完成させたのにも拘らず、終戦後少し経ってから1967年まで閉鎖されていたことです。 またこの収容所はオーストリアではまったく忘れ去られていた事実にも驚きました。 オーストリア国民が強制収容所の被害者ではなかったこと、収容所を作ったドイツとは別の独立国になったことがオーストリアの歴史から抹消された理由かも知れません。 当時は東側だったユーゴスラビアとの交通網はそれほど必要ではなかったこともありますが、今自由に簡単に行き来できる身近なトンネルなだけに驚きを隠せません。 また終戦後の混乱の中で、パルチザンから自分たちを守るためにはトンネルは不必要なものだったのでしょう。 トンネルは残りましたが北収容所の痕跡は完全に消されてしまい、収容所の存在が新たに明らかになったのはなんと1995年以降のことで、この石碑は最大の犠牲者が出たフランスが作ったものらしいです。

 

ここはヒムラーの作った絶滅収容所(Vernichtungslager)ではなく労働力を必要とした収容所だった事もあり犠牲者は比較的少なかったと言われています。 今では想像の出来ない風光明媚な場所でもこのような写真の光景が実際にあったとは…。 僅か70数年前の知られざる真実を(特に日本人でこの事実を知る人は少ないでしょう)シカゴ・ブログを読まれる大勢の方に知ってもらいたいです。 囚人は労働力として必要なので、この地では無用な殺戮が少なかったと思いたいです。

 

トンネルは僅か5分弱ほどの短い距離で囚人達が亡くなった事を考える時間もなく通り過ぎてしまいます。 今回トンネルを通ってスロベニア側に行ったのですが日も暮れだしたので南収容所へ行くのは断念。 ←車に積んでいた商品は全てオーストリア側の倉庫で降ろしているのでスロベニアに入っても問題なしです。

 

 

帰りにこれまたいつも行くオーストリア側のレストランで夕食。 「いつも同じ料理」か「何者か正体が判っているもの」しか注文しないので、スタッフ・キートン氏みたいなブログネタ的な料理が出てこないチキンなシカゴ社長です。

 

キートン氏の食べ物ネタ(アメリカ編)はこちら

キートン氏の食べ物ネタ(オーストリア編)はこちら

キートン氏の食べ物ネタ(ドイツ編)はこちら

 

夏場のシカゴの定宿となりつつあるホテルで一泊。 ここのスタッフはフレンドリーで本当に素晴らしい…。最後は大阪店スタッフのキヨミズ氏と泊まった所ですね。

 

翌朝ホテルで朝食を取ってゆっくりとテラスでコーヒーを飲む。 ここは山があるけどアドリア海からも約150kmと南国のような太陽の日差しが強い場所です。 こんな素晴らしい明るい場所から10kmも離れていない場所で昨日の…。 ←そんな事を考えていたら終戦直後のパルチザンによる大屠殺があった地域にも近いし…、もう考えまい!

 

夕方ドイツまでレンタカーを返却(レンタカーは借りた国で返すのが原則)に行って、またオーストリア側のザルツブルクにタクシーで戻ってからロンドンに向けて出発。 全てが順調で余裕を持ってのスケジュールのハズでしたが…。 ザルツブルクとドイツ側のフライラッシング(レンタカー返却場所)の街は川で隔たれておりオーストリア⇄ドイツの国境を行き来できるのは橋が一本だけ。 いつもはそれほど混まない(ちょっと前まではフリーパス、車で10分位)国境なのに、今回はテロの影響か緊急事態ぽい臨時の国境検査で大渋滞に巻き込まれて二時間も足止めになってしまいました。 もう殆ど「飛行機には乗り遅れるだろう…」と覚悟を決めた時にタクシーの運ちゃんの腕のお陰で裏道、裏道、裏道を通って無事に空港に到着、奇跡です。

 

ザルツブルク空港の滑走路にポツンと自転車が…。 先ほどの大渋滞が夢のようなノンビリとした空港、ザルツブルクは有名な割には日本の地方空港より素朴。 これからテロがあるかもしれない魔の都市ロンドンへ。 仕事やから仕方がないか…。

 

本日のワンポイント情報!!

下取りで、下記の無可動実銃3挺 が東京店に入荷致しました。

オーストラリア FAL L1A1を除き、HPとDetailed Photos(詳細画像)は完成しております。

 

Kbk AKML 自動小銃 は暗視スコープ付きでお値打ち価格となっておりますので、ぜひHPをご覧ください。他の2挺はご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

Kbk AKML 自動小銃 (NSP-2暗視装置付)(25万円、税別)

M4A1 カービン (LEI製)(60万円、税別)

オーストラリア FAL L1A1 自動小銃(価格調整中)

 


2017.06.16 Friday

モルジュ軍事博物館 (Chateau de Morges)

まいど!  こちらのお天気があまりにも良すぎて、作業用の半パン+Tシャツ姿が旅装になってしまったシカゴ社長でございます!!

