Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2019.01.02 Wednesday

カザンラクはローズオイルの産地としても有名だそうです

あけましておめでとうございます!重ねまして、本年もよろしくお願い致します。
正月休みはガッツリ大掃除だけで終わるであろう、キヨミズです。
休み中に掃除が終わってるといいな…


昨年末に無事入荷を果たしました新商品群の中からコチラ、
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ブルガリア AKS-47(AKKS) 自動小銃 でございます。
社会主義時代のブルガリア(人民共和国)では1950〜60年代にかけ、他の東側諸国と同じく、ソ連製兵器のライセンス生産を主とした兵器の内製化が進められました。このAKKSその流れで製造されました。製造はブルガリアの中部に位置する工業都市カザンラク。その歴史は紀元前のオドリュサイ王国まで遡るそうですが、工業都市と発達したのはオスマントルコ時代の19世紀後半で、20世紀に初頭の第一次バルカン戦争や第一次大戦を経て、急速に軍需産業の地として発展し、1924年にブルガリア王国・カザンラク造兵廠として制定されます。

 

第二次大戦後、社会主義となったブルガリア(人民共和国)では1950〜60年代にかけ、他の東側諸国と同じく、ソ連製兵器のライセンス生産を主とした兵器の内製化が進められ、カザンラク造兵廠では主に小火器が生産されました。
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カザンラク造兵廠で製造された小火器は高い品質を誇り、輸出においても成功を収めました。
同造兵廠は現在ではArsenal社として、軍需だけではなく民需用工作機械も扱う、ブルガリアの代表的な企業として知られています。


古今東西、軍用銃は性能に直接的な影響が及ばない部分の仕上げは少々粗雑だったりしますが、ブルガリア製AKKSは細部に至まで丁寧な造り。

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ツール・マークが荒く残りやすい、フロント・サイト・ポストやガス・ブロックの表面も綺麗に均されており、丁寧な仕上げに驚かされます。



特徴的なハンド・ガード。素材は硬質な樹脂製で、ベークライトでしょうか?光沢のある明るい色味のマーブル模様で、(生産時期にもよりますが)ブルガリア製AKの持つ特徴の一つです。
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シリアル部分。ハンド・ガードにも一致するシリアルが見えます。
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二重丸に10の刻印は、カザンラク造兵廠製造を示します。この10と言う数字、カザンラクを調べると、ブルガリアで10番目(規模?設立?かは不明ながら)の工業都市という文言を見かけたので、それと関係しているのかもしれません。


セレクターはロシア語のフル“ДВ”/セミ“ОД”に対し、
ブルガリア語でフル“АB”/セミ“ЕД”。似ている様で微妙に違う。
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ほぇ〜、ДはボンヤリしたAなのかと思ってた〜・・・って、ここら辺、ちゃんと区別付けておかないと、社長は元より、東京店同志レナート君に再教育されそうなので、しっかり覚えておきます!!


サイトのコンバット・ポジション表記は、ロシアと同じく“п”です。
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資料を読んでいると、ロシアは大文字の“П”で、ブルガリアは小文字の“п”となるようですが、実物を見比べても文字の大きさに変わりはありませんでした。



グリップも樹脂製です。ハンド・ガードとは異なる、ビニール系の滑りにくい僅かに弾力のある素材が使われています。
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ハンド・ガードと同一の素材としなかったのは、グリップは保持性を、ハンド・ガードは耐熱性を、それぞれ重視した物なのでしょう。細身ですが側面のパターンもあり、良好な握り心地です。


今回のロットのAKKS、削り出しのレシーバーは黒染め、プレス製のレシーバー・カバーやストック、セレクター・レバーはパーカーライジングの濃いグレーとなっております。
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画像では違いを目立たせるよう、明度を上げておりますが、実物はそれほど色味に違いは無く、違和感はありません。


付属品として、このような小冊子が付属します。
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当方のなけなしのネット翻訳知識をフル活用して訳しましたところ、「スロベニア国防省刊、テクニカル・マニュアル」と出ましたが、合ってます?


本ロットのAKKSは、ブルガリアからスロベニアに輸出され、同軍より放出された品で、銃一丁ずつにシリアルが対応した、この様な冊子が付属しております。テクニカル、と訳しましたが、中身は構造や操作方法等の技術的な記述は無く、出納管理の記録が主となっています。
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作成年月日は1998年とあり、中身の表記には1997年の日付もありますので、この時期に調達されたものなのでしょう。スロベニアの再独立後、NATO加盟前ですね。さして古い物ではありませんが、同国が辿った複雑な歴史の一端を記す、貴重な物と言えるでしょう。



最後はスロベニアつながりで、旧ユーゴ時代、スロベニアのOrbis社で製造されました、MGV-176短機関銃と並んで一枚!
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このブルガリアAKKS、程度も非常によく、値段もお手頃ですのでご好評を頂いております。
本ブログアップ時点で在庫はまだございますので、次のコレクションの一挺としてお勧めさせて頂きます。


最後と書きながら、こちらのアクセサリー2点も紹介させて下さい!


まずは AK用 75連 ドラム・マガジン です。
7.62x39mm用のドラム・マガジンで、ルーマニア製と思われる品です。
フォルムはロシア製オリジナルとほぼ同一な模様。
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在庫のルーマニア製RPKに付けてみました。さすが、しっくり来ますね!
もちろん、各国の7.62x39mmのAKシリーズと互換性あります。
(個体差が生じている場合があるため、必ずしも保証する物ではありません)


そして AK-47/AKM用 PBS-1 サイレンサー&リア・サイト セット
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凄いのが入荷しちゃいました!冷戦中の特殊な作戦の香りがプンプンする逸品です。
興味深い機能を持った専用リア・サイトもセットとなります。

キートン氏がブログにて詳しく解説しておりますので、どうぞご参考下さい。



それでは改めまして、どうぞ本年もよろしくお願い致します!


>ブルガリア AKS-47(AKKS) 自動小銃はこちら
>その他のブルガリア製 AKシリーズはこちら
>スロベニア生まれのMGV-176 短機関銃はこちら
>現スロベニア軍の制式小銃であるFN F2000はこちら
>AK用 75連 ドラム・マガジンはこちら
>AK-47/AKM用 PBS-1 サイレンサー&リア・サイト セットはこちら

 

 

本日のツーポイント情報!!

*1月2日に相応しいスペンサー New Model カービン (銃砲刀剣類登録証付古式銃)が東京店に入荷しております。 HPの画像はまだ入っておりあず表示作成中で、Detailed Photos(詳細画像)は後日アップの予定です。 お正月をお祝いしてお値打ち価格に設定してあります。

 

・スペンサー New Model カービン (200万円、税別、銃砲刀剣類登録証付古式銃)はこちら

 

*平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

本年より弊社東京上野本店ならびに大阪店では年末年始を休業させていただく事になりました。

2018年12月31日(月)から2019年1月3日(木)までの間、両店とも休業とさせていただきますので、年末年始のご来店をご検討されているお客様はご注意いただきますようお願い申し上げます。

尚、弊社ホームページからのご注文・お問い合わせにつきましても、2019年1月4日(金)以降順次回答をさせていただきます。

お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。


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