Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2017.12.08 Friday

四種のサソリ!

こんにちは、朝晩の冷え込みに耐え切れず、自転車通勤用の手袋を新調!…したのですが、全然ダメだこの手袋!風を通しまくる!と、せっかくの新しい手袋を押入れの奥に投げ入れた、買い物失敗に定評があるキヨミズです。


本日はこちら、Vz.61 短機関銃です。

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通称“スコーピオン”として知られる本銃は1961年、チェコスロバキアの軍および警察用として採用されました。当時においても軍用としては最小であった.32ACP(7.65x17mmSR ブローニング)弾薬を使用し、チェコスロバキアならではの巧みな設計を盛り込み、コンパクトでありながら実用的な命中精度とフルオート火力を実現しています。チェコスロバキア軍では、主に偵察員や特殊部隊、高官警護要員に支給され、同国の警察組織(と、恐らくは情報機関)においても広く使用されました。また制式採用は多くありませんでしたが、公式・非公式に広く輸出され、東側諸国や共産援助が行われた国々でも多数の使用されました。またその特性から、IRAや極左テロ組織、犯罪組織等でも重宝がられていたようです。そして興味深い事に、イスラエルの諜報機関“モサド”、ドイツの対テロ部隊“GSG9”、オランダ軍特殊部隊、インドネシア軍特殊部隊等で非公式・限定数ながら、西側機関での使用が確認されています。
まさにワールド・ワイド!な銃なんですね。


 

前回入荷時の最新ロットは、表面処理がブルーイング仕上げで、木製グリップを備えた仕様。
黒染めというより濃い青の、まさしくブルーイングといった美しい佇まいです。02.jpg
「スコーピオンはこの上面に開いた排莢口辺りの角ばった造型から銃口へ流れる曲線がセクシーなんすよ!」と、ナベさんに力説すると「セクシーとか言い出すと末期ですよ」と何やら含み笑い。…ハイ、同類です(笑)



単材木製のグリップは、明るいニス仕上げ。
形状が何となく、Vz.26 軽機関銃のグリップを髣髴させるのが面白い。
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内部には発射速度を抑制するレート・リデューサーが仕込まれております。

(もちろん、本ロットでも分解しての確認が可能!)



本ロットの品は、シリアルが一致したダンボール製の箱が付属。
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社長に聞きますと、放出したチェコ軍が付けてきてくれた物だとの事で、簡素ながら純正といえる箱です。



表面仕上げが所謂、チェコ・グレーの品もございます。
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このグレー焼付け塗装とブルーイング、仕上げによる違いですが、製造年による違いとなります。個人的には最初、輸出や警察用はブルー?と思っていたのですが、ブルーの個体にもチェコスロバキア軍用を示すクロス・ソード刻印が打たれています。入荷分の製造年代を見渡しますと、ブルーの個体は60年中盤以前で、グレーは60年代後半から70年代が見られました。ですので、表面処理がブルーは生産初期、グレーは後期と判断して間違いないでしょう。



 

昨年夏の入荷ロットですが、グレーと黒色の樹脂製グリップといった組み合わせの個体もあります。
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ちなみのこの個体の製造年は79年。
グリップは消耗品ですので、後の補修時に組み合わされた可能性も考えられます。



そしてこちらは旧ユーゴ製M84です。
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旧ユーゴでは80年代にライセンス生産を行い、自国の軍・警察用や輸出用として供しました。内部寸法に僅かな違いがある模様ですが、メカ的にチェコスロバキア製と変わり無し。あと刻印以外で特徴は黒の焼付け塗装でしょう。一見すると黒染めかと思うほど、丁寧な塗装皮膜に驚かされます。セレクターやストック基部は等の細かいパーツは、ユーゴ製小火器によく見られる、熱処理された赤褐色をしています。グリップはチェコスロバキア製とも異なる色味の黒色樹脂製。これらが組み合わさりM84独特の雰囲気を纏っております。



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スコーピオン4種、そろい踏み。これだけのバリエーションが揃うのは、シカゴならでは!

ブルー仕上げのロットは、ヨーロッパ出張の際、私が社長と外人部隊氏の指揮の元、バッチリと良品を選んでまいりましたので、状態の良さは折り紙つき!もちろん、他のバリエーションも軍役を経たとは思えない良品揃い。お値段も比較的リーズナブルとなっておりますのでコレクションとして、コタツで暖まりながら気軽に手に出来る?一挺としてオススメです。それでは、今回はこれにて!


