Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2017.07.31 Monday

古式銃のホルスターを作ろう。

どーも、ケンです。

シカゴもいつの間にかすっかり登録証付古式銃が増えまして・・・
登録証古式銃というのは100年以上前で、現行の金属薬莢ではない弾薬を使用するものなら拳銃もOKなわけですね。
当然、フリント・ロックの単発やパーカッションの単発、あるいはパーカッションやピン・ファイヤーのリボルバーとかなら登録証が下りるわけです。
逆にその手の銃でも現行のレプリカとかはダメ(時代的な保存価値を認められないからアウト)。あとは時代的にはいいけど、弾薬が現在も存在するモダンなものだからだめとかあります(竜馬の銃がこれですね)。

さてシカゴのあるばいとSスタッフの中にも結構古式銃好きはいるわけです。でも古式銃はさすがに時代を買うようなもので、高いですから・・・トイガンで我慢。将来金持ちになったら買えば?みたいな。

そんな古式銃好きスタッフ所有のトイがコルト M1849 ポケット・リボルバー でしてね。
そう言えばシカゴの登録証付古式銃でも、トイでもあったねー、と。
で、ホルスターがほしいというので・・・作りました。
誕生日プレゼントだったかな?

まあ、この場合、トイ用として作ったんですが・・・
まんまシカゴに本物もあったしね(人気があって今は在庫が無い)。
こちら本物 (登録証付古式銃)
20140113_546689.jpg
本物は質感がスゴーく違います。あと木が年月で少し痩せた後にまた艶が出るとかがね・・・こういうのは年月が必要です。

というわけでホルスターを作ったので、勿体無いからシカゴで書いておきます。

とはいえ私、ウェスタン系のホルスターはあまり作ったことがありません。
嫌いとかではなくてね。理由は・・・革を多く使うんですよ。

ちょっと図面めいたものを・・・
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普通のホルスターがこんな感じだとします。

青い部分は銃という立体収めるためのマチですな。これが無いと完成した時、銃が入らなーい!となります。
緑の部分は縫いシロですね。

ここまでは現用ホルスターの作り方とあんまり変わりません。ここにベルトループを付ければOK。
2-1.jpg
これで緑の部分を縫えば、基本的に完成です。

ところが・・・ウェスタンだとこんなのがあるでしょう?
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ベルトループにしておるわけなんですがね。
これがね・・・厄介。

つまり図面的にはこう。
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通す部分の切り目を入れた方がわかりやすいかな?
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グリーンで書き足したとこが切れ目。

ここにホルスター本体通すわけです。

ま、つまり現代ホルスターより革を倍くらい多く使うわけですよ。
なので勿体なくて、あんまり作らないという。

実際の作り方は昔書いたホルスターの作り方と変わりません。

でもこんな部品も・・・
2014052421310000.jpg
プラグとか言うんだったかな?

本体に付けたとこ。わかります?
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底蓋です。
合わせの部分(コバ)の処理をまだしてませんので側面粗いです。

ちなみに赤いのは古式銃好きのスタッフの好みです。赤い染料なんて初めて使いましたよ。

この時初めてやりました。
そして少し歪んだ・・・

このプラグ。90度に革を合わせて90度に縫う。厚い革ならではですね。サイコロ振る革のコップとかこんな縫い方です。
でもホルスターの蓋は小さいから大変。
このプラグというものは現代ホルスターにはありません。マズルの汚れを防ぐわけですが、穴が開いていても、逆に中にほこりがたまりやすいし、口を閉じたかったら、普通に縫ってしまいますので。
ぶっちゃけ革職人の腕自慢みたいなものです。

なお、この縫い方、外周の革とプラグ部の大きさが違うため、縫い穴の数が合いません。なので縫う時に調整しつつ縫います。

ホルスターの縫いがだいたい縫い終わるとこう。
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今見るとホルスターの縫い目が二重になっているのはモダンな感じです。西部開拓時代は一回縫いが、当時っぽいですね。反省。