 

ローザンヌから湖沿いに10分ほどドライブするとモルジュ(Morges)という湖畔の美しい街があります。 そこのChateau de Morges城の中が軍事博物館になっているので行ってきました。

 

ナビでお城(博物館)に近づくと大砲が乗っかった庭柱が最初に目に入ります。 この時点でかなりテンションが上がってきますね!

 

博物館の看板を見てみるとメインはお城(Chateau de Morges)、その中の一部が軍事博物館になっています。 かなり広いスペースで軍とは関係のない企画展が行われており、今回はこのヴォー州で亡くなったオードリー・ヘップバーンとファッション・デザイナーのユベール・ド・ジバンシィ展をやっていました。 ←企画展の方が大きく看板が出ているのには?です。

このお城はなんと1803年からヴォー州の武器庫で、1925年からはヴォー州軍事博物館になっています。

 

さぁ、中に入ってみましょう!

 

入って直ぐにロンドン塔にもいたような衛兵さんがお出迎え!  バチカン衛兵とはかなり違うような…。 スイスというと「アルプスの自然に囲まれた、平和を愛する永世中立国」というイメージ。 しかし歴史はそんなにロマンティックなものではないのですよね。 スイスの産業は昔は酪農と「血の輸出」と呼ばれた傭兵稼業だけ。 山岳地方独特の精神的に粘り強く足腰も強いスイス人は傭兵として優れていて重要な産業だったのです。(傭兵が産業とは…。)

 

右はミケランジェロがデザインしたと言われるバチカンのスイス衛兵(兵卒)、有名だから許される色合いですね!  左は少し古い時代のスイス衛兵将校服です。 将校は数が少ないので右の兵卒のデザインの方がバチカンの衛兵ってイメージが強いですね。

 

お城がメインなのがインテリアを見ればわかります、他の軍事博物館にはない豪華さです。←ウィーンの軍事博物館も凄かったですが…。こちらは別の意味で素晴らしい、湖がカーテンから透けて見えるところなんて流石です。

 

軍事博物館の入り口です。

 

フランス外人部隊のコーナー「スイスは外人部隊の発祥の地?」って説明があります。 実際にナポレオン三世の頃のフランス外人部隊にはスイス人連隊が独立してあったくらいですからね!

 

このお城にあったのでしょうか? 火事で半分が溶けてしまっている大砲。 こうなったら完全にオブジェですね!

 

スイスに海軍があったんか? と思ってよく見るとイギリス国旗が…。

 

ブリュッセルの博物館にもあった木製のショーケース、シカゴ資料室もこの4面ガラス張りのスタイルで決まりですね!

 

1799-1804 LE CANTON DE VAUD ET LE CONSULAT(ヴォー州とフランス総領政府時代)の展示。 この時代はどの軍服もどの武器も同じに見えます。 登録証付古式銃を除いてシカゴで扱っている品はこの次の時代からです。 ここまで時代が遡ったら訳が判りません。

シカゴ在庫のフリント・ロック式登録証付古式銃はこちら

数少ないシカゴ在庫のフリント・ロック式無可動古式銃はこちらこちら

 

スイスは今でも標的射撃が盛んな国です。 100年以上も前でも色々な競技が行われていたようですね。

シカゴに在庫があるスイスのターゲット・ライフルはこちら

 

シュミット・ルビン小銃が採用される前の19世紀のスイス軍用小銃。 シカゴ社長の大好き&得意な分野です。

シカゴに在庫があるスイスの19世紀の軍用小銃(上の写真の銃と同じ)です。

スイス M1842 シャープス・シューター・ライフルはこちら

スイス M1864/67 ライフルはこちら

スイス ピーボディ M1867/77ライフルはこちら

スイス ベテェーリ ライフルはこちら

 

前装式から後装式(ミルバンク・アムスラー後装式コンバージョン・システム)への変換時の展示。 ミルバンク・アムスラー 小銃に関してはスイス国外では最大のコレクション(資料)をシカゴにあります。

シカゴに在庫があるミルバンク・アムスラー小銃とその基になった前装式小銃はこちら

 

 

レミントン アーミー リボルバーが最初に目に入って「スイス軍もレミントンを使ったのか!」 って一瞬思いましたが、ドライゼとシャスポーがあったので「あーぁ、普仏戦争ね!」って事でした。

シカゴに在庫があるシャスポー 歩兵銃はこちら

 

やっとシュミット・ルビンが出てきました。19世紀末から20世紀初頭のスイス騎兵と騎馬猟兵ですね!

