Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2009.10.31 Saturday

クラウン・ヒル要塞

まいど! 社長です!!

 

月曜日に英国中部の倉庫(コンテナ)の整理を早々に終わらせて、英国南西部のDevon地方という風光明媚な場所までコンテナの荷物を目一杯レンタカーに積んで半日以上かけて行きました。 

 

スティーブの新しい工場があるPlymouthの「ある場所」に着いたのは雨の夜中。 私の前は大きな門で閉ざされていました。
実は私がここに来たのは今日が始めてで「なんじゃ! ここは…!!」って思いました。 「聞いていたより、凄い!」それが私の正直な感想です。


新しい工場と言うよりも、パートナーを一人増やして新しい会社を始めました。 
その名も「North
Coast Armouries Ltd.(北海岸兵器商とでも訳しましょうか)」、やっと堂々と武器業者と名乗れます。 
それまでは「
Vickers Sporting Services Ltd.」なんて「スポーツ関係のビジネス?」って思われる名前でした。 
実際無可動のビジネスを説明するのが面倒なときは「ショットガンとかの修理をしているんですよ」なんて誤魔化していたもんなぁ〜
!

「なぜ正々堂々と名乗れるようになったの?」 
それはこの場所のお陰です。 

なんと
1860年代に建設された「大英帝国の陸軍要塞」の「Crownhill Fort (クラウン・ヒル要塞)」の中だからです。 

この要塞はナポレオン三世による英国侵攻に備えて、Plymouth軍港の防御の為に作られました。 第一次大戦中は徴兵所兼アフリカ、トルコ方面軍の派遣拠点として、第二次大戦中は高射砲陣地として使用され、その後1983年までは第59ロイヤル・コマンド独立工兵大隊の基地として使用されました。 フォークランド紛争時にも多くの兵員と物資を戦地に送ったと言うバリバリの元陸軍基地です。

詳しくはhttp://en.wikipedia.org/wiki/Crownhill_Fort

English Heritage (イングリッシュ・ヘリテッジ: 英国歴史的建造物保護協会)に登録されています。 
英国人なら誰でも知っている保護協会で知名度は全く違っていますが、ストーンヘンジなども含まれています。


この要塞の中になんと私も小さいですが事務所と倉庫(車庫)を借りることが出来ました。

 
見え難いですが写真中央の人が写っている所に私の事務所へ行く階段があります。 その右隣が英国在郷軍人協会事務所。

私の事務所は昔は上級軍曹の宿舎
(Sergeant Quarter)で小さいながらも暖炉もあって意外に快適そうです。 
日本で言う北海道の五稜郭のような場所の中に外国人が部屋を借りれるなんて考えられませんよね。 おまけにお隣は英国在郷軍人協会。 日本人って60年前の敵国人ですよね????

夜中も使いたかったので交渉して、ホンマ粘って、粘って何とか
24時間使えるようになりました。 と言うことは泊まってもOKって解釈したので、なんと借りた初日から宿泊しました。 
スティーブ達からは「よく一人で古い要塞なんかに泊まるなぁ
!?」って言われたけど、私は恐怖心という神経が一本抜けているようですね。 怖いよりも好奇心が先にたつ性格で・・・。 

ドイツではSS長官ヒムラーの城「SS黒魔術の城」とも呼ばれているヴェヴェルスブルク城の地下牢だった部屋に城全体でたった一人で泊まったことも…。

 


石段を上がった中二階の部屋です。 赤レンガの上から白いペンキを塗った一部が剥がれ、アンティークな朱色の重厚なドアに窓枠に嵌められた軍隊らしい鉄格子。 そのコンビネーションが何とも言いようのないクラッシィカルな雰囲気があってとても気に入っています。 この写真は二階から撮りました。 その二階には武器屋に相応しいものが…。(←これは、また明日)


 

内部も赤レンガに白ペンキを塗った内装で、こちらは綺麗に塗り直されています。 元々は年に数回要塞で行われるイベント用品を収納する部屋のようで、私が最初に部屋へ入った時にはSMLE No.1 ライフルや色々な武器が置いてありました。 



暖炉の中で見つけたGew.98のロング・バイオネット。 「シカゴで売ったらいくらやろ?」なんて考えてはダメですね。


暖炉には灰をかき混ぜる為にドイツ軍の
Gew.98のロング・バイオネットを使っているところなんか、武器屋の私に相応しい部屋です。 

 


トイレも昔のまま。 昼間でも不気味なのに夜一人で行くなんて、今からワクワクです。 そこら中に色んな時代の大砲があります。 なので、この広い中庭では機関銃を担いで歩いていても誰も何とも言いません。


トイレの中の設備は一応新しくはなっていますが・・・。


要塞の探検記また明日…。


2009.10.30 Friday

英国倉庫のご引越し

まいど! 社長です!!