>Vz.61 スコーピオン 短機関銃シリーズはこちら
>ユーゴ・スコーピオン M84 短機関銃はこちら
>ホルスター始め、各種アクセサリーも揃えています!こちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取り2件で、無可動実銃 合計3挺 が東京店に入荷致しました。 HPとDetailed Photos(詳細画像) は既にアップしております。 いずれもすぐにご案内可能なお品物となっておりますので、ぜひご覧ください。

 

Armalite AR7 自動小銃(27万円、税別)はこちら

ベルチェー Mle M1916 騎兵銃(13万円、税別)はこちら

Kar.98k 小銃 (9万円、税別)  はこちら

 


2017.11.20 Monday

タンタンの方が呼びやすい

こんにちは、プリンターのインク、電動歯ブラシの替えブラシ、ひげ剃りの替え刃…これらの消耗品。 理屈は解っているつもりですが、本体を買い替える方が安くつく事にやっぱり釈然としないキヨミズです・・・安物しか使ってないのがモロバレなのは気にしない!
 


安心して下さい、こちらは一級の品でございます!
ポーランド Kbk wz.1988 タンタル 自動小銃です。
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開発は1980年代初頭、ソ連が採用した5.45x39mm弾薬が近い将来、ワルシャワ条約機構軍の標準小銃弾薬となる事を見越したポーランド国防省は、ラドム造兵廠に開発を指示。 ソ連よりAK-74と5.45x39mmの生産ライセンスを取得すると共に、小口径高速弾薬を使用する新型小銃開発、“Cez”計画としてスタート。

ポーランド独自の設計を盛り込んだいくつかの試作モデルが完成するも、仕様の変更(と、おそらく経済的な問題)により、開発は幾度と無く停止・再開を繰り返しますが、冷戦崩壊、民主化を経た1991年、Karabinek wz. 1988 Tantal (カービン モデル1988 タンタル(新型という意味))省略表記、Kbk wz.1988として制式採用となりました。

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生産時期は1991〜94年のみ。 総生産数は25,000挺程で、全て自国軍向けに配備が行われました。 特に政治的、経済的にも混乱が続いていた時期に新小銃を配備した事は、同国の辿った歴史から来る強い国防意識の表れといえるでしょう。 そして同国は民主化後、NATOへの参加を強く要請した国々の一つでありました。 正式加入を果たす1999年以前より装備の西側化を進め、1997年の5.56x45mmNATO弾を使用するKbk wz.96 Beryl (ベリル)採用を以って更新が行われますが、2005年までタンタルも現役にあったようです。 その後は予備兵器として保管された他、余剰は新生イラク軍等に供給された模様です。

現在、ポーランド軍は、モジュラー・システム、マルチ・キャリバー、コンベンショナル/ブルパップが選択可能な先進的な小銃システム“MSBS”を、新しく採用したと伝えられています。(もちろん設計開発はラドム!余談ついでにMSBSのペットネーム“Grot”はポーランド語では矢じりを意味するそうですが、英語ではポンコツ!何というかシニカルな兵隊ジョークっぽくて実にいいですね)




さて、タンタルです。
見た目はそのストックから、AKS-74の東独版、MPi-AKS-74に似ております。
大型のフラッシュ・ハイダー/マズル・ブレーキも同じかな?と思いきや、
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ライフル・グレネードに対応するため、全長が長くなり、形状も異なっています。
サイト側にガス・シール用のリングが見えますね。 前方上の孔は、グレネード発射時に上方も吹き付け、ガタつきを抑えて命中精度を上げる目的の物。


ハンドガード。 上下共に樹脂製ですが、ご覧のように色味、質感が異なります。
また個体により色味の濃淡がはっきりしております。
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特に興味深い変更点が矢印先にあるココ。
AK系では一般的にリアサイトベースに設けられている、ハンドガードロックレバーがココに移植。(画像は後期型でレバー式。 前期型ではマイナスのネジ式になっております)


リアサイトベースはこの様にすっきり。 使い込まれたAKにハンドガードロックレバーが折れている個体を見かけますので、比較的破損しやすい箇所なのでしょう。 またライフルグレネードの使用を考え、強度向上を図った物かもしれません。
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リアサイトはコンバット・ポジション“S”でレンジは1000mまで。
(ポーランド製銃器に稀に見られる“∴”のシールは何でしょうか?プレデターのサイト、と勝手に呼んでますが…)


