モルジュ軍事博物館 (Chateau de Morges)
まいど! こちらのお天気があまりにも良すぎて、作業用の半パン+Tシャツ姿が旅装になってしまったシカゴ社長でございます!!
ローザンヌから湖沿いに10分ほどドライブするとモルジュ(Morges)という湖畔の美しい街があります。 そこのChateau de Morges城の中が軍事博物館になっているので行ってきました。
ナビでお城(博物館)に近づくと大砲が乗っかった庭柱が最初に目に入ります。 この時点でかなりテンションが上がってきますね!
博物館の看板を見てみるとメインはお城(Chateau de Morges)、その中の一部が軍事博物館になっています。 かなり広いスペースで軍とは関係のない企画展が行われており、今回はこのヴォー州で亡くなったオードリー・ヘップバーンとファッション・デザイナーのユベール・ド・ジバンシィ展をやっていました。 ←企画展の方が大きく看板が出ているのには?です。
このお城はなんと1803年からヴォー州の武器庫で、1925年からはヴォー州軍事博物館になっています。
さぁ、中に入ってみましょう!
入って直ぐにロンドン塔にもいたような衛兵さんがお出迎え! バチカン衛兵とはかなり違うような…。 スイスというと「アルプスの自然に囲まれた、平和を愛する永世中立国」というイメージ。 しかし歴史はそんなにロマンティックなものではないのですよね。 スイスの産業は昔は酪農と「血の輸出」と呼ばれた傭兵稼業だけ。 山岳地方独特の精神的に粘り強く足腰も強いスイス人は傭兵として優れていて重要な産業だったのです。(傭兵が産業とは…。)
右はミケランジェロがデザインしたと言われるバチカンのスイス衛兵(兵卒)、有名だから許される色合いですね! 左は少し古い時代のスイス衛兵将校服です。 将校は数が少ないので右の兵卒のデザインの方がバチカンの衛兵ってイメージが強いですね。
お城がメインなのがインテリアを見ればわかります、他の軍事博物館にはない豪華さです。←ウィーンの軍事博物館も凄かったですが…。こちらは別の意味で素晴らしい、湖がカーテンから透けて見えるところなんて流石です。
軍事博物館の入り口です。
フランス外人部隊のコーナー「スイスは外人部隊の発祥の地?」って説明があります。 実際にナポレオン三世の頃のフランス外人部隊にはスイス人連隊が独立してあったくらいですからね!
このお城にあったのでしょうか? 火事で半分が溶けてしまっている大砲。 こうなったら完全にオブジェですね!
スイスに海軍があったんか? と思ってよく見るとイギリス国旗が…。
ブリュッセルの博物館にもあった木製のショーケース、シカゴ資料室もこの4面ガラス張りのスタイルで決まりですね!
1799-1804年 LE CANTON DE VAUD ET LE CONSULAT(ヴォー州とフランス総領政府時代)の展示。 この時代はどの軍服もどの武器も同じに見えます。 登録証付古式銃を除いてシカゴで扱っている品はこの次の時代からです。 ここまで時代が遡ったら訳が判りません。
シカゴ在庫のフリント・ロック式登録証付古式銃はこちら
数少ないシカゴ在庫のフリント・ロック式無可動古式銃はこちらとこちら
スイスは今でも標的射撃が盛んな国です。 100年以上も前でも色々な競技が行われていたようですね。
シカゴに在庫があるスイスのターゲット・ライフルはこちら
シュミット・ルビン小銃が採用される前の19世紀のスイス軍用小銃。 シカゴ社長の大好き&得意な分野です。
シカゴに在庫があるスイスの19世紀の軍用小銃(上の写真の銃と同じ)です。
スイス M1842 シャープス・シューター・ライフルはこちら
スイス M1864/67 ライフルはこちら
スイス ピーボディ M1867/77ライフルはこちら
スイス ベテェーリ ライフルはこちら
前装式から後装式(ミルバンク・アムスラー後装式コンバージョン・システム)への変換時の展示。 ミルバンク・アムスラー 小銃に関してはスイス国外では最大のコレクション(資料)をシカゴにあります。
シカゴに在庫があるミルバンク・アムスラー小銃とその基になった前装式小銃はこちら
レミントン アーミー リボルバーが最初に目に入って「スイス軍もレミントンを使ったのか!」 って一瞬思いましたが、ドライゼとシャスポーがあったので「あーぁ、普仏戦争ね!」って事でした。
シカゴに在庫があるシャスポー 歩兵銃はこちら
やっとシュミット・ルビンが出てきました。19世紀末から20世紀初頭のスイス騎兵と騎馬猟兵ですね!
シカゴに在庫があるシュミット・ルビン小銃はこちら
古い大砲(19世紀初頭)は見栄えがします、展示には最適ですね!
