Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2017.11.25 Saturday

スオミの要塞 "Suomenlinna"

皆様こんばんは、出張から帰国するやいなやガゼット制作作業に追われているキートンです。。

さて、先日のヨーロッパ出張から日本に帰国する途中、乗り継ぎのためフィンランドのヘルシンキに立ち寄る事になったのですが、そこで一日だけヘルシンキ観光の機会を与えていただきました。

 

11月上旬のヘルシンキは雪こそ降っていなかったものの、ドイツやスイスに比べると遥かに気温も低く、特に朝晩は凍えるような寒さ…。

雨に濡れたヘルシンキの街並みというのもそれはそれで風情があるのですが…寒さで徐々に体力が削られていきます。。

 

翌朝、どこに行こうか散々迷った挙句、ヘルシンキの沖合に浮かぶスオメンリンナと呼ばれる要塞の島を訪れる事にしました。 こちらのスオメンリンナ要塞は18世紀にスウェーデン=フィンランドが構築した要塞で、第二次ロシア・スウェーデン戦争やクリミア戦争でも戦場となり、なんと世界遺産にも登録されているのだそうです。

ヘルシンキ市内の宿から30分ほど歩いて船着き場まで移動した後、フェリーで15分程かけて島まで移動します。

 

島内のマップはこのようになっており、大きく6つの島から構成されている事が分かります。

 

島内に設けられた石造りの壁にはあちこちに銃眼のような物が有り、なかなかの威圧感を放っています。

 

ロシア製と思われる当時の大砲も野外展示されていました。 本体後部にはキリル文字の他、製造年と思われる1905や1906といった刻印が入っていました。

 

因みにスオメンリンナの島内にはフィンランド軍関連の品々を展示している軍事博物館もあるのですが、残念ながら11月から翌年の春までは休館との事でした…残念。。

 

軍事博物館は残念ながら閉館していたものの、島内を散策している間に海岸沿いに置かれた小さな潜水艦を発見…!

 

こちらはフィンランド軍が使用していた「VESEKKO」と呼ばれる比較的小型の潜水艦だそうです。 フィンランドの潜水艦というとあまりイメージが湧きませんが、実はこちらの潜水艦、戦間期に潜水艦開発を禁止されたドイツがオランダに設立した”ダミー会社”で開発した「CV707」と呼ばれる潜水艦の一隻で、後のドイツのUボートII型のプロトタイプにあたるモデルのようです。 完成した潜水艦自体は最終的にフィンランドに売却されたものの、この潜水艦の開発を通じてドイツは潜水艦開発の技術を蓄積したそうです。

 

こちらの潜水艦も夏期には内部を見学できるそうなのですが、残念ながら今回は博物館と同じく閉鎖されておりました。 気候も含めてフィンランドの博物館を巡るなら夏のシーズンが良いかもしれませんね。。

 

さて、思わぬ形で珍しい潜水艦に遭遇した後は、島の南側へと移動します。 島の南端周辺には当時使用されていたと思われる沿岸砲も多数残っていました。

 

ライフリングも綺麗に残っています。。

 

こちらは星型要塞を内側から見た所です。 要塞の内側ってちょっとワクワクしますね。 とはいえ、実際にはいつ来るとも分からない敵をこの要塞の中で待つのは結構過酷かもしれません。。

 

2時間半ほどかけて一通り島内を観光した後、帰りのフェリーを待つ間に船着き場の周辺を散策していた所、フィンランド海軍大学のエリアに迷い込んでしまいました。 軍施設のため一般の立ち入り可能エリア所は制限されており、内部までは見る事が出来ませんでしたが、歴史ある要塞の島で学べる環境というのも良いですね。

 

という訳で、今回思わぬ形でフィンランドの要塞島を観光する事になった訳ですが、フィンランドには今回閉館していた博物館も含め、他にもいくつか軍事博物館があるそうですので、また機会がありましたら (寒くない時期に) 訪れてみたいものです。。

 

それではまた!!

 

本日のワンポイント情報!!

