Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

<< June 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

2018.06.07 Thursday

スペイン・アザラシの牙

こんにちは、弊社ナベさんもオススメする映画「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」ですが、今年の夏にDデイ直前を扱った「チャーチル/ノルマンディーの決断」が上映されるそうですよ。「ウインストン・チャーチル」の続編ではなく、チャーチルを演じるのはゲイリー・オールドマンではなく、ヒゲを剃ったブライアン・コックス。 ヒトラーに続き、チャーチル映画も乱発されるのか、ちょっと気がかりなキヨミズです。


今回はこちら、先般の新入荷で入りました品の一つ、
001.jpg
スペイン製 スター モデロ Z-84 短機関銃 です。


開発は1970年代。当時のスペインでは既に優秀な スター社製 Z-70/B 短機関銃 を配備していましたが、スター社はその後継と、輸出需要をにらみ、プレス製レシーバー、グリップ内マガジン・ハウジング、L字型ボルトといったUZI 短機関銃に似た設計の “Z-75” を開発しますが、小口径高速弾を用いるアサルト・ライフルの普及もあり、量産には至りませんでしたが、1980年代に入り、スペイン政府機関より新たな短機関銃の開発要求があり、スター社はZ-75をベースとしたZ-84を開発しました。
002.jpg
要求仕様には、水中から上陸後、即座に射撃できるOTB(Over-The-Beach)性能や、ホロー・ポイント弾頭への適合性が盛り込まれています。当時のスペインでは、激化するバスク紛争や、国内を通過する犯罪組織の増加に対処するため、沿岸部や河川といった、文字通りの“水際”での作戦が重要視されていました。担当する海軍UOEや国家憲兵隊GEO等の特殊部隊は、西側諸国の特殊部隊と交流し、小型舟艇やスキューバーを用いた新戦術を開発しており、そういった現場から出された要求ではないかと思われます。


バレルは本ロットの8.5インチ・モデル(約215mm)と、11インチ(約270mm)の、2種類が用意されました。バレル・ナットはネジ式で、実際に用意されたかは不明ですが、サイレンサー等のマズル・ディバイスが装着可能です。
003.jpg
四角いレシーバーですが角はちゃんと丸めてあります。側面の◎はテイク・ダウン・ピン。
画像の側から押し込むと抜けます。


少しでも水抜けを良くするための配置でしょうか、排莢口は真上に。
エジェクターの位置を見ると、排莢方向も真上のようです。
004.jpg
左側面に位置するチャージング・ハンドル。ボルトと連動しないノン・レシプロ式です。
ロアとアッパー・レシーバーの合わせ目にガイドとなる隙間を設けた合理的な設計。


トリガー・グリップ周り。スライド式のセレクターが目を引きます。誤作動防止のため、セレクター・レバーを押し込みながらスライドさせる必要があり、少々コツが要ります。
トリガー後部に見えますクロス・ボルト式のセフティ。画像の状態で発射状態となります。
005.jpg
今は亡きスター社のロゴと、型式、口径の刻印が見えます。9mmパラ・モデル以外にも、スペインが長年愛用していた、強力な9mmx23Largo弾を使用する、Z-84GC(GC=グラディア・シヴィル。国家憲兵隊)モデルも、僅かながら存在しており、弾道変化による物か、より精密なサイトが要求されたのか、リア・サイトのガード・ウイング形状が外観上の違いとなるようです。


UZIにあったグリップ・セフティは廃止。その代わりに、という訳ではありませんが、コッキング途中に誤ってコッキング・ハンドルを離してしてもボルトが勝手に前進して暴発をしないようにボルトをストップさせるインターセプティング・ノッチ機構、ボルトが慣性で後退しないように固定するイナーシャ・ロック機構が備わっており、安全性への配慮も怠りありません。
006.jpg
マガジン・キャッチ・レバーは、左右から操作可能なこの位置。UZIの祖先?チェコのSa Vz.23と同じ位置です。グリップ・パネルは合成樹脂性。濡れても滑らせないための工夫でしょうか、なかなか凝った形状をしております。


リア・サイトを望みます。100mと200mの2段式です。
L字型のサイト・ブレードは、角のたった四角い形状。
007.jpg

セトメ・モデロLも、
007_1.jpg

Z-70/Bも、四角いですね。
007_2.jpg
70〜80年代のスペイン製小火器に見られる特徴の一つです。


レシーバー後端にあるストックのロック・ボタンで押し込んで解除、上方に回転させて、画像のように収納となります。
008.jpg
と、簡単に書きましたが、ストックにも凝った機構が備わっています。
(東京店スタッフ・ケンさんが詳しく解説されておりますので、そちらで!