シカゴに在庫があるシュミット・ルビン小銃はこちら

 

古い大砲(19世紀初頭)は見栄えがします、展示には最適ですね!

シカゴに在庫がある19世紀オリジナルの大砲の模型はこちら

 

シュッミット・ルビンはパッと目同じように見えるので、軍服を見た方が時代が判りますね、第一次大戦頃のスイス歩兵です!

シカゴに在庫があるシュッミット・ルビン IG89 歩兵銃はこちら

シカゴに在庫があるシュッミット・ルビン IG11歩兵銃はこちら

 

時代が逆順になってしまいましたが、最近の装備 SIG550 自動小銃!

シカゴに在庫があるSIG 551-2 自動小銃はこちら

 

戦後第一世代の装備、スイス軍を代表するStgw.57 自動小銃!  前世紀とあまり変わらないシュミット・ルビンから突如 当時としては画期的なStgw.57に全面交換したスイス軍は凄い!!

シカゴに在庫があるStgw.57 自動小銃はこちら

 

第二次大戦にはスイス軍は参戦していませんが、これらの銃で武装していました。 こんな知られざる銃でも(真ん中の狙撃銃以外は)シカゴで全て扱っていました。←自慢です!

 

ここでショーケースの下の引き出しを自由に出して内部の展示が見られる事に気が付きました。

 

中にはパネルが入っていました。

 

ショーケースの展示物に合わせたパネルでの説明は効果的ですが…。一々屈んで引き出しを開けるのが結構面倒です。

 

このショーケースの下の引き出し一番下には、MP44とステンガンが。 ここまで外国の銃が少ない軍事博物館も珍しいです。 第二次大戦時の展示ですが、引き出しを見なければ主要国の銃が見られないとは…。←それも2丁だけ!

シカゴに在庫があるステンガンはこちら

 

腰が痛くなって窓の方を見ると…。

 

なんと美しい…。

 

昨日のブログのお題ではありませんが、スイス羨ましい…。この風景が羨ましい!

 

お城にミスマッチな現代的な扉!  センサーで開くものと思っていたらいつまで経っても開かない。 右手前にスイッチがあるとも知らずに…。

 

塔に上がる階段になっていました。

 

塔の中には大きめの銃眼が…。 鳥が入って来ないように金網が張ってあります。

 

銃眼から外を覗きながら「こんな綺麗な湖から敵が攻めて来るのだろうか?」って思ってしまうほどの美しさ。

 

塔から櫓廊下と言いましょうか、建物を囲むように木製の廊下で繋がっています。

 

塔から降りる階段から見た展示室。 見学者皆無、こんな状態で運営出来るのでしょうか?←どこの国も国防プロパガンダのために軍事博物館には国(州?)からかなりの援助があるようです。←ここが日本と考え方が違っていますね。

 

ヨーロッパ各国にある第4の軍隊と呼ばれる武装警察(Gendarmerie)と警察のコーナー。

 

警察が使ったオートバイ。←シカゴ社長! もう少しコメント入れにゃ!! ←興味のないモノの知識が全く無い…。

 

大戦後すぐの警察(Gendarmerie)。

 

スイスのSWAT!

 

最後に庭を見学して終了!  手入れの行き届いたお城の中って事もありますが、展示方法がとても凝っており一般人向けでお勧めの博物館です。 街全体も素晴らしいので観光で行っても損はありません。 私のようにスイスの19世紀の銃を集めていたり、スイスの歴史に興味があればかなり楽しめる内容です!!  世界各国の銃器全般に興味がある方にはチョット物足りないかも知れませんが…。 引き出しの中の展示は限られたスペースで効率よく展示品を収納出来るアイデアですが「もう一度行って全ての引き出しを開けられるか?」と聞かれると「もう結構です!」になってしまいますね。

 

博物館見学の後はオーストリアに向かい一路東へ!  オーストリアはドイツ語で「東の帝国」と言うだけあり、旧西側の国としては東の端っこ、明日一日かけて移動です。 以前のブログでも書きましたが高速道路が国を横断していない(首都と高速道路で繋がっていない大都市があるなんて)…。 前回はスイスからオーストリアへ一部下の道を通って時間がかかったので、今回は遠回りですが全て高速道路で行けるイタリア・ルートで移動。 今晩の宿はスイス・アルプスの山の中、明るい内にチェックイン出来て命拾いしました!   こんなガードレールもない山岳道から下に落ちたらアウトです!!