昨日東京店に入荷した無可動実銃コレクション6挺の関連アクセサリー約40点をHPにアップする予定です。

近日中にアップする内容は下記の通りです。

MG34 対空フロント・サイト

「KYNOCH」社製 7mmモーゼル弾 ダミーカート50発セット(オリジナル紙箱付)

M3 グリースガン用 M9 フラッシュハイダー

M1 ガーランド M7A3 グレネード・ランチャー

M1937 BAR マガジン・ベルト

BAR M1918 カートリッジ・ベルト

M1カービン ストック・セット

他にもまだまだアップする予定のものがございますが、順次HPにアップして行きますので、ぜひご期待ください。


2017.11.10 Friday

飛行機⇒列車⇒バス⇒フェリー⇒徒歩!

皆様こんばんは。

海外出張中は大抵雨 (もしくは雪) が降っている気がする (?) キートンです。

 

さて、今回のヨーロッパ出張1日目は日本からドイツ・フランクフルトまで約12時間のフライトの後、長距離列車で今回の第一の目的地であるバイエルン州のミュンヘンへと一気に南下しました。

 

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夕方頃にフランクフルト空港駅を出発し、ミュンヘンに着いたのは午後9時過ぎ。

 

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駅からホテルへ歩く途中、歴史を感じさせる佇まいのビアホールを発見しましたが、ドイツでの仕事が一段落するまでお楽しみは一旦お預けです。。

二日目の朝にイタリアから夜行列車でミュンヘンまで移動してきたばかりの社長、元外人部隊氏とホテルにて合流。 なんとここまで3日連続で夜行列車での移動だったそうで、二人ともかなりお疲れの様子でした…。 元外人部隊氏は2時間ほど打ち合わせを行ってからすぐに日本へと帰国の途に就いたため、ここからは社長と二人での行動となります。

 

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今回ドイツでは某業者さんの所にてほぼ丸4日間かけて銃の仕入作業を行いましたが、今回の業者さんは銃以外にも様々なコレクターズ・アイテムを取り扱っており、中にはこんなモノまで…。 至る所にトゲの付いたこちらの椅子は、中世に作られた拷問器具のレプリカとの事ですが、休憩場所のソファの近くに展示されているため、うっかりしていると座ってしまいそうになります。。

 

5 - コピー.JPG

こちらの拷問椅子、よく見ると座面だけでなく、首輪の内側にまでトゲが付いているのですが、これでは拷問どころでは済まないような気がしますね…。

 

さて、今回の出張では基本的にホテル周辺で食事をしていたのですが、1日目〜3日目までの食事は、

1日目昼:ギリシャ料理店 ⇒ 夜:ピザ

2日目昼;サンドイッチ ⇒ 夜:日本人経営のラーメン店

3日目昼;業者さんの近くのイタリア料理店 ⇒ 夜:ベジタリアン向けのベトナム料理店

とおおよそドイツに来たとは思えないラインナップ…。

 

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1日目のギリシャ料理店で「ビフテキ」なるメニューがあったので早速頼んでみた所、日本で言う所のビフテキ (=ビーフステーキ、死語?) ではなく挽肉を焼いたハンバーグのような料理が出てきました…。 ザジギというヨーグルト味のソースをつけて食べるのがギリシャらしいですね。

 

1日目〜3日目までは殆どと言って良いほどドイツらしい食事をしていなかったのですが、ドイツでの仕入れ作業が一段落した4日目の夜は、いよいよお待ちかねのビアホールへ。

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こちらの「レーベンブロイケラー」は有名なドイツのビールメーカーであるレーベンブロイのビアホールなのだそうです。 ミュンヘンと言えばヒトラー率いるナチ党が1923年に起こした「ミュンヘン一揆」が有名 (?) ですが、ナチ党が政権を掌握した後、このミュンヘン一揆を記念する集会が開かれるようになり、当初は同じミュンヘンにあったビュルガーブロイケラーが会場として使われていたそうです。 しかしながら、1939年にヒトラー暗殺を狙ってビュルガーブロイケラーが爆弾テロにより爆破されてしまったため、1940年以降はここレーベンブロイケラーでミュンヘン一揆を記念した演説会が行われるようになったのだそうです。