形状や操作系統の配置等を見ていると、UZIよりも後発の、ステアー MPi69/MPi81の影響を強く感じました。
008_1.jpg
(画像は在庫中の、MPi81 ロング・バレル・モデル)


最後は、上でリア・サイト・チラ見せしてくれた、スペイン軍同期と並んでの一枚。Saludo!!
009.jpg
ごく限られた数しか生産されなかったZ-84ですが、とても信頼性が高く、現場では好評だったようで、
今日でも一部が現役であると伝えられています。
一見シンプルながら、プロの要求に応えた、実に凝った設計がなされたZ-84。
スター社最後の、もしかするとスペイン国産最後の短機関銃、となるかもしれません。
お手持ちのコレクションに加えられる価値のある、貴重な一挺です。

このZ-84はマガジン付きを見つけるのに社長が相当苦労したようで「もう二度と輸入しない」と言ってますので、国内で売り物は現在庫の2挺限りとなります。
是非ともご検討下さい。それでは今回はこれにて!


 


>スター モデロ Z-84 短機関銃 はこちら
>スター モデロ Z-70/B 短機関銃 はこちら
>セトメ モデロL 自動小銃 はこちら
>ステアー MPi 69 & MPi 81 短機関銃シリーズはこちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、M53 汎用機関銃 が東京店に入荷しました。 HPとDetailed Photos(詳細画像)は本日アップしております。 価格は現時点では決まっておりませんが、ご予約頂いているお客様にご案内の予定です。 キャンセル待ちも承りますのでお気軽にお問合せください。

M53 汎用機関銃 はこちら


2018.05.08 Tuesday

アメリカのエゲつなさ

こんにちは、気持ちいい五月晴れが続きますね。五月と言わず、どうせなら九月ぐらいまでこの穏やかな天候が続けばいいのになと、小学生並みの考えなキヨミズです。
 



本日取り上げますのはこちら、
M50 短機関銃 で、ございます!
001.jpg
U.S. Model 50 サブマシンガン、通称“レイジング”として知られる本銃は、第二次世界大戦時、米軍の短機関銃として採用されました。開発者はユージン・ライジング技師。氏は、かのジョン・M・ブローニングの元で働き、コルトM1911ピストルの最終設計に関わった優秀な技術者として知られていました。M1911に携わった後、テキサスやメキシコで何故かカウボーイとして働きつつ、民間向けライフル等の設計を行っていました。1930年代後半、日増しにキナくなるい欧州情勢に、短機関銃の需要増大を予見したライジング氏は、新たな設計に取りかかります。1939年、米陸軍に制式採用されたばかりのトンプソンM1928A1は、高コストであり、重量も過大であると考えられていました。米軍内への配備はもとより、レンド・リース法による海外への武器援助が決まり、ますます需要が逼迫。そこで、より低コストで軽量な短機関銃の製造を模索していた中、ハーリントン&リチャードソン社(H&R)に提出したライジング氏の設計案が注目され、本格的な開発がスタートとなります。

外観こそ円筒形レシーバーに木製銃床を備えた保守的な物でしたが、当時としては先進的なプレス製法と溶接結合を多用し、優れた生産性(M1928A1の3〜4割程度のコスト)と、トンプソンに比べての大幅な軽量化 (M1928A1の
本体のみの重量が約4.9kgに対し、レイジングM50の本体重量は約3.1kg!) を実現しています。命中精度を重視し、短機関銃では珍しいクローズド・ボルトでの激発機構が採用され、機関部はボルト移動によるバランス変化を考慮した設計が施されました。完成した銃は、設計者から“レイジング”の名付けられます。