例のベルトループになる部分が大きいのは後で調整して切るから。

私、図面引かない人なのです。型紙も大量生産するわけでは無いから作らない。
頭の中に立体図面のようなものがある感じです。

さて、できました。
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さっきのベルトループがわかりますか?
ちなみにこのループ部は、そのままだと本体が通りません。この状態でホルスターもベルトループもほとんど動かないくらいだし。
濡らして通すのです。

現代ホルスターほどじゃありませんが、少し銃の形がホルスターに出ているのも同じ手法です。

画像が少ないのは・・・撮る余裕がなかったから・・・(笑)
元々ブログにするんじゃなくて、プレゼントしたスタッフに経過送るつもりで撮った画像だったのでしたとさ。

最後にこれを作ったときはすでに登録証付古式銃のコルト・ポケット・リボルバーの4インチが無くなっていたので・・・合成画像で・・・
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こっちはトイね。
2014052722320001.jpg

こんな風に登録証付古式銃を (そうっと、慎重にね) 入れてみたかったねー。

それにしてもなんで赤なんだろう?

というわけでたまには古式銃のホルスターでした。

>>銃身違いはまだあります。コルト M1849 ポケット・リボルバーはこちら
>>弊社の登録証付古式銃はこちら




本日のワンポイント情報!!

買取りで、三八式歩兵銃 が東京店に入荷致しました。

 

HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日中にアップする予定です。

 

ご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。価格は現時点ではまだ決まっていません、何卒ご了承くださいませ。


2017.07.13 Thursday

とうとうあいつがやって来た

どーも、ケンです。

友人数人にベレッタM12と聞いて、何思い出す?と聞いたら・・・

「列車の映画のやつ」
「MGCのモデルガンとペネトレーター」
「ベトナム戦争」

列車の映画のやつは先日スタッフBが紹介した「カサンドラクロス」ですよね。
あの映画はM12SとかM12S2では無く、紛れも無くM12でした。

昔モデルガンにあった銃の無可動実銃でのリクエスト率って案外高いのです。
モデルガン持っていたので馴染みがある、モデルガン化されると雑誌でも本物が特集されやすいとかで人気が高まるのでしょうね。

ベトナム戦争って実はサブマシンガンいっぱい使われてましたから、カールグスタフ、グリースガン、トンプソン、UZI、MAC10、ステン、MAT、PPShやPPS、MP40までも・・・そしてこのベレッタM12も結構画像とかで見られます。
この写真なんか有名
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というわけで「ベレッタM12入れてー」というリクエストはこれまでに多く頂きました。
しかしながら入荷の難しい銃ということでこれまでは期待にお答えできずにいましたが・・・
ついに入荷しました。

タイトルはつまりついにベレッタM12がやってきた、というわけ。

バーン!
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ちなみに黒グリップはすでに売り切れたのであった・・・はやッ!

ベレッタM12のアイコンといえばフォアグリップですね。
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このタイプのフォアグリップはSMGには理想的。ちゃんと構えて撃つのはもちろん、ストックを伸ばさず腰に構えたり、あるいはスリングで突っ張ってのフルオートに良いわけですよ。
もちろん、メリットがあればデメリットもあるわけで、不慣れな人間が撃つと、反動で手からフォアグリップがすっぽ抜けることもある。ただしこれはアサルト・ライフルくらいの反動の場合ね。SMGではさほどではない。

特徴と言えば・・・セレクターとセイフティ。
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どちらもボタン式です。

こっちから見て、イタリア語を知らないとどちらがセレクターかセイフティかわからないかも。

反対から見たら一目瞭然。
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赤いペイントが付いているのがセイフティですね。実際、イタリア語でFUOCO=「ファイヤー」と書いてあります。
SICURAは「確かな」という意味合いの単語で、つまり「安全装置」。

セレクターのSINGOLOは「単射」 RAFFICAは「突風」とかで「フルオート」なんですが、言語的には「バースト」の意味合いもあるのでややこしい。
あ、ちなみに各ボタンにあるPremereは「押す」の意味。あちこちに「PUSH」と書いてあるようなものです。親切過剰罪が適用されますね。