残念ながら当時の建物は大戦中に空襲によって破壊されてしまったため、現在の建物は大半が再建されたものだそうですが、往時の雰囲気はなんとなく伝わってきますね。

 

実は奇しくも我々がレーベンブロイケラーを訪れたのはミュンヘン一揆が発生した11月8日で、ちょうど75年前の1942年11月8日の夜に、ヒトラー自身がこのレーベンブロイケラーで55分間のミュンヘン一揆記念演説を行ったそうです。 なんだか運命的な物を感じます…。

 

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(食事中にはそんなことは露知らず、ビールとドイツ料理を美味しくいただいておりました。。)

 

…と何だか銃よりも食レポがメインのようになってしまいましたが、ドイツでの5日間も無事に終了し、続いてはミュンヘンから長距離バスでスイス国境にほど近いドイツ某所まで移動します。

 

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途中、ランツベルクという小さな川沿いの街の近くを通過。 ここランツベルクにあるランツベルク刑務所には先程のミュンヘン一揆後に逮捕されたヒトラーも収監されていたそうで、ランツベルク刑務所の獄中で有名な「我が闘争」が書かれたそうです。 バイエルンにはこのようなスポットが沢山あるのですね…。

 

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バスでの旅も終わりに差し掛かった頃、急にバスが動きを止めたので渋滞かと思いきや、なんとバスごとフェリーに乗って湖を横断開始。

 

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湖の対岸にあるスイスとの国境の街までは僅か20分ほどで到着し、ここでバスを降りてドイツとスイスの国境まで徒歩で移動します。

 

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今回の出張でまさかスーツケースを引きながら国境を超える事になろうとは思ってもいませんでした。 国境とは言えゲートがあるだけで特に物々しい検査などもなく、比較的自由に通行できる雰囲気です。 (写真はドイツ側からの国境)

 

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こちらはスイス側から見た国境。 国境に隣接する建物は半分がドイツ、半分がスイスとなっており、雨戸の色が青 (ドイツ) と赤 (赤) で塗り分けられているのが面白いですね。

 

さて、無事にスイス国内へと入国した後は、ホテルにチェックイン後すぐに業者さんの元へと移動。

 

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業者さんの建物の前の歩道にはなんと生きた対戦車砲 (値札も付いています) が堂々と置かれていました。 国道から丸見えの場所に堂々と置かれているのにはびっくりです…。 こういう事ができるのもお国柄なのでしょうか…。

 

こちらの業者さんでの仕入れの詳細についてはいつものように基本的に極秘事項なのですが、今回私が業者さんのカウンターの裏から見つけた銃を1挺だけなら公開しても良いとの社長の許可を得ましたので、特別にご紹介しましょう。

 

こちらの銃は中国の「56C式自動小銃 (QBZ-56C)」 と呼ばれるモデルで、サイド・フォールディング・ストックが付いた56-2式のショートバージョンだそうです。 中国では主に海軍を始めとする特殊な用途で使用されている他、輸出も行われているようです。 今回の品はセレクターが連、単の表示となっていましたので、中国国内向けでしょうか…。 他では殆ど見掛けない珍しいモデルで、社長も「これは初めて見たわ」と言っていました。

 

また、今回は他にも程度の良いロシアの「シモノフAVS-36 自動小銃」「イングラム M6短機関銃 (軍用モデル)」や、「大宇 U.S. AS12 オートマチックショットガン」といった希少な銃も見つけましたが、仕入れ値が結構高いので社長も仕入れるかどうか迷っているようです…。 もしご希望の方がいらっしゃいましたら、明日までに東京店までご連絡ください

 

約8日間にわたるヨーロッパでの出張もそろそろ終わりに近づき、明後日には私はヘルシンキ経由、社長はフランクフルト経由で帰国する予定です。 私自身としては3カ月連続での海外出張となりましたが、今回アメリカ、イギリス、ドイツ、スイスと業者さんごとにそれぞれ雰囲気が全く異なっているのには驚きました。 今後も機会がありましたら、世界を股にかけるシカゴ出張の模様を少しずつ皆様にお伝えしていければと思います。

 

それではまた!!

