Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
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2018.02.23 Friday

MADE BY USMC !!

こんにちは、今でも風呂に浸かる時、あのテーマ曲を口ずさんでしまう名作『U・ボート』の、続編ドラマ・シリーズが楽しみなキヨミズです。 以前、うろ覚えでナベさんに「続編とっとるらしいで〜」と伝えてから、続報を目にしなかったので、ガセネタ掴ませちゃったかと危惧してたんですよね、よかった!前作から数ヵ月後の設定で、全8話構成。公開予定はまだ未定のようです。


今日、取り上げますのはこちら、
M16A2 自動小銃です。
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M16A1は新入荷で入ってきましたが、A2は永らく在庫にありませんでしたが、昨年、お買取で複数挺入ってきまして、店頭に並べる事ができました!
M16A1の改修を目的とし、米海兵隊のベトナム戦争での戦訓を元に、クワンティコ基地所属のMCDEC(Marine Corps Development & Education Command)主導で開発されました。 試験モデルであるM16A1Eが1982年、米国防省よりM16A2として制式認可され、1984年より海兵隊への配備が進められました。 ちなみに陸軍への配備は80年代後半。海兵隊が陸軍より先に制式小銃を受領するのは、南北戦争以降、初めての事でした(陸軍としてはアパッチだブラックホークだMLRSとエイブラムスにブラッドレーだ!と、大物装備を優先していた事情もあったようですが)

陸軍では2005年、海兵隊では1994年より開発されたM16A4を経ての2015年、並行配備していたM4(A1)カービンへの全面交換が決定される約30年間、米軍の屋台骨を支え続けたのでありました。 米軍以外ではイスラエル軍がまとまった数を導入した他、カナダが1984年、A2相当のモデルを“C7”として採用。カービン・モデルのC8と併せ、現在も発展型を使用しており、オランダやデンマーク、イギリス等でも採用されています。 近年では新生イラク軍やアフガニスタン国軍等で、米軍から貸与されたと思しきM16A2を装備している画像が確認されています。
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バレル長さは共に20インチ。全長はA1の約985mm、A2は約1000mm。 ストックが約15mm延長されました。 また、リア・スリング・ループもバット・プレート寄りに移設されています。


A1からA2への大きな変更は、まず使用弾薬が挙げられます。 これまでのM193弾は軽いし撃ち易い!けど、次の戦争は中近東のだだっ広い砂漠じゃないだろうか・・・、あぁヤバい、距離あるとソ連兵の新型ベストやヘルメット撃ち抜けないかも!!・・・との危惧からFN社が開発した、SS109弾(5.56mmNATOですね。米軍名称はM855)に対応しました。 正確にはM855の性能を十分発揮できるよう、ライフリング・ピッチが改められています。 従来のM193も射撃可能ですが、命中精度や威力の低下が発生するようです。
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フラッシュ・ハイダーは“A2タイプ”として知られる、上半5条のバード・ゲイジ。伏射時、地面の砂や誇りを舞い上げないようにするための設計です。 全周に開いた“A1ハイダー”も、湿りまくりなベトナムなんかでは大きな問題にはならなかったのでしょう。 ベイルートやイスラエル軍なんかからのフィードバックでしょうか。


バレルは完全なヘビー・バレルも検討ましたが、既存のM203ランチャー装着と軽量化のため、露出部分のみを太くしたしました。
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ハンドガード・キャップは(後ろ側はリング)M16A1と同じく三角。 民間向けのAR-15A2では丸型の物もありますが、軍用は三角です。 コストダウンのためA1からの流用かと思ったのですが、画像の通り、バレルが通っているので、穴の径が異なっているので専用品です。


丸型ハンド・ガード。 A1の三角ハンドガードでは左右でしたが、A2より上下分割に。
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内部のアルミ・シールド含め同じ形状で、上下を選びません。

装着は先端部分の突起がはまり込み、回転を防止。上手い設計ですね。
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フロントサイト・ポストは視認性向上のため、円柱から四角柱に変更されています。


レシーバー右側面。 エジェクション・ポート後方が出っ張っております。 これはケース・デフレクターで、空薬莢を後方(左利き射手の顔面)に飛ばさないための装備です。
地味な所ではエジェクション・ポート・カバーのロック部分の設計が改められています。
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キャリング・ハンドル後方のリア・サイトは、工具無しで上下調整が可能なフル・アジャスト・サイトが標準となりました。 海兵皆一級射手!な米海兵隊らしい仕様ですが、旧来のA1リア・サイト仕様のモデルも用意されました。

リア・サイト前面に見えるアルファベットはプロダクション・コードやフォージ・コードと呼ばれる製造メーカー印です。 この個体は C. MB とありますので、コルト社発注Mueller Brass社製となります。
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フォワード・アシスト・ノブは装具への引っかかり防止のため、丸型に変更されました。


左側面です。セレクターはフル・オートに代わり、3バースト(三点射)となりました。 ベトナムで盛大に弾をバラ撒き過ぎた反省だそうで・・・
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これに習い、当時登場した各国の新小銃にもバースト機能が盛り込まれましたが、フルオートを廃してバーストとしたのは、M16A2ぐらいでしょうか?バーストを疑問視する向きへのフルオート・モデルもコルト社は用意しておりました。


この個体のロア・レシーバー造型はA1に準じた物ですが、後年の製造になると、ストックの付け根、ちょうどリア・アッセンブリー・ピンの後ろ辺り、ここが膨らんで肉厚が増しています。 フロント・アッセンブリー・ピンの下側、マガジン・ハウジング前方もなだらかなカーブをつけて、肉厚にされています。また、アッパー側のピンを受けるラグの寸法も変更されているようです。
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コルトのロゴ・マーク。これがあると、アメリカ製!感が増して良いですね(個人の感想です)
8XXXXXXのシリアルは輸出、民間向け。 バーストがあるので、アメリカ以外の軍か警察で使用されたと思われます。


ストック。ハンド・ガードやピストル・グリップの樹脂部は、より強度の高い素材に変更されました。バット・プレートも樹脂製ですが、A1に比べると経年劣化が少なく、大きな破損も見られません。
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上で書き忘れましたが、ピストル・グリップにはフィンガー・チャンネルが設けられました。


最後はM16A2と同時期に採用(1984年に陸軍配備。海兵隊へは翌年から)されたミニミ軽機関銃、米軍名称M249、のパラ・モデルと並べての一枚。

ミニミはベルト給弾と、画像のようにM16用マガジン(STANAG4179マガジン)による給弾が可能です(マガジンは別売りです)

現在の所、M16A2の新入荷の見込みはほとんどありません><
東京、大阪店に良好な個体を一丁ずつ在庫しております。
米軍使用ではありませんが、パナマ侵攻からアフガニスタン、イラク戦争と激動の時代の象徴とも言える一丁です。
ご興味のある方は是非ともご検討下さい。
それでは、今回はこれにて!


> M16A2 自動小銃 はこちら
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> FN MINIMI 汎用機関銃 はこちら

 


本日のワンポイント情報!!

買取りで、Gew.3A3 自動小銃 (EN組立), M53 汎用機関銃 が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像)は本日アップしておりますので是非ご覧ください。

Gew.3A3 自動小銃 (EN組立)(14万円、税別)はこちら

M53 汎用機関銃 (16万円、税別)はこちら

 


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