このボタンは後のM12Sではいわゆる回転式の普通のセレクターに変わります。
M12Sに関してはセレクターやサイトなどの変更に加えて、分解をよりシンプルにしたらしいです。さらにM12S2などと言うものも有り、こちらはサプレッサーがさらに付くようにしました。この辺りは「S」や「S2」も一度見てみたい。というか3種並べてみたい気がしますが・・・何しろなかなか入荷の無い銃ですからね。

セイフティと言えばグリップ・セイフティ完備
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本入荷品はトリガーテンションが無いため、トリガーロックはできませんが可動いたします。
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意外だったのはリアサイト。
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なんと単一距離固定式です。
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大抵はフリップアップにしたり、一枚サイトでもピープとその最上部に溝入れて二段距離式にしたりと・・・もっと造りの荒いSMGでもそんな風になっていますが・・・ベレッタM12は「俺はサブマシンガンだぜ」とばかりに割り切った単一距離型。「ここまで潔い銃も珍しい」とか、とあるお客様とある意味感動したという。

しかしフロントサイトはガードがしっかりフルフード。
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使いやすそうなコッキングハンドルもアイコンと言えるかも。
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シンプルなように見えて、ちょっと「折り畳む銃床」でも取り上げたいストック。
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バットプレートはアクティブなロックの無いクリック式です。
でも構えても全く不安は無い。
このため、力でえいっ!と折り畳みます。
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そしてストック全体を折り畳む基部ですが・・・
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これがロックだ。ここもシンプルなプレスパーツ。
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単純ではあるけど、ここ押さないとロックが外れません。
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あとは回転させれば
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折り畳めます。
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開くときはアクティブなロックは無いので、逆の手順でパタンパタとやるだけ。

最後に個人的に好きな部分。
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プレスに電気溶接だねー、って感じが好き。

なお、グリップは先に紹介した色以外にもこんなのもありました。
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ちょっと色が濃い?というか。
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こちらの在庫はそんなに多くないのです。

というわけでベレッタM12でした。複数入荷しましたからまだ在庫はありますが、予約して頂いたお客様方や第一陣という感じでお買い上げ頂いたお客様方である程度売れてしまいました(黒グリップが売れてしまったのはそのような次第です)。
ご興味があるお客様は是非お早めにご検討下さい。
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>>ベレッタM12はこちら

 

 

本日のツーポイント情報!!

*大阪店近隣地区の解体工事に伴い、下記日時にて大阪店前道路が車両通行止め区間となります。

大阪店へお車でお越し頂くお客様は、ご注意くださいますようお願い申しあげます。

 

日時 : 7月15日(土) 8:00 〜 17:00

 

*買取りで、ポーランド PPS43/52 短機関銃 が東京店に入荷致しました。

 

価格が決まっておりますので、すぐにご紹介可能な商品となっています。

HPとDetailed Photos(詳細画像) にアップしておりますので ぜひご覧ください。

 

ポーランド PPS43/52 短機関銃(45,000円、税別)


2017.07.11 Tuesday

ヘルメットが無ければ死んでいた

どーも、ケンです。

タイトルは言うだけ野暮ですよね・・・。

さて私が小さい頃に好きだった漫画にエリア88があります。
そして先日再会した旧友はスマホにユニコーンのマークを待ち受けにしてました。
ズッパマりな世代ですね。

私自身はエリア88の前からジェットファイターというものにすっごく憧れていて、模型も軍艦時代、航空機時代、戦車時代があったんですが、航空機時代もレシプロはほとんど作らなかったという。

周りの模型好きは大人が多く、WWIIの戦闘機派ばかりで「あれ?戦闘機って現代じゃダメなの?」みたいな疎外感がありましたとさ。

ちなみに一番好きな戦闘機は極めてミーハーでF-14トムキャットでした。
※別に「トップガン」観たからじゃないです(トップガン2もやりますね)。
他にミラージュとか、意外にMig-21とかね。シービクセンとかも好きでした(コクピットがオフセットとかびっくり)。
まあ、個性的というか、カタチやコンセプトみたいのが極端な機体が好きだったのかなぁ・・・と。