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、M53 汎用機関銃 が東京店に入荷致しました。HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日中にアップいたします。

すぐにご紹介可能な商品となっていますので、ぜひHPをご覧ください。

 

M53 汎用機関銃 (13万円、税別) はこちら


2017.11.04 Saturday

三か月連続での海外出張なのです

皆様こんばんは。 先々月の米国出張、先月のヨーロッパ出張に引き続き、まさかの3カ月連続で海外出張に行く事になりましたキートンです。

 

今回訪れるのは乗り継ぎ地も含めるとドイツ、スイス、フィンランドの三か国で、出張地図はこのようになっています。

 

まずはドイツのフランクフルトから電車に揺られる事4時間でミュンヘンへと移動し、当日はミュンヘンにて私一人で一泊。 翌朝は現地で社長、元外人部隊氏と合流しますが、元外人部隊氏はその日のうちに日本へ帰国する予定となっており、以降は社長と二人での行動となります。 実は社長と私キートン二人だけでの海外出張は、私が初めて海外出張に同行した2012年の冬以来ですので、実に5年ぶりという事になります。 (そういえば前回もクリスマス前の寒いシーズンでした…)

 

因みに今回ミュンヘンで宿泊予定のホテルはなぜか予約時にツインベッドを指定する事が出来ず、油断しているとダブルベッドが一つだけの部屋に二人で泊まることになるそうです。。

今回は事前に「絶対にツインで用意してください!」と宿にお願いメールで送った上に、社長が現地から電話でさらに念押しをしてくれるそうなのですが、果たして無事にツインルームが用意されているのでしょうか。。

 

さて、ドイツでは某業者さんの元で4日間ほど銃の仕入れを行った後、マル秘ルートを使ってスイスへと移動します。 ここでも3日ほど滞在し、銃の仕入などの作業を行う予定です。 今回の出張でも世界的に希少な銃や日本でも大人気の銃等が目白押しとの事で、事前に仕入れる銃の候補を社長、元外人部隊氏、私の3人でリストアップし、万全の態勢で臨む予定です!

 

出張の全日程が終了後は、社長とスイスで別れた後、私はフィンランドのヘルシンキへと飛行機で移動し、1日自由時間をいただけるそうです。

社長からの事前情報によると、ヘルシンキは既に滑走路にも雪が積もっており、真冬の寒さとの事…。 有名な冬戦争が始まったのが11月30日だそうですので、11月のフィンランドの寒さは想像に難くないですね。。

(冬のフィンランドのイメージ…)

 

フィンランドは以前から一度は訪れてみたい場所でしたが、まさかこのタイミングで行く事になるとは思ってもみませんでした。 初めて訪れる場所ですのでどこに行こうか迷いますね。。 (無事に帰って来る事が出来ると良いのですが…)

 

今回の出張の内容につきましては随時こちらのブログにてお知らせしてまいりますので、皆様どうぞお楽しみに。

 

それではまた!!

 

本日のツーポイント情報!!

明日11月5日(日)のビクトリー・ショーにシカゴ社長の個人的なお店「宮崎商店」が出店いたします。

第84回 ビクトリー・ショー

都立産業貿易センター台東館 (最寄り駅浅草)
(東京都台東区花川戸2−6−5)

5階ミリタリー&GUNフロアー(右壁側の奥)

ビクリトリー・ショーの公式HPはこちら

 

宮崎商店の取扱品はシカゴの店舗では通常は販売しないトイガン(エアガン、モデルガン)、軍装品、スコープなどです。これらは無可動実銃買取りの際に「処分」を依頼された品ですので、マーケット・プライスを無視した価格設定でご好評をいただいております。
 

5階、入場口から入って右壁側奥の4個テーブル(13〜16)です。
 

 

その他サプライズ品も展示予定ですので、ご期待ください!!