表面処理は黒の焼付け塗装。 ポーランド製らしい、綺麗な仕上がりです。006.jpg
面白いのはセレクターレバー。 タンタルでは右側のレバーは、発射/安全の切り替えのみのセフティレバーとなっており、

左側面に発射モードのセレクターレバーが独立して設けられています。
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ポジションは“S”は3点バースト、“P”はセミで“C”がフルオートとなっております。
Sはセミじゃあなかったんか!P〜C間の移動量が大きいのが興味深い。
ポーランドは制限点射の利点をいち早く認識していたようで、同様の機構を持ったKbk AKMLの試作モデルがテストされています。


ラドム造兵廠製造を示す、楕円に11の秘匿マーク。
1994年製なので特に秘匿する必要はないんですけど、冷戦の名残りを感じさせる部分です。
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リコイル・スプリング・ガイド・ロッドの後端でもある、レシーバー・カバー・キャッチボタン。
ライフル・グレネード発射時の強烈な反動によるレシーバー・カバーの外れを防ぐため、上方にスライドしてロックする機構を備えます。

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同様の工夫ははポーランド製AK47であるKbk wz.60にも見られる他、ハンガリーや旧ユーゴ等のライフル・グレネードを使うAKシリーズに装備されています。


ストックは東独AKのMPi-KMS-72から設計をとったとされる、折り畳み式ワイヤーストック。
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ラドムでは独自型のスライドストックや、AKS74のプレス製ストックも試したらしいのですが
操作性やグレネード発射時の耐久性に問題が生じたらしく、東独式折り畳みストックの採用となりました。 資料には単に東独MPi-KMS-72よりのコピーとあります。
このストックの採用に際し、東独と正式な提携があったのかは調べ切れませんでした。
ちなみに、タンタルは固定型ストック・モデルの量産は行われず、この折り畳みストックモデルのみとなっています。
(耐久性はともかく、ライフル・グレネード発射時は痛そうですね…)



折り畳んだ状態。 右側に回転して収納します。
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本個体は後期型なので黒色、プラスティック製30連が付属。
前期型は金属製30連が付属します。


最後に東独MPi-AKS-74と並べての一枚。
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共産ポーランド時代に生まれた最後の制式小銃であるタンタル。
実銃はもとより無可動でも貴重な機種です。
状態はほぼ新品同様の素晴らしい品です。


東京店には前期・後期型共に在庫少、
大阪店は、本ブログで取り上げた後期型の個体が一丁のみとなっております。
在庫ありますうちに、どうぞご検討下さい。 それでは今回はこれにて!

 

 

>Kbk wz.1988 タンタル 自動小銃 前期/後期型 はこちら

>東ドイツ MPi-AKS-74 自動小銃 はこちら


本日のワンポイント情報!!

下取りで、ヨーロッパ各国軍装品コレクションが大阪店に入荷いたしました。

内容は下記のとおりです。

スイス軍 M/41 レンジファインダー (ケース・三脚付)

戦前スイス軍 双眼鏡 (革製ケース付)

戦後ソビエト軍 爆撃機射撃用 小型照準器
大戦中 ドイツ軍 30mm 砲弾 (合法安全処理品)

大戦中 ドイツ軍 20mm 砲弾 (合法安全処理品)

ドイツ 国民突撃隊 腕章 (復刻品)

東ドイツ軍 双眼鏡 (NVA刻印入り)

東ドイツ軍 オーバーコート (大佐肩章付)

カナダ軍 ブローニング・ハイパワー ホルスター

戦前型 チェコスロバキア軍 ヘルメット

戦前型 スウェーデン軍 ヘルメット

M53用 木製バット・ストック

 

上記のうち、ドイツ の腕章、東ドイツ軍の双眼鏡及びオーバーコート、M53用 バット・ストック は東京店へ移動し明日到着予定です。
 

 

順次HPにアップして行きますので、ぜひご期待ください。


2017.10.28 Saturday

戦後短機関銃の固定ストック型は独特の魅力がありますよね

こんにちは、田舎な我が家の近所にて、あっ!あの建築中の一階、外装見てると、なんだかすごいオシャレなカフェ(もしくはこだわりのパン屋)が出来るみたいだぞ万歳!と喜んでいたら、すごいオシャレな犬専門美容室が開店し、結構なショックを受けたキヨミズです。近所に犬、多いもんな…