 

l

ホテルは国道から直線距離で2kmしか離れていないと思って予約したら、山の上に建っていました。 着いたところはケーブルカーの終点駅…。 まぁ景色エエし、郷土料理も美味しかったので結果オーライです。 では明日はオーストリアからブログをお届けします!

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、ロシア AKS-74u 自動小銃 と AK-47(ノリンコ) 自動小銃 が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像) は近日中に完成予定です。価格は現時点ではまだ決まっておりません、何卒ご了承下さいませ。

 


2017.06.14 Wednesday

スイス人羨ましすぎ…。

まいど!   シカゴ社長でございます!!

 

今日はローザンヌから車で30分ほど離れたスイスのミリタリー・イベントに行ってまいりました。 去年も行ったので場所は覚えているだろう! と高を括っていたら街(村)までは着いたものの、どの会場?か判らなくなってしまいました。 会場は家畜の品評会をする建物で「流石に酪農国スイス!」そこら中に同じような建物がある…。

 

し・か・し、駐車場にあるものを発見!  

1番目.jpg

こんなん乗って来る人間がいるのはミリタリー・イベントだけ!!  

 

ここが会場、建物の裏にも軍用車両が…。

 

3番目.jpg

建物の表にも…!  米軍車両はパーツの入手が簡単なので圧倒的に多いですね。  ドイツ軍の車両もあったのですが、写真撮り忘れ…。 遠くにスイス軍の車両があったので近くへ行ってみると!

 

4番目.jpg

私には何か判りませんが、スイスの国旗が付いているのでスイス軍用でしょう。←車両の事になると凄くエエかげん。 装備品をオープン車両に積みっぱなしで大丈夫かと思っていたら、荷台に狼のような犬が牙剥き出しで見張っています!

 

スマホで写真を撮ろうとすると、何か殺気を感じたのか、目を逸らして俯き加減に…。

 

「鉄砲じゃやないよ、スマホだよ!」って言ってもなかなかこっちを見てくれません。

 

やっとこっちを向いてくれたと思ったら、さっきまでの勢いはどこへ行ったのか、情けない顔に…。

 

去年はそこそこ仕入れたので、買う気マンマンでスイス・フランをしこたま両替して行ったのですが…。

スイスの超ヘンピな場所にある小さなイベントなんで一旦目ぼしい品を買い尽くすと一年経っても殆ど見新しい品はありません。 まぁ去年に比べると戦果(収穫)は少ないものの、スイスでしか入手出来ない商品を仕入れて満足満足!

昨年の出張ブログはこちら

一年前のブログを見てみると、その時に見つけた商品が「やっと先週入荷!」って丸一年かかっています。

 

 

これは仕入れようかどうか迷った一品。 シカゴ・コレクション(イヤイヤ、シカゴ資料室)に同じ種類が数丁あるのですが微妙に違うような…。 この時代のバリエーションを集めていくとあまりにも種類が多いので泥沼状態になります。 知り合いの業者だったので「チョット考えさせて」ってコトで今回は見送り。

ここはスイスでもフランス語圏、昼前からワインを飲み始めてお昼が過ぎた頃にはもう散らかし放題で撤収。 イベント内の写真を殆ど撮影出来ないまま終了…、彼らにとってイベントは単に雑談をして飲んで終わるだけの場所。 でもそんなトコがまたエエなぁ〜、ドイツの大きなイベントはあまりにもビジネスライク過ぎ!

 

 

イベントの後はレマン湖畔の街Morges(の博物館)まで行って来ました。 素晴らしい…。

 

私は人を羨ましく思う事が全くない性格なのですが、スイス人が少し羨ましくなってしまいました。 彼らはなんて豊かな余裕のある生活を送っているのでしょうか?  銃規制も先進国の中では最も緩いし、永世中立で自分達だけのシェルターを作って、趣味に生きて、ヨットを持って!

200年以上も戦争をしてなくても、それまで色々と大変な事はあったと思いますが…。 第二次大戦中もドイツ軍がいつ攻めて来てもおかしくない状態だったり。

 

そんなこんなの過去の歴史が大変だったかを知ることの出来るMorgesにある歴史(軍事)博物館のブログはまた次回に…。

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、Vz.52/57 自動小銃 が東京店に入荷致しました。

 

本日、HPとDetailed Photos(詳細画像) が完成しております。ご予約のお客様にご案内予定ですが、 キャンセル待ちもお受けしていますのでお気軽にお問合せ下さい。

 

Vz.52/57 自動小銃(30万円、税別)


▲top