シカゴレジメンタルスの店名では出店しておりませんので、お間違えなく!!

個人ブース宮崎商店でございます。

 

 

*大阪店在庫品の SIG MP310 短機関銃 のHP解説 を本日追加いたしました。

ぜひHPをご覧ください。 

 

SIG MP310 短機関銃(18万円、税別) はこちら


2017.10.25 Wednesday

こんなにあった!? MP40のバリエーション

皆様こんばんは、ブログを書くたびに大阪店のナベさんに長〜い溜息をつかせてしまい (?) 申し訳ない気分のキートンです。

 

さて、先日買取りでこちらのMP40短機関銃が入荷したのですが、普段東京店で見慣れているMP40にも関わらずどこか違和感が…

 

鋭い方は既にお気づきかと思いますが、こちらのMP40、マガジン・ハウジングの表面がなんだかのっぺりとしています。。

 

シカゴ在庫品の多くのMP40では上の写真の様な5本のリブがマガジン・ハウジングの両面に入っているのですが、今回入荷した品にはリブが無く、MP38のような丸い肉抜き穴も開けられていないフラットな形状となっています。 調べてみました所、このリブの無いMP40のマガジン・ハウジングは1940年頃にエルマ社及びステアー社で製造された初期型のMP40の特徴なのだそうです。

 

今回の品のメーカー・コードを確認してみますと「bnz 41」となっている事から、1941年にステアー社で製造された品である事が分かります。

 

1940年頃製造のMP40初期型では他にボルト・セーフティ機能の無いフック型のコッキング・ハンドルが取り付けられているのが特徴との事ですが、今回の品には1942年半ば以降に登場したボルト・セーフティ付のタイプが取り付けられています。 (このコッキング・ハンドルについては、フック型からセーフティ付に改修された個体も存在するようですので、今回の品に元々どちらのコッキング・ハンドルが付いていたのかは今となっては不明となっております)。 今回の個体は1941年製ですが、1940年製造タイプの特徴も備えていますので、1941年の初め頃に製造された可能性が高いと思われます。

 

また、こちらの個体はフロント・サイト・ガードの前方には初期型の特徴でもある金属製のマズル・プロテクター用の突起 (赤丸部分) が付いている他、マズル・リングも後期型の中央に溝のあるH型ではなく溝のない初期のタイプが取り付けられています。

 

因みにこちらのMP40に付属しているマガジンも、よく見るとリブが無い初期タイプのようです。。

 

こちらのマガジンのメーカー・コードは「fxo 41」となっておりハーネル社製ですが、銃本体と同じ1941年の生産品のようです。

 

さて、MP40はこちらの初期タイプも含めて大きく5つのバリエーションに分けられるそうですので、今回シカゴ在庫品のMP40のバリエーションを分類してみました。

 

1. エルマ/ステアー製; 1940年頃製造

・コッキング・ハンドル…フック形状の1ピース型。

・マガジン・ハウジング…表面は平坦でリブのない形状。 MP38のような円形の穴は無し。

・バレル・ナットの形状…六角型。

・バレル・レスト…樹脂製。

 

尚、1941年から1942年頃までのMP40のグリップ・フレームでは、二分割でプレス成型したものを溶接で組み合わせて製造されています。

 

個体によってはグリップ・フレームの下部に溶接痕が綺麗に仕上げられている物と、そのまま残されている物があるようです。

 

2. エルマ/ステアー/ハーネル製; 1941〜1942年頃製造

・マガジン・ハウジング…両面に5本の強化リブが追加。

・コッキング・ハンドル…1942年半ばにボルト・セーフティとしても機能する2ピース構造の物が導入。

・グリップ・フレーム…二分割でプレス成型したものを溶接で組み合わせて製造。

 