で、そんな私がいつか買おうと長年思っていたのが・・・ファイター・パイロットの・ヘルメットでした。

あれって、何気なく出てくるけど、パイロット好きの憧れです。
酸素マスク付けたり、外したりするのが妙にカッコイイ。

で、一度買う機会があったんですがね・・・
こう、ボーナス額が1本超えた最初の時に、意を決して買うぜ!となっていたんですが・・・
結局ね・・・サイズが無かったんです。
私、御鉢が大きくてですね・・・海外製は帽子もままならないという。
いや、コレクション被る必要無いんですけど・・・被ってみたかったんですね。
その時は諦めて今に至ります。

さて、今回はそんなパイロット・ヘルメットですよ。
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シカゴでは大変珍しい。

まあ、棲み分けがかなり違いますからね。
シカゴでは初めて見たかも。

で、棲み分け違うので調べるの大変ー!
ぶっちゃけギブアップ寸前でした (戦闘機好き返上しろ)。

アメリカ軍のは比較的わかるんですけどね。
つまりこれはアメリカ軍のじゃない、とだけはすぐにわかった。

デュアルバイザーのジェット型ですが、特徴としてはバイザーの収納やそのノブ周りの処理がなんか見慣れた形と違う。
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そしてヘルメットにある通気穴もポイント。
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結局ね、天才キートン氏に相談しましたよ。
入荷の流れから「ドイツの可能性が高い・・・」
「ドイツでたぶん、1970年代から80年代くらいじゃない?」
「スターファイターとか?」
※ここで「そういえばドイツからセラがF-104かっぱらっていたよね?」と思ったあなたはエリア88マニア。
とまあ、あーだーこーだーとやったわけですよ。

そしたらわかりました。どんぴしゃのやつ (やっぱり天才だ)。

フランス製・・・。
Gueneau-Geno Type 316とか言うらしい。

フランスと言えば私の好きなミラージュ。
実際、ミラージュのパイロットも使用していたみたいです。

またこのメーカーのヘルメットはフランスのみならずヨーロッパの他国でも採用していたらしいです。
そしてスターファイターのパイロットも使用。
予想は結構当たっていたみたいですね。

さてGueneau-Genoっていうのがメーカー名
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後部のシールにかなりかすれて・・・「Gueneau-Geno」とか書いてあるのが・・・メーカーわかってからなら読めます。

このメーカー、どうやらヘルメットの老舗っぽいですね。
こんな広告があります。
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これは戦後ですけど。充分古い雰囲気が伝わってきます。

一般にはモーターサイクル用が有名みたいです。
そして軍用としては他に空挺用としても使用されているようです。
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あ・・・もしや・・・若旦那もかぶってた?(未確認)

で、戦後パイロット用のヘルメットも作っているとのことで・・・

今回のヘルメットになるという。
今回の316は1970年代後半くらいから使用されているようです。

もう少し古い60年代頃はバイザーではなくゴーグル式ですね。
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316の後のモデルも存在しますが、316とあまり大きな変更は無いようです。

今回の入荷品は酸素マスク、マイクとヘッドフォンもちゃんとついているところがポイント高いです。
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マイクも付いてる。
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ヘッドフォンもね。コードもしっかり配置。
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コネクター部
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もちろん酸素マスクや通信関係の機能が活きているかはわかりませんのでご了承下さい。

ついでに裏側。
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皮革素材が使われていますが、綺麗です。
パッド類も健在。

サイズ表記が無いのです・・・
うーん、感じ的には白人によくある頭の小さい感じ。
お鉢の大きな私には入りません。

パイロット名らしき「DUFNER」のシール。
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ドイツ系の名前ではありますね。
やっぱりスターファイターかな?と。

デユアル・バイザーは全く問題無し。

何がデュアルか?というと、バイザーが二種類あるのです。

これがノブ。
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この状態がスモークのバイザーを開いた状態で・・・

下げると、バイザーが降りてきます。
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下りました。
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実はスモーク側を下ろすと、クリアー側も一緒に下ります。
クリアーはデフォなんですかね?