本日はこちら、
Vz.24 短機関銃です。
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チェコスロバキア軍用短機関銃として、折畳みストック型のVz.26と共に1951年に採用されました。同国での制式名称は“Sa vz.24”他の固定型ストックを備えた短機関銃と同じく、コンパクトさよりも射撃時の安定性が優先される兵科に配備されました。

Vz.26とはストック以外に差異はありません。
ベークライト製のハンドガード、グリップに対し、ストックは木製です。
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後に採用されるVz.58自動小銃の初期型も木製ストックが装着されていたので、当時はまだストックに要する強度や耐久性をクリアしたベークライト製ストックの量産が行えなかったのでしょうか?単にコスト的に釣り合わかっただけかも知れませんが、興味深い点ではあります。
 

 

単材木製のストック。
長さに差はありませんが、折り畳みストックに比べ、バットプレート部が大きくなっています。

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木材による重量増もあり、安定した射撃が可能となっています。

 


ストックは基部底面にてネジ止め。004.jpg
基部と接続するベースとストックの結合はいくつか種類があるようで、
在庫品ではカシメ?のような金具や


 

 

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ネジ・皿ネジ式が見られました。


こちらバレル側。バレルナット兼スリングループですが、折り畳みストックを収納時に引っ掛けるフックは残されています。固定ストックですから必要ないのですが、わざわざフックを除いた専用品を造るメリットは無かったのかもしれません。
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ちなみにスリングはVz.58 自動小銃と共用。
詳しくは東京店古参兵アルバイトS君の過去ブログをご参照下さい。


レシーバー上面。チェコスロバキア軍用らしいグレーの焼付け塗装が非常にしっかりと残っています。排莢口からプレス製レシーバーの厚みを測ってみると2mmもあります。持ってみると見た目以上に重いなとは感じていたのですが、そりゃ重いはずだ・・・しかし、それにより“武人の蛮用”に十二分に耐える堅牢性と信頼性を確保しております。007.jpg
本ロットは排莢口が開いた位置でボルトキャリアが溶接固定されています。このボルトキャリアは排莢位置以外では排莢口を塞ぎダストカバーの役目を果たしております。
昨年、同行しました海外出張時に、このVz.26のチェックを手伝ったのですが、その時にボルトの動きの滑らかさやボルトキャリアの動きに感動!思わず、おお〜〜!と声を上げてると、社長と外人部隊氏が離れた所から「どうした??」的な顔で見られたのを思い出してしまい赤面。


ケースが前絞りな7.62x25mm(トカレフ弾)を使用するため、角度の付いたマガジンハウジング兼グリップが特徴的なアウトラインを描いております。
ハンドガードとグリップは一体に見えますが、グリップは左右分割で3ピース構造となっています。ハンドガードにありますレール状の金具はマガジンローダーです。
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セミ/フルはトリガーの後退量により切り替え可能。つまりトリガーを浅く引くとセミ、引き切るとフルオート。今でこそAUG等で知られた機構ですが、量産型短機関銃で採用したのはこのVz.2x短機関銃が初となります。


鉄製マガジンは32発装填可能。

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底面から見ると、7.62x25mmを複列で収納するため、
かなり角度の付いた台形状となっているのが判ります。


 

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一見シンプルなようで、高度な設計が施されたVz.24およびVz.26短機関銃。
木製ストックならではの佇まいがたまりません!
折り畳みストックのVz.24も在庫しておりますので、是非ともご検討下さい。
オススメの一挺でございます!それでは今回はこれにて。


>固定ストックが24、 Vz.24 短機関銃はこちら
>折り畳みは26、 Vz.26 短機関銃はこちら
>Vz.58と共用のスリングはこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、三八式 教練用模擬銃 が東京店に入荷致しました。HPとDetailed Photos(詳細画像) はすでにアップしており、本日価格が決定致しました。

すぐにご紹介可能な商品となっていますので、ぜひHPをご覧ください。

 三八式 教練用模擬銃 (17万円、税別)


2017.10.07 Saturday

シンガポールの凄い奴!!

