Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2017.06.18 Sunday

「なんかもういいかな…」と思うこと

まいど!  「人生の分かれ目って案外あっけなく来るものだ」と思うシカゴ社長でございます!!

 

オーストリアのザルツブルクからロンドンのガトウィック空港に到着。  ガトウィック・エクスプレスと地下鉄を乗り継いでいつもと同じようにパディントン駅まで行くと…、いつもとは違う雰囲気(気持ち)です。 

 

何回このパディントン君に会ったことだろう…。 二ヶ月前にスタッフSちゃんがここで写真を撮っていたなぁ…。

いつまでも続くと思っていたパディントン駅から工場のあるレッドルース駅までの夜行列車の旅。 しかし、オーストリアに作る新工場と同時進行で英国工場の移転も決まりました。 場所は英国中部Leicestershire州(East Midlands地方)にほぼ決定。 シカゴが無可動のビジネスを始めた1993年から2009年末までの約17年間この地方に工場があったので元の巣に戻るようでもありますが…。

2009年末からDevon州のプリモスにあるCrown Hill要塞に移って2年、それから今のCornwall州で5年目。 南へ西へと英国の端っこまで来て「もう引っ越しする事はないだろう」と思っていただけにショックです。

 

クラーゲンフルト(オーストリア中央の南端)からレッドルース(便宜上今までは知名度の高いニューキィと呼んでいた所で、英国の南西端)まで「僻地から僻地の移動」には丸一日かかっていました。 これから二つの工場を維持していくのは実際問題ムリがあります。 East Midlandsには大きな空港があってヨーロッパ大陸との空の便も問題なし、英国の銃産業の中心地Birminghamにも近いので銃の業者も集まって好立地。←「これでエエんだよ」と自分自身に言い聞かせていますが全く納得が出来ない自分がいます。

 

いざ引っ越すとなったら今まで泊まっているホテルともお別れなんですね…。

 

このホテル(B&B)は質素ですが高級ホテルに負けない(Booking.comの)スコアが非常に高い素晴らしい宿。 室内は真っ新のように清潔でゴミ一つどころかホコリ一つありません。 ホテルが清潔にしているとお客さんも綺麗に使うので善のループが働くのでしょうね!

 

天気の良い日には庭でゆっくりと朝食が取れます。 ここに通い出して早数年「仕事でこの街に来ている」と宿の人には言ってありますが、扱っている商品については話した事はありません。 個人経営なので常連客の素性は知りたがるのですが…。

 

とてもこんな品物を扱っているとは一般人には言えませんよね!

 

引っ越しにあたってスティーブ君がコレクションを売るという事になり、シカゴがその殆どを引き受けました。 毎年恒例のウェールズ射撃旅行に持って行ったスコープ付きの銃達が無可動になるのは忍びないです。 撃ったことはありませんがソ連製 YakB ガトリングガンも含まれています。

 

これは昨年スタッフ・キートン氏と元外人部隊が使って抜群の性能を発揮した頼もしい相棒。

 

シカゴに在庫のあるガリルスナイパーライフルはこちら

ウェールズ射撃ツアーのブログはこちら

 

この下の段もスティーブ君から今回買う事になりました。 これらは映画の撮影に貸し出すビジネスをしていた時に使った品々でスクリーンに可動状態だった時の(空砲ですが)雄姿が残っているはずです。 上段はシカゴがヨーロッパから仕入れた品々。

 

同じ壁を反対側から、床に置いてあるシュワルツローゼとMG151はオーストリアから来た品です。

 

こちらは次回入荷の品。 オーストリアから来たレイジング 短機関銃にはポーランドで見つけたマガジンが無事にフィットして安心しました。 どちらも元々の放出国は同じなので行き別れの親子が再会したようですね。 片方が拒否らなくて良かった! 良かった!!

 

昔、シカゴが海外ガンショー・ツアーを組んでガンショーで日本から来たお客さんが銃を買って(勿論シカゴが購入代行して)、シューティング・レンジで射撃してから無可動にするという計画がありましたが、今考えると可哀想なことです。

自分が撃った銃を無可動にするのは、自分で育てた動物を食べてしまうような感覚ですね。

 

なんて傷心気味の事を言いながらもバッサバッサと日本向けの無可動を選んでいたらあっという間に2日間の工場での作業は終了。 最後の最後に壁に立て掛けてあったボルトアクションのライフルが滑って倒れそうになったので、とっさに銃身を掴もうとしたら指を掠めて倒れてしまいました。 指が銃身に触れた時にガードのないフロント・サイトで指をガッサリ(それも二本も)切って、床に銃と血痕がドバーッと…。 あまりにも生々しいので画像ではアップできませんが、よほど無可動になるのが嫌だったのでしょうね。 英語でフロントサイトの先ちょを「Blade(刃)」と呼ぶのも頷けます。 こんなに切れるとは…。

 

シーズン中(夏場は観光地です)の関係で二泊目は別のホテル(こちらは町一番の高級ホテルでスタッフと来るとここに泊まります)で朝御飯。  ここの洒落た朝御飯もあと何回食べられることやら…。

 