1940年の8月、レイジングを最初にテストしたのは意外な事に英軍で、ダンケルク撤退直後の「このままではドイツ軍が上陸してくるかもしれないのに武器がないっ!」と、大急ぎで再武装を行っている時期でした。結果は残念ながら不採用。量産時の品質維持管理に不安があったとされます。H&R社は、民間向けでは大きな成功を収めていましたが、軍用としては信号銃しか生産しておらず、これが実績不足とみなされ、不利に働いたのかもしれません。

 

結局、英軍はレンド・リースでトンプソンを貰いつつ、ステン・ガンを開発・採用となります(単純に登場時期を見比べてみても、レイジングがステン・ガン製造に何らかの影響を与えた可能性は大いに考えられます)次に米陸軍が1941年11月にテストを行います。軽敏さと命中精度(特にセミオートでの)に良好な評価を下しましたが、信頼性に問題があるとして改良を指示、1942年初頭に再テストが実施されますが、そこでも不具合は解消せず。またも採用見送りになるかと思われた矢先、目をつけたのが武器不足に苦しむ合衆国海兵隊でした。
002.jpg
米軍内でもいち早く、短機関銃の有用性を認識していた海兵隊ですが、設立以来、武器配備の序列において下の方だったため、装備更新は遅れがちでした(この辺り、ドラマ“ザ・パシフィック”でも象徴的に描かれてましたね)・・・が、1941年12月8日、太平洋戦争が勃発。アメリカ側が次々に拡がる日本軍の拠点に侵攻するには、上陸作戦を得意とする海兵隊の投入が必定となり、大急ぎで装備拡充が計らた中での採用でした。固定ストック型をModel 50、折り畳みストック型をModel 55として制式採用し、僅かな小改良の後、量産がスタート。 1942年8月より繰り広げられた、ガダルカナル島での戦いより、実戦投入が行われました。(と同時に、レンド・リースでソ連やカナダにも送られました)


トンプソンゆずりとも言える、マズル・ブレーキ(コンペンセイター)が装着。フルオート時の発射速度は、M50で約550発/分。トンプソンよりかなり抑えられたものの、短機関銃としては一般的な発射速度ですが、弾頭重量の重い.45ACPを発射するには、軽量で曲銃床であるM50は、コントロールに問題が付きまといました。
003.jpg
前方開口部が上のみ開かれています。上方へのガス噴き出しを増やすためでしょうか?スリットも前方の2本は長くなっています。手間のかけ様に、反動制御に苦心した跡が見えます。


ここもトンプソンゆずり。前方にゆるくテーパーのかかったバレルは、冷却用のバレル・フィンが設けられています。

004.jpg
本ロットの品は量産型で14枚のフィンですが、極初期モデルは28〜29枚の細かいフィンがつけられていた様で、コスト低減のため簡略化されました。
 


ストック前方、バレルの下側にコッキング・レバー(アクション・バー)が備わっております。 これは素晴らしいアイディアですね。位置的に視界や操作を妨げる事はありません。
005.jpg
レバーに穴が開いているのは、コッキング補助用にヒモを等を通すためでしょうか?


レシーバー上方には大きく、H&R社製と型式、パテント刻印が確認できます。
さすがアメリカですね。
006.jpg
ユージン・ライジング技師はH&Rの他、モスバーグやサベージでも働き、生涯で銃砲に関する60以上!もの、特許を取得したそうです。


リア・サイトは最長300ヤードまでの4段階。
サイト・ブレードの弾性を用いたシンプルな仕組みです。
007.jpg
セレクターはその下にあります。スライド式で手前よりセーフ、セミ、フルです。
レバーはプレス製の簡易な物ながら操作は容易です。が、砂や泥が入り込むと問題が起こりそうです。