で、スモークを上げるとクリアーのみ残ります。
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ちょっとした機内トラブルから、脱出のブラストや破片からあなたの目と顔をお守りします、というわけですよ。

クリアーを上げる際には反対側のノブを使います。
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あ、ついでに先ほどの酸素マスクの外し方ですが・・・
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映画のように片側のみ外す場合は必ずヘッドフォンのコードが無い側を外しましょう。
でないとコードに負担が掛かったり、マスクが微妙にぶら下がったり、首を絞めたりするので・・・
このヘルメットの場合は右を外します。

酸素マスクのコネクターはこんな風。
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これを抜き差しすれば良いのです。

差し込む時はこの辺りからクリックである程度長さ調整が可能。
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目いっぱい差し込むとこのくらい。
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抜くときはこれを引けば良いのです。
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浪漫ですよねー。
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というわけでフランス老舗メーカーのファイター・ヘルメットでした。
機会を逃したらなかなか手に入らないと思いますので、お好きな方は是非ご検討を。

>>フランスのファイターヘルメットGUENEAU TYPE 316はこちら
>>他を含めた弊社ヘルメット類はこちら

 


本日のワンポイント情報!!

買取りで、三八式歩兵銃 と 三十年式銃剣 が東京店に入荷致しました。価格が決まっておりますので、すぐにご紹介可能な商品となっています。HPとDetailed Photos(詳細画像) にアップしておりますので ぜひご覧ください。

三八式歩兵銃(18万円、税別)

三十年式銃剣 (WINDLASS製、レプリカ銃剣)(18,000円、税別)

三十年式銃剣 (合法模造刀身、復刻剣差し付 )(30,000円、税別)


2017.07.07 Friday

郵便局のM1カービン

どーも、ケンです。

どんな国でも戦時下では、銃器メーカー以外の工場でも銃を製造させたりするわけです。
例えば大型プレス機がある工場ならプレスの銃を作らせるのにうってつけなわけです。自動車メーカーとか浮かびますよね?

そういうことは工場としても特需でありがたいわけです(この辺の事情はお国によって微妙に違う)。
さて、そんな中・・・こんなメーカーもあります。

ご存知M1カービン。
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この背景の箱、撮影に結構いい雰囲気(P90の箱ッス)。

で、その刻印。
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「POSTAL METER」とあります。
M1カービンの無可動実銃としては珍しい刻印。

ご存知のようにM1カービンの製造で最も多いのはINLANDで戦中戦後共に製造しています。
他にWINCHESTERもありますね。

通常、アメリカでも銃器の製造は何社も製造することはあまりありません。せいぜい数社。
例えばトンプソンならオートオーディナンスとサベージ、ガーランドはウィンチェスターにスプリングフィールドが主。まあ、ドイツみたいに自身のラインが枯渇していくので、占領下にガンガン製造させていって、結果的製造メーカー多数なんてのは結構珍しいケース。

しかしカービンは10社以上が関わっている。
すでに他の銃器の製造ラインで主要な会社が埋まっていたことと、銃の需要がジワジワ増えて、あちこちで作らせたんだよー、というような話を以前聞きました。
概ねそんなところだろうと想像もできます。

で、そんな中の1つ。

POSTAL METER・・・つまりは郵便物秤ですよ。
郵便物の重さ計って、郵送料出すやつ。
あれを作っている工場。実際には秤の他に、仕分け装置みたいのも製造してました。

元々は武器の製造ノウハウは全く無かったようです。っていうか生産ギリギリまで、そもそも武器の生産経験のあるスタッフが全くいなかったようですね。
で、どうやら自動車ショールームと修理工場を買い入れた上で生産体制の準備をしたらしい。

最終的には戦中のM1カービンを413,017丁製造。
これはINLANDやWINCHESTERに次いでの数となります。それでも全体の6.8%くらいなので、今となっては、それが特に無可動実銃ならかなり希少と言えますね。