シカゴに在庫がある19世紀オリジナルの大砲の模型はこちら
シュッミット・ルビンはパッと目同じように見えるので、軍服を見た方が時代が判りますね、第一次大戦頃のスイス歩兵です!
シカゴに在庫があるシュッミット・ルビン IG89 歩兵銃はこちら
シカゴに在庫があるシュッミット・ルビン IG11歩兵銃はこちら
時代が逆順になってしまいましたが、最近の装備 SIG550 自動小銃!
シカゴに在庫があるSIG 551-2 自動小銃はこちら
戦後第一世代の装備、スイス軍を代表するStgw.57 自動小銃! 前世紀とあまり変わらないシュミット・ルビンから突如 当時としては画期的なStgw.57に全面交換したスイス軍は凄い!!
シカゴに在庫があるStgw.57 自動小銃はこちら
第二次大戦にはスイス軍は参戦していませんが、これらの銃で武装していました。 こんな知られざる銃でも(真ん中の狙撃銃以外は)シカゴで全て扱っていました。←自慢です!
ここでショーケースの下の引き出しを自由に出して内部の展示が見られる事に気が付きました。
中にはパネルが入っていました。
ショーケースの展示物に合わせたパネルでの説明は効果的ですが…。一々屈んで引き出しを開けるのが結構面倒です。
このショーケースの下の引き出し一番下には、MP44とステンガンが。 ここまで外国の銃が少ない軍事博物館も珍しいです。 第二次大戦時の展示ですが、引き出しを見なければ主要国の銃が見られないとは…。←それも2丁だけ!
シカゴに在庫があるステンガンはこちら
腰が痛くなって窓の方を見ると…。
なんと美しい…。
昨日のブログのお題ではありませんが、スイス羨ましい…。この風景が羨ましい!
お城にミスマッチな現代的な扉! センサーで開くものと思っていたらいつまで経っても開かない。 右手前にスイッチがあるとも知らずに…。
塔に上がる階段になっていました。
塔の中には大きめの銃眼が…。 鳥が入って来ないように金網が張ってあります。
銃眼から外を覗きながら「こんな綺麗な湖から敵が攻めて来るのだろうか?」って思ってしまうほどの美しさ。
塔から櫓廊下と言いましょうか、建物を囲むように木製の廊下で繋がっています。
塔から降りる階段から見た展示室。 見学者皆無、こんな状態で運営出来るのでしょうか?←どこの国も国防プロパガンダのために軍事博物館には国(州?)からかなりの援助があるようです。←ここが日本と考え方が違っていますね。
ヨーロッパ各国にある第4の軍隊と呼ばれる武装警察(Gendarmerie)と警察のコーナー。
警察が使ったオートバイ。←シカゴ社長! もう少しコメント入れにゃ!! ←興味のないモノの知識が全く無い…。
大戦後すぐの警察(Gendarmerie)。
スイスのSWAT!
最後に庭を見学して終了! 手入れの行き届いたお城の中って事もありますが、展示方法がとても凝っており一般人向けでお勧めの博物館です。 街全体も素晴らしいので観光で行っても損はありません。 私のようにスイスの19世紀の銃を集めていたり、スイスの歴史に興味があればかなり楽しめる内容です!! 世界各国の銃器全般に興味がある方にはチョット物足りないかも知れませんが…。 引き出しの中の展示は限られたスペースで効率よく展示品を収納出来るアイデアですが「もう一度行って全ての引き出しを開けられるか?」と聞かれると「もう結構です!」になってしまいますね。
博物館見学の後はオーストリアに向かい一路東へ! オーストリアはドイツ語で「東の帝国」と言うだけあり、旧西側の国としては東の端っこ、明日一日かけて移動です。 以前のブログでも書きましたが高速道路が国を横断していない(首都と高速道路で繋がっていない大都市があるなんて)…。 前回はスイスからオーストリアへ一部下の道を通って時間がかかったので、今回は遠回りですが全て高速道路で行けるイタリア・ルートで移動。 今晩の宿はスイス・アルプスの山の中、明るい内にチェックイン出来て命拾いしました! こんなガードレールもない山岳道から下に落ちたらアウトです!!
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ホテルは国道から直線距離で2kmしか離れていないと思って予約したら、山の上に建っていました。 着いたところはケーブルカーの終点駅…。 まぁ景色エエし、郷土料理も美味しかったので結果オーライです。 では明日はオーストリアからブログをお届けします!
本日のワンポイント情報!!
買取りで、ロシア AKS-74u 自動小銃 と AK-47(ノリンコ) 自動小銃 が東京店に入荷致しました。
HPとDetailed Photos(詳細画像) は近日中に完成予定です。価格は現時点ではまだ決まっておりません、何卒ご了承下さいませ。