レシーバー・エンドは先行するベレッタ短機関銃などに見られるキャップ式。ボルトが後ろに抜け、整備時の分解が容易という、大きな利点があります。
そのボルト、ボルト・キャリアが溝に沿って上下動するライジング式(ややこしいですがライジングのライジング(せり上がり)式。ティルティング、ティルテッド式とも呼ばれます)の遅延機構を備えているのですが、この溝に汚れやゴミが溜まり易く、作動不良の原因となったようです。この機構自体は自動小銃や機関銃にも用いられる、シンプルで効果的な物だったのですが、ライフル弾薬に比べて作動圧の低い拳銃弾を使う短機関銃、特に野戦用の短機関銃には不利となったようです。また、ボルト自体が軽量だった事も影響したようです。
008.jpg
リア・サイトはアメリカらしくピープ式。シンプルですが視野良好で狙いやすいサイトです。

 

 

トリガー・ガードはストック直にネジ止めされています。機関部からは突き出るトリガーのみ。
009.jpg
トリガー・アセンブリーごと外れるガーランドや.30カービンと比較すると、味気ないと思える程、シンプルな造りです。


マガジン・ハウジングです。後方にありますのがマガジン・リリース・レバー、更にその後方がストックとレシーバーを留めるテイク・ダウン・スクリューです。010.jpg
ハウジングとレバーは数度にわたり改修され、幾つかのバリエーションがあるようです(本ロットの品は、画像の型で統一されています)


特徴的なマガジン。元々、複列20連のマガジンでしたが、給弾トラブルが多発したため、両側面にリブを設け、単列12連に改めた苦肉の策です。この12連型マガジンに合わせたハウジングの改修も行われました。マガジンとハウジングを作り直さなかったのは、戦時生産という事情があったのでしょう。根本的な解決に至らぬまま、使用が続けられました。
011.jpg
一見するとイケそうですが、トンプソンのボックス・マガジンとは互換性はなし。


前面には刻印と、残弾確認用の穴があいています。
012.jpg
ここからもゴミが侵入し、トラブルの原因となったようです。


数々の不具合を抱えながらも、ピンチ・ヒッターとしての役目を果たしたレイジング短機関銃は、トンプソン・シリーズの増産が軌道に乗ると、艦上や後方警備、沿岸警備隊や州兵部隊等に回されます。頻繁な整備が行える現場では不具合は抑えられ、またフルオートが必要とされる場面はあまりなく、装弾数の少なさが問題になる事もなかったようです。むしろ、クローズド・ボルトで発射するセミオート時の命中精度の高さや、付随被害の少ない拳銃弾を使うカービンとして重用されたようです。セミオート限定としたModel 60も誕生しており、戦後、警察関係へ払い下げられ活用された事例からしても、本銃の高いポテンシャルを伺え知る事が出来ます。

 


最後にM1928A1とM1カービンを挟んでの一枚。レイジングM50を調べるうちに、丁度この間に収まる中間的性格の銃であるように感じました。013.jpg
そして何より凄いのが、大戦中にあれこれ造る片手間に、レイジング・シリーズを10万丁!!も造った、アメリカ工業力の凄さ(関西弁ではエゲつなさ!)を改めて実感した次第であります・・・


保守的な外観に、当時、先進的な設計盛り込んだ本銃。
海外への供与が限定的だった事もあり、現存する物はとても貴重との事。
今回、複数挺入りましたが、どれも良好な状態です。

因みにこのロットは戦後太平洋戦線で使用された後、米軍から東洋の某国へ払い下げられた品です。 某国とコネクションのあるオーストリアの業者が20年近く前に立てた輸出計画にシカゴ社長が相乗りしたものの、一度オジャンになってしまい、また別のオーストリアの業者が輸入に成功してシカゴに回って来たと言ういわく付きの品です。 当時からこの情報を知っている古いお客様から「社長! あのレイジングがやっと入りましたね!!」と言われたそうです。
米軍コレクターの方のみならず、希少品コレクションに充分値する逸品ですので、
どうぞご検討下さい。それでは今回はこれにて!


>US M50 (レイジング) 短機関銃はこちら
>M1 カービン シリーズはこちら
>トンプソン M1928A1、M1、グリースガンはこちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

先日お知らせした新入荷品をHPとD/P(詳細画像)にアップいたしました。 ぜひHPをご覧ください。

 

本日アップした商品は下記の通りです。

 

US M1A1 カービン (#5200088) こちら


2018.04.29 Sunday

ちなみSPASの最初のSは、後に“Sports”のSへと変更されたそうです

こんにちは、自転車用に使用している某LEDフラッシュライトを洗濯機でうっかり洗っちゃったキヨミズです。うっかりにも程があると我が事ながら思いますが、ライトはしっかりと点灯しました。スゲー!



