Western Museum of Flight
皆様こんばんは、2020年に入って初めての海外出張にやって来ましたキートンです。
昨年2月から実に一年ぶりとなる今回の米国出張の旅程はこのようになっております。
今回は先に米国入りして極秘ミッションを終えた元外人部隊氏とシカゴで合流した後、毎年恒例となったケンタッキー州のルイビルで行われるミリタリーイベント「Show of Shows」に参加する流れとなっております。
さて、今回の出張では初日にロサンゼルスで1泊してフリー時間を頂きました。 これまで米国出張で様々な場所を訪れましたが、ロサンゼルスも一度行ってみたかった場所の一つでしたので胸が高鳴ります‼︎
ロサンゼルスへは日本からの直行便で10時間ほどかけて到着。 初日から西海岸のイメージ通りの晴れやかな天候に恵まれました。
空港到着後は早速今回のLAでの相棒となるシボレーのインパラ君を調達。 ロサンゼルスでの最初の目的地へと向かいます。
今回ロサンゼルスでのフリー時間で最初に訪れたのは、ロサンゼルス空港から20kmほど南に位置するザンペリーニ飛行場 (Zamperini Field) に併設された「Western Museum of Flight」という航空博物館です。
こちらの博物館、入口が少し分かりづらく、写真の左端に写っている扉の横に設置されたインターホンを押すと扉が解錠されて中に入れます。 ( 扉に「RESTRICTED AREA (制限区域)」と書かれてロックされており、他に入口らしきものも見当たらないため、危うく定休日と勘違いして帰ってしまう所でした。。) 館内は2つのハンガーで構成されており、アメリカの航空博物館としてはややこぢんまりした印象です。
こちらは入ってすぐの場所に展示されているF-86 セイバー。 F-86は空自も使っていたので日本でもそこそこ見る機会がありますが、米軍仕様のハチロクはまた格別ですね。
その横にはノースロップ F-5A フリーダム・ファイターが‼︎
こちらの機体は実際にコックピットに座る事も出来ます。 アメリカが友好国への援助用として安価で運用の容易な機体を目指して開発しただけあって、索敵レーダーを搭載していないアナログなコックピットには潔さを感じます。 (後期型のF-5EではさすがにそれではMiG相手に厳しいと感じたのか、レーダーが装備されるようになりましたが…。)
余談ですが、ベトナム戦争中にF-5戦闘機が投入された「スコシ・タイガー作戦」のネーミングセンスが個人的に大好きです。
こちらの博物館では、ロサンゼルスのホーソーンにあったノースロップ社 (現ノースロップ・グラマン) の創設者であるジャック・ノースロップに関連した展示も行われていました。
こちらは大戦末期にノースロップが開発していた無人飛行爆弾JB-1 バットの飛行特性を調べる為に試作された有人グライダー。 ノースロップは大戦中から全翼機の開発に力を入れていましたが、
こちらはもう一つのハンガーに展示されていたロイヤル・ネービー (なぜ英軍?) のハリアー。
特徴的な推力偏向ノズルも間近に見る事ができます。
…と、ここまで実際に館内で展示されていた機体は実質上記の4機のみと、アメリカの航空博物館としてはやや物足りない印象。 実はキートンがこちらの航空博物館を訪れた最大の目玉である某戦闘機を未だ発見できていません。。
博物館前の駐機場を見渡しても博物館とは無関係な一般の飛行機ばかりで、目当ての機体は見当たらず…。 半ば諦めながら博物館スタッフの方に尋ねてみた所、どうやら滑走路を挟んだ飛行場の反対側のエリアに別に保管してあるとの事。 しかも今回スタッフの方々のご厚意で案内していただける事になりました! (やはり何事も聞いてみるものですね。。)
飛行場の中をスタッフの方の車の先導に従って移動すること数分で問題の保管エリアに到着。 (飛行場内を運転したのは人生初めてです…)。
スタッフの方にゲートの鍵を開けていただき早速中へ入ります。
いきなりお目見えしたのは、ノースロップの試作戦闘機YF-17コブラ (試作一号機) です。 軽量戦闘機計画 (後に空戦戦闘機計画) に基づいて設計されたこちらの戦闘機は、競争試作こそYF-16 (後のF-16) に敗れましたが、後にマクダネル・ダグラス社により艦上戦闘機F/A-18 ホーネットへと発展する事になります。 因みにこちらの機体、片側が空軍塗装、もう片側が海軍塗装という面白い仕様となっていました。
トップガンでおなじみ、F-14A トムキャットも展示されていました。 スタッフの方いわく、博物館に展示されているトムキャットは部品が転売されたりしないように厳しく管理されているそうです。。 (某国に流出しないようにするためでしょうか…。)
こちらの無造作に置かれた物体は、トムキャットのみが装備可能なAIM-54 フェニックス空対空ミサイルを胴体下に装着するためのパイロンで、機体のウィンチでワイヤーを巻き上げて装着するそうです。
そしてこちらが博物館の最大の目玉、ノースロップYF-23A (!) です。 ノースロップが試作したこちらの戦闘機は、米軍の主力ステルス戦闘機の座をYF-22 (後のF-22) と争って最終的に敗れましたが、そのデザインはF-22と比べても一際先進性のあるものとなっています。 (こちらが採用されて欲しかったと思っている方も多いハズ…)。
YF-23は2機のみが試作され、写真の黒い機体 (一号機) がブラックウィドーII (現在国立アメリカ空軍博物館で保存)、今回の展示機体の灰色の個体 (二号機) がグレイゴーストの愛称で呼ばれました。 尚、搭載するジェットエンジンは一号機と二号機で異なり、一号機がプラット&ホイットニー社の「YF119-PW-100」ターボファンエンジン、二号機がゼネラル・エレクトリック社の「YF120-GE-100」となっていました。 ちなみに博物館の展示機では技術流出を恐れてエンジンは取り外されているとの事です。
尾翼は水平尾翼と垂直尾翼を一体化させた特異な構造。
ジェットエンジンの排気が発する赤外線を下方から探知されるのを防ぐため機体上面に開けられた排気孔など、ステルス性を発揮するための様々な工夫が見られます。 また、当然ながら機体表面は電磁波を吸収する特殊な物質で覆われているそうですが、スタッフの方いわく粉末状になった塗膜を吸い込むとアスベストのように人体にとって有害との事。。
というわけで、実は裏メニュー (?) の方が凄かった「Western Museum of Flight」。 入場料5ドルでこちらが申し訳なくなるほど親切に対応していただいたのには心から感謝です。
次回もロサンゼルスからの模様を引き続きお伝えしていければと思います。
それではまた‼︎
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