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2019.01.14 Monday

映画「ヒトラーに屈しなかった国王」視聴!

皆様こんばんはお元気ですか?ナベです。 先日キヨズミさんから「ラオスがT-34戦車をロシアに返却したんだって〜」と言う話を聞き動画を探した所、貨車にズラッと並んだT-34戦車が。 靄がかかった駅に輸送中の大戦型戦車の長い列・・・とても21世紀の光景とは思えませんでした・・・。

 

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正月恒例、田舎に帰りビデオ屋さん(もう完全に死語)でDVD何本かレンタル、そのうちの1本「ヒトラーに屈しなかった国王」でございます(去年、映画館で見たかったのですが都合が合わず見れなかった作品)。 写真は映画の主人公ノルウェー国王ホーコン7世

 

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舞台は1940年のノルウェーでドイツ軍の侵攻(ドイツ側作戦名「ヴェーザー演習作戦」)が題材です。 写真はノルウェー首都オスロに上陸したドイツ軍の「ノイバウファールツォイク(新型戦闘車輌)多砲塔重戦車」、強そうな外見の割にはパッしない戦車でノルウェーで作戦中1輌が失われています。

 

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映画冒頭ではエリクソン中佐(だったと思う)指揮するノルウェー軍オスカシボルグ要塞の沿岸砲台や陸上設置式魚雷発射管が大活躍、オスロに侵入しようとするドイツ艦隊をボコボコにしてしまいます(この際の描写はリアル)。写真は要塞に設置されたクルップ社製(皮肉)28cm沿岸砲。

 

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写真は弱小なノルウェー軍からは大した抵抗は無いじゃろう〜と油断して侵入、集中砲火を浴びて横転沈没したドイツ海軍新鋭重巡洋艦ブリュッヒャー(先々代のコルベットのブリュッヒャーはボイラーが爆発して除籍、先代の装甲巡洋艦ブリュッヒャーはWW1時に速度が遅いため英国海軍に捕捉され袋叩きにあい沈没・・・この名前縁起が悪いのでは?)この船には国王一家を拘束する予定のゲシュタポが乗船していたそうですが沈没に巻き込まれ全滅したそうです。 そのせいで国王たちは上手く脱出できた、という話も・・・。

 

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映画は基本地味なお話で、孫好きなお爺ちゃん国王の逃避行が本筋です(左はホーコン7世、右はお父さんに意見しまくる息子のオラーヴ5世)。 船は冒頭のブリュッヒャーくらいで戦車等の装甲車輌は登場せず、飛行機はノルウェー上空を乱舞するハインケルHe111爆撃機のみ個人的には援軍に来たフランスの外人部隊や英軍の姿も見たかった。

 

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地上戦では寒そうな雪景色の中、兵力6万しかいないノルウェー軍もクラグ・ヨルゲンセン小銃で果敢に抵抗、劇中でもその姿を多く見ることが出来ます。 服装バラバラ、ヘルメットもあったりなかったりと慌てて動員した感がひしひしと感じられます。

 

ドイツ軍との交戦の場面では夜間で確認し辛いかったのですが水冷式重機関銃が射撃しているシーンもありました。 最初マキシム系の機関銃かな?と思っのですがどうやらブローニングM1917重機関銃をノルウェーが国産化したM/29重機関銃だったようです。

 

パッと見よく似ていたマキシムMG08重機関銃はこちら

 

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ドイツ軍は定番のKar.98k 小銃、MP40I短機関銃(時期的にMP38短機関銃?)などが登場、ドイツ側も高圧的な典型的ドイツ軍人も出て来きますが、総統から無理難題を命令され国王から拒否られ奥さんと喧嘩してヨロヨロになる駐ノルウェードイツ公使(この人が一番気の毒?)などが出て来るなどステレオタイプでないの点が良かったです。

 

MP40I短機関銃やMP38短機関銃を含むドイツ軍短機関銃はこちら

 

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そして国防軍の歩兵に混じりチラチラ出て来る降下猟兵がこれまたニクイ、特徴的な降下兵用のヘルメットや初期の単色降下スモックを劇中堪能することが出来ます。 実際、ドイツ軍空挺部隊は銃火を交える実戦をこのノルウェーで初めて経験し、また一個中隊がノルウェー軍に撃破されたりもしたそうです。

 

史実では収奪する資源も無い中立国ノルウェーに攻め込んだ結果、ドイツのただでさえ数少ない海軍艦艇の多くを失ってしまいました(重巡洋艦1隻、軽巡洋艦2隻、駆逐艦10隻沈没)。 また連合軍がノルウェーに上陸すると思い込んだヒトラーは多数の要塞を設置した上に40万もの貴重な兵員を戦略的に無意味なノルウェーに貼り付けるはめになってしまいました・・・何のために占領したのか。 (スウェーデンからの輸入路を守る、とか海軍の基地を設置してイギリスに圧力を加えるなどの理由もあったらしいのですが)。

 

そのノルウェー駐留ドイツ軍の置き土産のKar.98K小銃はこちら

 

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派手なアクションシーンがある映画ではありませんが、ドイツに屈服し進駐(実質占領)を認めてノルウェー国民を守るか、専横なドイツに抵抗しあくまで国家(と王家)の威信を守るか、どちらかを選ぶのに苦悩する国王の姿が印象深い作品でございました。

 

 

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