今日はコチラ、スパス 12 ショットガン です!
新入荷のスパスは東京店スタッフ・ケンさんが先に紹介していますが、大阪店にも固定ストック・モデルが入荷しておりますので、改めてご紹介させて頂きたいと思います。
(なので、一部被るネタがありますのはご容赦を)
001.jpg
スパス=SPAS。“Special Purpose Automatic Shotgun”から頭文字を取って、“SPAS”と名付けられたこのショットガンですが、開発はイタリアのフランキ社。19世紀より続く老舗です(現在はベレッタ傘下) 同社がそれまで培ってきた民間向けショットガンのノウハウを用いて、軍や警察向けに特化した“コンバット”ショットガンとしてSPAS12を開発、1979年に発表しました。

チューブ式マガジンを備え、ワンタッチで切り替え可能なポンプ・アクションによる手動とガス圧式のセミ・オートの作動方式、合成樹脂とプレス製パーツの多用、といった先進的な機能に加え、大胆とも言える“ムチャクチャかっこいい!”(注:感じ方には個人差があります、が、スパスをかっこいい以外にどう表現しましょう!!)デザインが施され、デビュー当時から鮮烈な印象を与えました。
002.jpg
ターミネーターを始め、様々な映画やメディアに登場するSPAS12ですが、実戦では良好な信頼性を発揮し、イタリアのGISやNOCSといった対テロ特殊部隊に採用された他、海外でも軍や警察の特殊部隊を中心に採用されました。いずれも限定的な配備に終わったようですが、後継のSPAS15、ベネリやFABARM等によるタクティカル・ショットガンの開発に、少なからず影響を与えたとされています。


口径は12ゲージ。チューブ・マガジンの装弾数は7発。
5〜8発までバリエーションがあるようです。
003.jpg
金属部はパーカライジング処理がされています。
プレス製の四角いヒート・ガードが精悍かつ物々しい雰囲気をかもしだします…


リア・サイト前方にある、手動(M)と、半自動(A)の切り替え表示。これは、

005.jpg


フォア・エンド下にある、このボタンを押しながら、004.jpg
先の表示の位置にフォアエンド後端を合わせる事により、作動モードを切り替えます。
Mの手動時はフォア・エンドが可動し、Aの半自動に合わせると、フォア・エンドはロックされます。
半自動は一般的なバック・ショットやスラグを用いた連射による制圧射撃。手動は、催涙ガス弾やビーン・バック弾などの、弾頭重量やガス圧が種類により大きく異なる非致死性弾薬の使用時、といった想定がされていたようです。


レシーバー部。ここは黒の焼付け塗装がされており、色味が異なっています。
ボルト・キャリアにハンドルが見えます。006.jpg
下側はショットガンにはお馴染みの、ローディング・ゲート。


レシーバー前方にあるボタンは何?・・・かと、調べてみますと、マガジン・カットオフ・スイッチでした。007.jpg
このスイッチ押しながらボルトを引くと、マガジン・チューブからはシェルは給弾されず、ボルトは開放位置でストップ。開いた薬室に必要なシェルを入れて、再びスイッチを押すとボルトが閉鎖され、射撃準備完了、となります。



こちら側にあるのがキャリア・ラッチ・ボタン。
これを押しながらでないと、チューブ・マガジンへの装弾が出来ません。
008.jpg
構えたまま素早い装填が不可能なため、ここがスパス12の弱点とする意見があります。


セフティはトリガー前方、スライド式と回転式セフティに2種類のセフティを備えます。

009.jpg
回転式セフティは当初、ボタン式でしたが、操作が容易で確実な回転式に改められました。


固定式ストックです。合成樹脂性でピストル・グリップと一体成型されています。
スリング・ループも一体になっております。010.jpg
見た目の印象に反し、思いの外、軽量でスリム。フォールディング・ストックの印象が強いスパスですが、
この固定ストックも(当然ながら)しっかりと定まっており、とても良い感じです。