3. エルマ製; 1943年頃製造

・コッキング・ハンドル…2ピース型のコッキング・ハンドルのみ。

・マガジン・ハウジング…両面に5本の強化リブ有り。

・グリップ・フレーム…二分割でプレス成型したものを溶接で組み合わせて製造。

・バレル・ナット…レンチを組み合わせる平面部分が2箇所のみのタイプ。

 

・バレル・レスト…プレス製 (上の全体写真の個体には樹脂製の物がついています)。

 

4. ステアー製; 1943年頃製造

・コッキング・ハンドル…全て2ピース型のコッキング・ハンドル。

・マガジン・ハウジング…両面に5本の強化リブ有り。

・バレル・レスト…樹脂製。

・グリップ・フレーム…プレス製の一体製造で、トリガー・ガードも1〜3と比べてより厚みのある形状となっています。

 

5. ステアー製; 1943〜1944年頃製造

・コッキング・ハンドル…2ピース型のコッキング・ハンドルのみ。

・マガジン・ハウジング…両面に5本の強化リブ有り。

・バレル・レスト…プレス製 (上の全体写真の個体は樹脂製の物がついています)。

 

尚、5のタイプではレシーバー・エンド・キャップからリア・スリング・ループにかけて、強化板が溶接で追加されています。

また、グリップ・フレームとロア・レシーバーがプレス製の一体成型となっているのも特徴です。

 

こうして見ていくと、初期型と後期型ではMP40はほぼ別物の銃といった印象です…。 生産性を高めつつ現場の意見も反映して機能性や耐久性を向上させる努力が続けられていた事がよく分かりますね。

 

尚、上記の分類は大まかに製造年代で分けた物ですので、各部の仕様が切り替わるタイミングでは仕様が入り混じった過渡期のモデルも製造されたと思われます。 こうしたバリエーションを体系立ててコレクションしてみるというのも面白いかもしれませんね!

 

それではまた!!

 

>> 1941年ステアー社製造の初期タイプのMP40はこちら

>> その他のシカゴ在庫品のMP40短機関銃はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、MP44 突撃銃 が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日中にアップする予定です。

ご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

MP44 突撃銃 (45万円、税別)


2017.10.13 Friday

英国でトレジャー・ハンティング!?

皆様こんばんは。 5泊6日のヨーロッパ出張で、まともに宿に泊まれるのが2日だけというシカゴの弾丸トラベルにも大分慣れてきました…キートンです。 (夜行列車での移動も案外楽しいものです…)。

 

さて、今回はいよいよ出張のメインである英国最大のコレクションの買い付けへと向かいます。 朝8時頃に宿を出発し、目的地の最寄駅からタクシーで移動する予定だったのですが、駅前に流しのタクシーが全く走っていないというちょっとしたトラブルが発生。。 一向にタクシーが捕まらないため、タクシー移動は諦めて3人で路線バスに飛び乗ったのですが、今度は支払いがプリペイドカードのみで現金やクレジットカードが使えず、再び駅に戻ってプリペイドカードを購入する羽目に…。 最終的には何とか約束の時間に目的地にたどり着く事ができましたが、海外では予想外の出来事は日常茶飯事ですね…。

 

コレクションルームに一歩足を踏み入れると、事前に聞いていた通り希少な銃が所狭しとひしめきあっており、一種異様な空間となっていました。 (コレクションルームの内部をお見せ出来ないのが残念です…)。 前回シカゴ社長が出張で目星をつけていた品以外に何か面白い品がないか、時間の許す限りコレクションの山の中から3人で手分けして探し出していきます。

 

そして今回のコレクションの中から私たちが新たに見つけた最大の目玉商品がこちら!!

「一式十二・七粍固定機関砲 (ホ103)」です!!