個人的にはM1カービンの中ではこのPOSTAL METERと以前紹介したIBM製は特に見れて特にうれしかったです。

このメーカーは戦後、日本で言う郵政省みたいなところに正式に吸収され・・・もちろん、その後、銃は作っていません。

というわけで、POSTAL METERのカービンをざっと見てみます。
バレルはマーリンでした。
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マーリンはブログで何度かご紹介したBAR製造や現代版レバーアクションライフルのメーカー。

カービンの場合レシーバーしか製造していないメーカーも多くあり、レシーバーとバレルの製造メーカーが違う、というのは当たり前なのです。

ストックには米国検印「P」マーク
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「AA」マークもあるです。
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しかも2組。

謎の手書き「VD」
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詳細はわかりません。
反対から読んだらダース・ヴェイダー様専用。

なぜか親指のあたる辺りに凹み有り。
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と言う感じで木部が特徴的。
全体的には使用感がある綺麗な雰囲気イケメンストックと思います。

というわけでネタの尽きないM1カービンでした。
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>>今回のPOSTAL METERを含むM1カービン弊社在庫はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

先月入荷致しました新入荷在庫品につきまして、下記個体のHPとD/P(詳細画像) を新たにアップいたしました。ぜひHPをご覧ください。

スオミ M31 短機関銃 (後期型、#63068) 12万円(税別)

スターリング MK4 (L2A3) 短機関銃 (#KR86103) 10万円(税別)


2017.07.01 Saturday

ワイルドスピード!ウルティマックス!!!

どーも、ケンです。

タイトルは言いたかっただけです。
たぶん、ディーゼルも、ロック様も、イサムもみんなでウルティマックスを撃ちまくってる映画でしょう。

なお、ウルティマックス!!!という掛け声はシカゴに昔からあるそうです(「マッ」で声を高らかに)。
ちょっとその感性わかる・・・

実際、過去にはMKIIも入っていたらしいのです。
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MKIIは銃身固定型。パッと見の見分けは難しいかもですが、バレル周りとかキャリハンの形状とかが今回入荷のMKIIIとは違う。

前回紹介したSR88Aはシンガポールの国産制式ライフル、そして今回のは国産制式機関銃です。
シンガポールの銃というのはなんというか・・・既存の技術を使って信頼性を保ちながら独自の考えやデザインを取り入れて結果ユニークでもある、という感じ。
それはこのウルティマックスも同じ。
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っていうか、まず名前がね、UltimetでMaxなわけでしょう?
どんだけスゴイのよ?ってくらいの名前。
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グリップにまで社名を主張。CISは上の刻印にある通り。チャータード・インダストリー・オブ・シンガポールね。
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ちなみに「Ultimet」の発音は日本人的な耳で、私たちが普段使う言葉に当てはめると「ウ」でも「ア」でも無く「Aotomatlic」がわりと近いらしいです(あくまで日本人耳)。「ァオーティメト」みたいな。・・・正しいかどうかの保証は無い。

さてさて、この機関銃の最大の特徴はやはり軽さでしょうね。マガジン無しで5キロ無い。だいたい装弾したAKとおんなじくらい。
片手で軽々持てます。
ベルト給弾を無くして、システムを簡略軽量化が一番大きいかな?と。

しかしこれだけ軽いと反動は?と思いますが・・・
そこでこの銃にもあるパテントです。
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独自のシステムで射撃時のキャリア後退の際、キャリアはレシーバーにぶつからないらしい。フロ−ティグ・キャリアみたいな?