最後の一枚は、別売の20連マガジンを装着したM16A1を並べての一枚!射程600のプラズマ・ライフル?今は在庫にありませんが、うちの社長ならそのうち仕入れるかもしれませんよ!?
011.jpg
スパス12、メディア露出の割には生産総数は多くなく、無可動ともなると更に希少です。
現在、フォールディング・ストック・モデルが東京店に一丁、固定ストック・モデルが大阪店に一丁のみ。
どちらも状態はとても良好な品です。
ご興味ある方は是非ともご検討下さい!それでは、今回はこれにて!!



>スパス 12 ショットガン (フォールディング・ストック付)はこちら
>スパス 12 ショットガン (固定ストック付)はこちら
>M16A1 自動小銃 各種はこちら
>UZI 短機関銃 各種はこちら
>20連含む、M16用マガジン 各種はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、ハンガリー AMD65 自動小銃が東京店に入荷致しました。 HPとDetailed Photos(詳細画像)は近日中にアップする予定です。  価格は現時点では決まっておりません。 何卒ご了承くださいませ。


2018.04.02 Monday

タボール山の標高は575m

こんにちは、これは花粉症じゃない、断じて花粉症ではない!埃っぽいから鼻炎が悪化してるんだ!と思い込む事により、花粉の嵐をやりすごそうとしている鼻声のキヨミズです。


本日はこちら、タボール TAR21 自動小銃 をご紹介。
001.jpg
1994年、イスラエル軍用のM16シリーズやガリルの後継を目指し、既存のライフルを超える新世代小銃としての開発計画がスタート。開発はイスラエル・ミリタリー・インダストリーズこと IMI (現在は小火器部門が独立、ミリタリーがウエポンに変わった IWI )の技術者、Zalman Shebs氏を中心としたチーム(Shebs氏の息子さんも参加されていたそうで)により行われました。

 

5.56x45mm弾を使用し、遠距離から近接まで対応、射撃性能を損なわず軽量かつ小型にする、良好な操作性と高い量産性・・・等々、高度な要求が盛り込まれました。これらに対応する為、十分なバレル長を確保した上で全長が短く出来るブルパップ型の構造が選ばれます。
002.jpg
そのため、ブルパップに起因する多くの困難があったようですが、IWI内やイスラエル軍からのフィードバックを受けつつ、5次に渡る試作を重ねた後に完成。イスラエルにあるTavor山から名前を頂戴“Tavor TAR21”として発表されました。イスラエル軍では2001年に採用決定となりますが、全面更新ではなく、M16/M4カービンとの併用配備で、一部の一線級部隊への限定配備に留まりました。しかし、高い完成度から海外向けは好調のようで、各国の軍・警察特殊部隊を始め、インド、タイ、ベトナムでは軍向けに大規模な契約が結ばれています。また民間向けのSAR-21も、好調なセールスを記録しているようです。


バレル長はスタンダード・モデルであるTAR21で約460mm(約18インチ)M16A1と共に膨大な備蓄があったM193弾と、NATO標準となるSS109弾の両対応が求められ、6条7インチ・ピッチのライフリングが切られています。耐久性を高めるためバレル内部はクローム処理が施されています。
003.jpg
フラッシュ・ハイダーは、上方のみ開いた、いわゆるA2タイプ。ライフル・グレネードを多用する(した)イスラエル軍用らしく、シール・リングが見えます。


折り畳み式のフロント・サイト。タボール・シリーズは光学機器による照準を前提としているので、あくまで非常用ですが、微調整可能なしっかりとした物。ストック、ハンドガードと同系統の合成樹脂製です。ロック機構などは無く、倒立はバネのテンションで行います。左側に飛び出ているのはコッキング・ハンドル。やや斜め前方に角度が付いており、操作性は良好です。(無可動では加工により行えませんが)左右の入れ替えが可能です。
004.jpg
ハンドガードに見えます、いかにも押しやすそうな位置な丸いボタンは何でしょうか?調べてみますと押すと空軍が全力で支援してくれるスペシャル・ボム・ボタン(3回まで)・・・ではなく、レーザー・イルミネーター等に接続するリモート・スイッチ用の穴。画像で見えている物は穴カバーになります。