こんにちは、映画“ダンケr ・・・ネタが被っちゃうので、映画“エイリアン:コヴェナント”を観て来ました。100年程先のお話なんですが、登場する銃器がM4クローンにAUG(F90?)にベレッタ92FSで驚きました。それなりにカスタムされてましたが、ほぼそのまんま。他にも色々と驚かされる映画なので、お好きな方は必見!僕は大変楽しめました!虫だけじゃなく宇宙も怖いキヨミズです。


今回、取り上げますのはこちら、
SR88A 自動小銃 です。001.jpg
製造はシンガポールのCIS(Chartered Industries of Singapore、 訳すとシンガポール重工公社?)M16A1のライセンス生産(M16S1)から始まった同社は近年、軍需以外にも通信機器や建設用重機を扱う複合企業“STエンジニアリング”の兵器部門“STキネティクス”となり、自国向けのみならず輸出にも注力した開発・生産を行っております。

CISが生産したM16S1はコルト社との契約上、輸出が出来なかったため、5.56mmを使用する独自のアサルトライフルとしてSAR80を完成させ注目を集めたものの、成果は芳しくありませんでした。
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そこで更に発展させたモデルとしてSR88を1988年に発表、1990年に新型のハンドガードとストックを装備したモデルとしてSR88Aが発表されました。人間工学に配慮した設計や、良好な工作精度は高い評価を受け、シンガポール軍/警察の特殊部隊などに限定数が配備された他、輸出も以前のモデルに比べ成功した模様です。(ちなみにシンガポール軍はM16S1の後継として、SAR-21というブルパップ型アサルトライフルを採用します。これもいつかお目にかかれる日が来ればいいな〜)


 

バレル長は約480mm(18インチ)、フラッシュハイダーは5条で、吹き上げ防止のため真下が開いておりません。
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NATO標準の22mmライフル・グレネードに対応しております。フロントサイト前方に回転式のガス・カットスイッチを装備。


 

フロントサイトの眺め。
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サイトポストの台座が動きそうに見えますが固定式です。



ハンドガードは左右分割型。ゆるく台形を描いており、握りやすい形状です。
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上方には多数の放熱孔が開いております。



小さめのエジェクション・ポート。固定されたボルトキャリアが覗いております。
興味深いのは樹脂製のポートカバー。金属製の薄板より、変形には強いと思われます。006.jpg
ポート後方にケース・デフレクターが見えます。先のフラッシュハイダーもそうですが、時期的にM16A2を参考にしたのでしょうか。レシーバー上面にはマウントレールが見られます。SAR-80の元となったAR-18の流れを汲むデザインです。



キャリングハンドルが標準装備。ロック機構を備え、画像の位置と収納位置で固定出来ます。007.jpg
手前に見えるのは、チャージングハンドル。ツメを起こして引くタイプで、この辺りはFALを思い起こさせます。



フロントサイトは固定ですが、リアはかなり豪華な造り。
上下の微調整はサイト前方のダイヤルで実施。008.jpg

右側面の大型ノブは100m、300m、500mの3段切り替え式となっており、
素早い調整が可能となっております。009.jpg

 


マガジンハウジング部を右側から望んでみます。
重要なマグウェルは着脱性、保持性、強度を考慮した複雑な形状をしております。
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マガジンはM16系と共通のSTANAG マガジン。付属のCIS製は鉄製30連です。
大きなマガジンキャッチボタンが目を引きます。トリガーガードも動きそうですね。どこを操作するのかと見回してみますと・・・


ありました。
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ハウジング内部、画像矢印の先のボタンをピン等で押し込みますと、


 

倒れましてこの通り。厚手のグローブ着用時の射撃にも対応。
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樹脂製グリップは絶妙なカーブが手になじみ、保持性はかなり良好です。



今回はついでに同時入荷をいたしました、SR88A カービンタイプもご紹介。
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カービンタイプはストック伸張時の全長が820mm(ライフル型は860mm)に短縮、バレルは約11インチとなっております。
ライフル型のスケルトンストックも特徴的ですが、カービンタイプのストックは90度回転させて収納する機構で、同系の物はミニミのパラ・タイプで知られております(登場時期を考えるとほぼ同時ぐらい?CISの先進性すごい!)



収納状態を上から見ます。右側のパイプにカバーがあり、これが上方になります。
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段階調整が出来ないので現在では新規採用が見られませんが、堅牢で操作が簡単な優れたデザインです。



フラッシュハイダーも興味深いもので、単純なカップ型。前方に集中させるタイプですね。
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ライフルグレネードは使用出来ませんが、オプションでM203アドオンランチャーが装着可能
重量がライフル型と変わらない事もあり、フルオート時もコントロール性能は良好との事。



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非常に興味深い独自の特徴を備えたSR88A、とても良好な状態で入荷を果たしました。
やはり絶対数が少ないようなので、貴重と言って差し支えはないと思います。
ご興味のある方は、在庫ありますうちにどうぞご検討の程を。
それでは、今回はこれにて!