こちらの機関砲は、主に旧陸軍の戦闘機等に搭載されていた航空機関銃で、米国のブローニング.50口径航空機関銃を日本でコピーした品です。

外観的には米軍の.50口径に非常によく似ていますが、使用弾薬はブレダSAFAT航空機関銃と同じ12,7mm×81弾で、「マ弾」と呼ばれる高威力の榴弾を使用する事ができました。 ホ103は一式戦から五式戦までの陸軍の主要な戦闘機の固定機銃として装備されていた他、九七式重爆や四式重爆飛龍にも旋回機銃として改修されたホ103が装備されていたようです。

 

このように旧陸軍機を語る上で欠かせないホ103航空機関銃なのですが、現存している品のほとんどは博物館の収蔵品となっているため、個人で所有できる品は世界的に見ても極僅かとなっております。 特に今回の品はコンディションも非常に良く、表面仕上げが美しく残っている他、本体には開発メーカーでもある中央工業の刻印や名古屋造兵廠の刻印もはっきりと確認できる歴史的な品です。

シリアルNo.は画像加工で消しておりますが、昭和18年6月製造に製造された品ですので、どの機体に搭載されていたのか夢が広がりますね。 ホ103は搭載する主翼の左右によりそれぞれ甲、乙と呼ばれる2種類のタイプが製造され、今回の個体はホ103の乙砲で、右翼に装備されていた品となります。

因みにこちらは当初仕入れ予定に入っていなかった品ですが、機関砲や航空機関銃のコレクションの山の中から偶然にも見つかり、社長が購入を即断した品です。 このような大物をシカゴ社長が見落としてしまう程のコレクションがいかに膨大なものであるかは皆様にもご想像していただけるかと思います…。

今回の買い付けでは上記のホ103以外にもシカゴでの販売価格が100万円以上の非常に希少な銃を何挺も仕入れる事に成功し、社長も大満足だったようです。 こうした銃の真の価値を知っているからこそ、今回のコレクションルームの凄さも理解できるというものなのですね。

 

さて、コレクションルームで一通りの仕入れ作業を終えた後は、夜行列車でおなじみ英国工場へと向かいます。

 

今回我々が乗ったのは夜行列車の新型車両。 新型とはいうものの旧型に慣れ親しんでいる人にとっては使い勝手が悪化している部分もあるそうです (社長談)。 特に上段のベッドはテーブルが廃止されてしまったため、元外人部隊氏も朝食のコーヒーを飲むのにかなり苦戦していました…。

 

英国工場では今年の初めに米国で仕入れた旧軍系の小銃の他、先月の米国出張で仕入れた銃の一部が既に届いておりました。 いずれも元外人部隊氏と1挺ずつチェックしながら選んだ銃ですので、思い入れのある品ばかりです。 また、詳しくはお見せ出来ないのですが、昨年スイスで私キートンが仕入れた銃たちもほぼ加工が終わった状態で出荷の時を待っている状況でした。 社長を頼ることなく自分たちだけで仕入れを担当した銃たちが無事に加工を終えて英国工場に並んでいる様子を見られるのは非常に嬉しいものですね。

 

今回の英国工場での昼食は、一日目に元外人部隊氏が持参した袋麺、そして二日目はお馴染みコーンウォール名物のパスティでした。

今後英国工場が移転すると、このパスティを食べる機会も殆どなくなってしまうかと思うと少し感慨深いものがありますね。

 

英国工場ではガゼットの撮影等も順調に進み、何とか予定していた作業も終える事ができました。

仕事終わりに飲む地元のビールは格別ですね。。

 

明日は社長、元外人部隊氏はロンドンから新たな任務地であるパリへと向かい、私はそのままフランクフルト経由にて帰国となります。 今回の出張も短い期間ながら非常に充実したものとなりましたが、出張を無事に終えた達成感に浸るのも束の間、実は来月にも新たなヨーロッパ出張が控えているそうです。 世界中のまだ見ぬ銃を探し求め、シカゴはどこまでも走り続けるのです…(!)

 

それではまた!!

 

本日のワンポイント情報!!

東京店在庫品で、 ベレッタ M12 短機関銃 の新たな個体をHPとD/P(詳細画像) に本日アップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 

 

ベレッタ M12 短機関銃 (16万円、税別)


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