トリガー周りのアップです。トリガーはプレス製、セレクターは左側のみレバーが設けられており、右側はポジションを示すインジケーターのみ。民間向けでは右側にもレバーがついたモデルも見られますので、左右両対応はオプションで可能となっているようです。
005.jpg
レシーバーとグリップ部は一体成型ですが、段差がつけられています。上の廃熱口から輝いて覗いているのはコッキング・ハンドルのガイド・バーです。


ステアーAUGと同じく、グリップ前面をカバーするトリガー・ガード。グリップ部分は滑り止めパターンが彫られています。
006.jpg
底部にはコンパートメントが設けられています。


光学サイトはイスラエル国産のMEPRO社製 M21リフレックス・サイトを搭載。外光取り込みによりドットが点灯します。MARSサイトと並び、イスラエル軍の標準的サイトの一つらしく、タボール以外にも搭載されているのを目にします。
007.jpg
(MARS搭載のタボールは東京店に一丁のみ在庫あり!MEPRO M21サイトは東京・大阪両店にて単品販売もしております


バックアップ用のリアサイトを起こした状態です。ピープ式、樹脂製の簡素な作りですが、緊急用以上なしっかりとした造りです。その後方にある、迷路?知恵の輪?なんとも形容しがたい形状の部分はグレネード・ランチャー用サイトの取り付け部。
008.jpg
その下にあります、レシーバーにある円形部は、バレル・アッセンブリー・ピン。
当然、無可動では作動しません。


左側。ストック上面から頬の当たる部分まで広くなっており、良好な保持性や発射時のストレス低減を実現しています。
009.jpg
この個体のエジェクション・ポートは右側で開いていますので、こちら側はカバーがされています。ケース・デフレクターもネジ止め式で、簡単に移し変えが可能な設計です(これも無可動では出来ません)


マガジン・ハウジング部。レバーはマガジン前方にあります。

ハウジング口は着脱時の操作性が容易な形状となっています。
010.jpg
その後方、下に張り出たパーツはボルト・キャッチ・リリース。大型なので、マガジン交換直後の素早いボルト閉鎖が可能となっております。実践的なデザインですね。


最後は刻印部のアップ。シリアルが打たれた金属製プレートが埋め込まれています。
外装表面に施された、滑り止めや反射防止目的のシボ加工もハッキリ確認出来ます。
011.jpg
本ロットのタボールは全てイスラエル軍からの放出品です。
ブルパップ、合成樹脂性と現代的なスタイルでありながら、イスラエルらしい実践的な無骨さ溢れるデザイン。また軍役を経た貫禄が加わり、とても存在感ある一挺となっております。
気になる方は、どうぞご検討の程をよろしくお願いします。

次回はタボールのコンパクト版であるX95をご紹介する予定です。
今回はこれにて!

 

 

>タボールTAR 21 自動小銃シリーズはこちら

>X95 自動小銃シリーズはこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、中国 五六式 自動小銃 (プレス製 レシーバー・モデル) とモシンナガン M1938 騎兵銃 が東京店に入荷致しました。

中国 五六式 自動小銃 (プレス製 レシーバー・モデル)のHPとDetailed Photos(詳細画像)は既にアップしており、モシンナガン M1938 騎兵銃は本日中にアップする予定です。  価格は現時点では決まっておりませんが、中国 五六式 自動小銃 (プレス製 レシーバー・モデル)はお客様にご案内の予定です。 キャンセル待ちもお受けしておりますので、お気軽にお問合わせください。


2018.03.24 Saturday

イタリア的合理性

こんにちは、梅が咲いて風流でs・・・と言い終わらないうちに、桜が咲いてしまい、季節の移り変わりの早さに焦りまくりな、風流とは無縁なキヨミズです。


今日はこちら、ベレッタ M12 短機関銃です。
001.jpg
ベレッタとありますように、イタリアの名門ベレッタ社による短機関銃です。
採用は1959年。当時のイタリア軍・警察にあった大戦中からの雑多な短機関銃の整理統合・近代化を図るため、開発されました。