 

 

>SR88A シリーズはこちら

>SR88 シリーズ用スリングはこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、StG.58 自動小銃 が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日完成致しました。価格が決まっており、すぐにご案内可能な品となっておりますので、ぜひHPをご覧ください。

StG.58 自動小銃 (20万円、税別)


2017.09.17 Sunday

過激なショートバージョン

こんにちは、すっかり秋めいた日和で、毎朝の駅までの自転車通勤(所要時間約10分)が気持ち良くてたまらないキヨミズです。どうか秋晴れが長く続きますように…と思っていたら台風18号!皆様、お気をつけ下さいませ!


今回取り上げますのはこちら、
ツァスタバ M92 自動小銃でございます。001.jpg
旧ユーゴスラビア連邦、現セルビア共和国クラグイェヴァツ市にあります、ツァスタバ・アームズで開発・生産された自動小銃です。ご覧の通りのユーゴ版AKMであるM70の短縮モデルで、弾薬も同じく7.62x39mmを使用します。

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前身に、5.56mm (5.45mmではなく) を使用するM85というモデルが存在し、旧ユーゴ軍で採用されています。ユーゴ内戦中の1992年にM92が発表されました。7.62x39mmが使える短縮型カービン・モデルは意外と少なく、同弾薬が主流な地域は多いため、自国での装備の他、輸出を見込んでの開発だったと思われます。

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元となったM85がAKS74uをベースにしているため、各所に共通点が見られます。
ツァスタバAKのアイコンとも言える、美しい単材の三つ穴ハンドガードは本銃でも健在。



バレル長は実用限界と考えられる254mm(10インチ)
AKS74uそっくりなフラッシュサプレッサー兼ブースターが装着されています。
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ガスブロックやハンドガードの留め金もAKS74uそっくり。
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フロントサイトには折りたたみ式の夜間サイトが備えられているのでその分、
後方に少々長くなっています。



ヒンジ式レシーバーカバーと一体になったリアサイトは200mと400mの二段倒立式。
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200mのブレードには夜間サイト用のホワイトが入っています。

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こちらは400m、面白いのが裏面に大きく“7,62”の刻印が。

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先行のM85用ブレードと混用しないようにとの注意書きなんでしょう。



セレクターレバーもツァスタバらしく、ボルトハンドルをロックする切欠きのあるタイプ。
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本ロットはしっかりとセーフ位置までレバーが上がります!



これもツァスタバに特徴的な樹脂製黒色グリップ。
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適度な太さと形状で、とても良好な握り心地です。



ストックはAKMS(ツァスタバM70A)からの下方折り畳み式ストックを装備。
これは先行のM85でも同じで、AKS74の側面折り畳み式のストックは採用されませんでした。011.jpg
収納/展開は左側基部のロックボタンを押して操作。予断ですがこのロット、ほぼ未使用のため各部の磨耗が進んでおらず、操作はかなり硬め。特にストック操作は個体によってはかなり力を入れる必要がありますので、操作時はご注意を!


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ガッシリと収納。金属部の処理も丁寧で、木部の明るいコントラストが妙に新鮮に写ります。



M72軽機関銃から40連マガジンを拝借。ストックはマガジンを外さないと折り畳めませんが、
色味のためかでしょうか、予想以上に違和感が無く収まっております。
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中国製ドラムマガジンも付けてみたかったのでが、売切れてしまいました。
(まことにありがとうございます!)


独特の雰囲気を放つ ツァスタバ M92。
非常に良好な状態の個体を揃えております。
私もこの銃、気に入りました・・・同じく気になる方は是非ともご検討下さい!
それでは今回はこれにて!

>ツァスタバ M92 自動小銃 はこちら
>ツァスタバ M70 自動小銃 シリーズはこちら
>ロシア AKS-74u 自動小銃はこちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

先日買取で入荷した ルフォーショー・パリ 6連発 ピン・ファイア リボルバー の登録証訂正が完了し、価格が決定いたしました。すぐにご案内可能なお品物となっておりますので、ぜひHPをご覧ください。

ルフォーショー・パリ 6連発 ピン・ファイア リボルバー(130万円、税別)


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