あ、ちなみにシリアルは銃身も揃ってますぜ。
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さてそんなパテントのシステムどこまで効果あるの?
と思ったら動画などを見ると反動が強い印象はありません。片手で撃ってる動画もありますね。

軽量でマガジン装弾とはいえ、あちこちの面構えは立派に機関銃してます。
四角い無骨なプレスレシーバー
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太目のコッキング・ハンドル
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交換可能な銃身にキャリハン、フォアグリップ。
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リアサイトはSR88Aより凝ったタンジェント・サイト。
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SR88Aよりシンプルなキャリング・ハンドル。
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ストックも機関銃っぽい。
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・・・なぜかスリング・スィベルが2つ付いてる。
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しかしスリングはたいていどちらか片方に付けてます。あるいは分隊支援火器用のヘビースリングとかがこの両側スィベルを利用するとか?
あるいはこれはSR88Aの時にも感じた、シンガポール銃の親切過ぎ思想か?

二脚も完備。
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スィング、伸縮ももちできます。
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セレクターはシンプルにセフティとファイヤーのみ。フルオート・オンリーですから。
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光学機器用マウント付。
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ベルト給弾機関銃全盛のご時世にマガジン給弾方式というのはどうなのか?
多弾数のマガジンが確保できればこれはこれで有りですよね。

多目的機関銃を含めた車載、陣地防衛などにはベルト給弾の方が良い。多目的機関銃はとりあえず軽機関銃にも重機関銃にもなるわけですから便利なのですが、反対に言えば軽機関銃としては重く、重機関銃としては物足りないとも言える。難しいところですね。だからこそ未だにM2重機関銃もあるし、多目的機関銃としてはやや重いが信頼性の高いGPMGが重宝されるわけです。
逆に言えば、軽機関銃というか、歩兵用機関銃としてはもっと軽量でもいい。
で、MINIMIが人気。同じ理由でより軽いウルティマックスというのも1つの考え方なわけですね。
現代の軽機関銃としてMINIMI、RPK、ウルティマックスというのは結構使い勝手がいいわけです。

多目的ツールがあって、それを有効に使いながらも、可能なら専用ツールを使う、みたいな考え方ですね。
あるいは国によって多目的ツールと専用ツールの好みや必要性が異なる場合もある。

しかし・・・ウルティマックスのような銃には多弾数でありながら信頼性の高いマガジンが必要になるわけで・・・
これです。
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専用100連ドラムマグ。
これ自体内部メカ以外はオール樹脂で軽い。しかも樹脂は割れることはあるが、凹みなどは起きにくいので、ドラム向きです。鉄だと小さな凹みができやすいので、それがドラム自体のジャムの原因になりやすい。

裏はシースルー。


弾の装弾は簡単。上からカチャカチャ。
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ちゃんと100Rとあります。
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プラスネジが現代だ・・・。

ドラム・マガジンの銃への装填も簡単。
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ぶっちゃけ填め込むだけ。
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なんだか無敵感溢れる姿。ドラムマグって素敵。
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外すのはボタン。
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やっぱりなぜかボタン大きめ。

このドラム、後にこのウルティマックスが改良されていく過程(確かMK8くらいまである)で、M16のマガジン (STANAG) がアダプターで使用可能になったり、あるいは M16マガジンのみ使用可能になり、ドラムはC-MAGになったりしましたが・・・結局、M16マガジンと専用ドラムマガジンの両方が使用可能に戻りました。
この専用ドラムの信頼性が高いらしい。

ついでに付属品です。
いっぱい♪
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いっぱいって幸せだよね。

なぜかマガジン・パウチが肩掛けとベルト式の二種ある・・・これもシンガポール伝統親切仕様か?

ツールパウチには・・・
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お約束ののこれらが。
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クリーニングロッドに、マルチツール、オイラーにソルベント。

ソルベントは中にまだ入ってる・・・チャプチャプ♪と。
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こ、これはなんぞ?
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あ、ドラムのカバーでした。
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というわけで、お座敷でも手軽に持って遊べる軽さのユニーク機関銃でした。
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最後にみんなで叫ぼう!
ウルティマックス!!!

>>先日のSR88Aシリーズも合わせて、シンガポールの個性的な銃たちはこちら
>>もちろん、スリングもあるマックス!!・・・こちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、九九式短小銃 最末期型 が東京店に入荷致しました。

 

HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日中に完成予定です。 ご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

九九式短小銃 最末期型(16万円、税別)


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