口径は9x19mm。ブローバック・オープン・ボルトによる撃発で、発射速度は約550発/分。
折り畳み式のストックや、L字型ボルトの導入でコンパクトさを実現。
全面的に取り入れられたプレス加工、電気溶接を多用した製造方法や、グリップを樹脂製にするなど生産性にも配慮がなされています。
002.jpg
採用は1959年でしたが、実配備は1961〜62年頃より。当初はカラビニエリ(国家憲兵隊)へ優先的に配備が行われたそうです。本ロットもそのカラビニエリよりの放出品。イタリアきってのエリート部隊だけあり、銃器の管理もとても素晴らしく、どれも新品かと見紛うばかりの良品揃いです!


マズル・ナットはグリップ前方の固定ラグを引っ張りながら回して着脱します(無可動では加工により着脱出来ません)ナットと交換して取り付ける専用サイレンサーも用意されました。
003.jpg
スリング・ループ・リングは非固定のため、クルクルと回りポジションが制限されません。


レシーバー上面。上面にも強度確保のための張り出し加工が施されているのが判ります。
左側にちょこんと出ている背びれの様な部品がコッキング・レバー。ボルト直結式です。
003_1.jpg
フロント・サイト・ガードは上面も覆うフード形状。後の改良型M12Sでは開放型になります。


マガジン・ハウジング。ここの設計をケチると、給弾不良が多発するそうですが、そこはさすがのベレッタ。同社初のプレス製レシーバーを用いた量産型短機関銃でしたが、多くのノウハウ蓄積と見事な設計により、抜群の信頼性を得る事に成功しました。
004.jpg
マガジン・キャッチ・レバーはハウジング後方。


エジェクション・ポート。プレスで切り抜きました!という造型が興味深い。断面を測ってみますと、厚さ約3mm。ちなみにAKMのレシーバー厚は約1mm。M12を構えると、見た目よりも重く、ゴツく感じたのですが、全体的に分厚く作られている(=剛性・耐久性が高い)わけですね。
005.jpg
ボルトは防錆のためクローム処理がされています。


グリップ上方にあるボタンは後方が(クロス・ボルト式)セフティ、前方がセレクターとなります。セレクターは右側より押し込んでフル、左側よりでセミとなります。このボタン式、後の改良型であるM12Sでレバー式に改められます。同時期の製品であるベレッタM1951ピストル等にも見られるように、ベレッタ・デザインの意匠としての拘りがあったのでしょう。
グリップ前方にはグリップ・セフティがあります。丁度、中指で押さえるような位置にあります。手の大きさによりますが、MAT49やUZIのような親指と人差し指の又で押さえるよりも、握りやすく感じます。
006.jpg
ストック・パイプは収納時、セフティー、セレクターを避けるよう、曲げられています。

 

 

ストックの作動はココ、ストック・パイプの基部にありますロック・ボタンで操作します。
007.jpg

 


バット・プレートは比較的、簡素な物。収納時は水平にして収納可能です。
008.jpg
バーチカル・グリップが装備されているためか、ストックの角度は構えやすさを優先した曲床状となっています。

 


009.jpg
先日、ベレッタ社はPMXという新型短機関銃を発表しました。
クローズド・ボルトにレール・システムにポリマーと、今時の流行を取り入れた銃ですが、
全体的にM12から続くデザインが見られる、興味深い銃に仕上がっております(いつかシカゴにも入るといいな)

M12、実用性とデザインに拘るイタリアらしさ溢れる逸品です。
お好きな方は、是非ともコレクションに加えられる事をオススメさせて頂きます。
それでは、今回はこれにて!

 

 

>ベレッタ M12 短機関銃はこちら

>専用スリングはこちら
 

 

本日のワンポイント情報!!

東京店在庫品の MP28II 短機関銃 のHP解説 を本日追加いたしました。 ぜひHPをご覧ください。 

MP28II 短機関銃 (80万円、税別)はこちら


▲top