もう今回は感傷旅行と言う事で、明日のバーミンガムのミリタリー・イベントへ行く途中に昔工場のあったプリモスのCrown Hill要塞に寄って行きました。

 

残念ながら要塞の中には入れませんでした(秘密の地下道を知っているので物理的には中には入れますが、法的には入れないので)。 よくまぁ、こんな恐ろしい要塞の中で何日も泊まったなぁ、と感心することしきり…。 要塞から今の工場に移る事が決まった時は「銃屋を隠さないでいられる仕事場から離れる」のはかなりショックでした。 ←要塞の中に自分が寝泊まり出来る部屋もあったし…。

 

要塞に移った頃(2009年11月)のブログはこちら

要塞に引っ越したのが2009年の10月末ですので、その頃のシカゴ社長ブログを見てもらうと要塞の事しか書いていません。

 

2012年4月に要塞からレッドルースへ引っ越しが決まった際の驚きブログはこちら

 

2012年6月にレッドルースの最初の工場(狭い方)に移った直後のブログはこちら

偶然このブログにシカゴが本格的に古式銃のビジネスを始めるキッカケとなったコルト M1861 ネービーの入荷のお知らせが載っています。

2013年11月にレッドルースの狭い工場から広い工場に移転が決まった際のブログ

 

2014年2月の新しい(広い)今の工場の工事途中のブログはこちら。 嬉しさ満点、ここからまた元のEast Midlandsに戻るとは夢にも思っていませんでした。

 

私の人生は世界中の色んな所で住んで、落ち着いたら引っ越して…。 その場所が嫌で引っ越した事は一度もなく「もっと便利な場所!」と全て仕事の効率ばかりを考えていました。 規模が大きくなっていたので振り返る事もなく、イケイケドンドンだったのでしょうね。

 

会社の方針がイケイケドンドンでも、社員は安定した生活を望んでいるものだと言う事が「今回の(自分の意思に反しての)引っ越しの件」で良く分かりました。 

 

「社長」って仕事は人の人生を変えてしまうので私には合っていませんね。 引っ越しするだけでも嫌なのに、自分の意思に反して職が無くなるなんて考えられません。 それを決めなければいけない時があるのです、それが社長なんですよね。 

 

こんな仕事中心の生活は「なんかもういいかな…」と思う今日この頃です。

 

 

本日のツーポイント情報!!

下取りで、下記の無可動実銃3挺 が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像)は完成しております。

 

一部の商品ははご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

ベクター LM6 自動小銃(35万円、税別)

M14 ライフル(60万円、税別)

スターリング MK7 短機関銃(22万円、税別)

 

 

平素は、シカゴレジメンタルスをご愛顧頂き、誠にありがとうございます。

 

お待たせしております新入荷品のうち、 ベレッタ BM59 の販売を今週中に開始できる予定です。
準備が整い次第HPのアップとご予約者様へのご案内を開始する予定ですので、もうしばらくお待ちくださいませ。


ベレッタ BM59 Mark Ital 自動小銃 ¥230,000(税別)
ベレッタ BM59 Mark Ital TA 自動小銃 ¥270,000(税別)
ベレッタ BM59 Mark Ital Pc 自動小銃 ¥370,000(税別) (キャンセル待受付可)

 

皆様のご来店、ご注文を心よりお待ちしております。

 

株式会社 シカゴレジメンタルス

 

BM59 自動小銃を仕入れた際のブログはこちら(Part 1)(Part 2)


コメント

はじめまして。
無可動加工、わたしは結構前向きに感じています。 存在目的は削がれますが、そのバックグラウンドや経歴はそのままです。 この日本で個々の銃に想いを馳せるのも気に入っています。
今後もどんなものがやってくるか楽しみにしております。
2017/06/19 7:30 AM by KZ
こんにちは。
シュワルツローゼは入荷する予定ですか? 何挺位の予定でしょうか? 
2017/06/19 8:07 AM by ポコ
 …チョコ・ちょこ とスミマセン…。

 次回入荷の『 レイジング SMG 』の向こう側に、何か“グレネード・ランチャー付き”の『 HK 33 ? 』が見えちゃっているんですけど、予約希望出来ますか?
2017/06/19 11:46 AM by ストーナー65
KZ様

コメントありがとうございます。

無可動屋の親父が言うのもなんですが、無可動は魅力がありますよ。 「それを言っちゃー、おしまいよ!」って寅さんに言われそうですが、お金を出せば拳銃以外は何でも無可動に出来る可能性が魅力です。 反対にお金を積んだだけの無可動だけに魅力があるかと言えばそうでもありません。 弊社で一番安い4万円台の品でも経歴、歴史、バックグラウンドがあります。

お楽しみください、よろしくお願いします。
2017/06/19 6:13 PM by 社長
ポコ様

シュワルツローゼは写真の品、一丁のみ入荷です。 この品にすでにご予約が入っているかどうかは、東京店までお問い合わせください。

よろしくお願いします。
2017/06/19 6:15 PM by 社長
ストーナー65様

そのようにも見えますね。 これは私の分担ではないので元外人部隊に聞いてください。 次回入荷には入っていないと思います。

いつ入荷するかは分かりませんが、ご予約は可能です。
2017/06/19 6:18 PM by 社長

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