 

前回の出張の時にブログにも書きましたが、シカゴの工場が英国中部から英国南西部に引っ越して早一ヶ月。 工場の引越しは完全に終わったのですが、倉庫代わりに使っているコンテナがまだ元の場所に残っているので、今日月曜日(実際は4日前)は倉庫の整理です。 

  

現在使っている倉庫(コンテナ)は農場の敷地を借りているので電気も通っておらず作業は日中の明るい時に、それも品物を外に出してしなければなりません。 
滅多に人は来ないのですが来ると厄介なことになります。 扱っている品が品物なので農場の片隅
(それも外!)で作業をしていたら怪しさ満点ですよね。 

一度夜中に懐中電灯片手に持って作業をしていたら、もう少しで警察を呼ばれそうになりました。 
「なんでシカゴさん、そんな不便なことしてんの
?」って素朴な疑問を皆様お持ちと思いますが、英国って家賃が以外に高いのですよ。 それにリースの契約も厳しいし・・・。 
コンテナであれば簡単に何時でもどこにでも
(当然別の国でも)移動できるので、私とって好都合です。(この二年間で倉庫の場所を三回移転しています。)

 

最初は工場の一部を使っていたんですが、工場は撃てる状態の機関銃を保管しているので私が時間外に使うことはセキュリティ面で問題がありました。 
今だからブログに書くことができますが、工場で夜中に一人で仕事をしていたら、いつテロリストに襲われてもおかしくない状況でした。
 

機関銃の保管庫は私一人では開けることはできませんが、それを悪者(テロリストでなくても)は判らないので東洋人が丸腰で作業している所を襲うなんて、軍の武器庫を狙うより百倍簡単ですよね。 

ここのセキュリティは警察に直結しているので万が一私が襲われても、どうしようもありませんが・・・。 


一度アクシデントでアラームが鳴った時に警察がスティーブと連絡が取れずに駆けつけたことがありました。 
ここでトラブルが発生したら来るのは普通の警察官ではなくて、
MP5を持った武装警官がヘリコプターに乗って来るそうです。 

 

またある晩、これも夜中に私一人で工場の中(実際は私の倉庫として使用している部分)で作業をしていたら、いつもとは違う警察官が外から声をかけてきました。 

 

警察官「この夜中に何をしているんだ?

私「工場のオーナーのパートナーです。 怪しい者ではありません」と言いながらドアの隙間から私の名刺(裏にはスティーブの会社とパートナーであることが書いてあります)を出しました。

警察官「まずドアを開けなさい!

私「友人から誰が来ても開けるなって言われています」

警察官「私は警察官ですよ!!  ドアを開けなさい!!!

私「私にとっては知らない人です、この地域担当の○○警部に連絡して下さい」

警察官「うるさい! 早く開けないとドアをぶち破るぞ!!

私「今友人とコンタクトを取っているので、後5分待って頂戴!!」
警察官「待ったあったら、警察いらんわ!(とは言いませんでしたが) 早く開けろ、ガンガン!!(ドアを叩く音)」
私「げぇ〜
!!!!!!!!

 

ってやり取りをしていたらスティーブが来て一段落したのですが・・・。 でも外国人が真夜中に武器取り扱い業者の工場にいて不思議に思わないほうが変ですよね。 せめてスティーブの会社の社員証でもあれば良かったのですが。 この時はよっぽど英国での労働許可を取って正式にスティーブの会社のスタッフとして工場を使いたいと思いましたよ、ほんま。


 

まぁ、そんなリスクをいつまでも負いたくもないので、スティーブの工場の隣に貨物用コンテナを買って置いたら意外と便利。 日中は工場が使えるし、夜中も工場から電気も引いているので作業もできる。 何よりも私の所有物なので警察にとやかく言われる事も無いから気が楽でした。


工場の隣にコンテナがあった頃の写真です。 

しかし平穏な日々は長くも続かず、このスペースの所有者がオーナー・チェンジしたので、コンテナを置くことが出来なくなって…。
そして今度は上にも書いた農場の敷地に引っ越すことになりました。
まるで色んな所で迫害を受けるジプシーの放浪の旅やね。

最終的に今回新しく引越した英国南西部はこれら全ての問題を解決してくれました、一つを除いては・・・。

シカゴの行く道には平穏な生活が待っていないのですね。 では、この続きはまた明日。

一つヒントの写真をお見せしますね。 


何か判りますか? 

本日のワンポイン情報!!
買取でモシンナガン M1891歩兵銃とシャム・モーゼル M1903 ライフル(東京造兵廠製)が入荷しました。 どちらも銃剣付の程度の良い品です。 そして別にVz61 スコーピオンとFAL L1A1も買取で入荷しています。(4丁全てHPにアップ済です)


2009.10.29 Thursday

突然の出張

まいど! 社長です!!

 

ヤッター! ヤッター!! ヤッターマン!!

 

四日間のヨーロッパ出張が今日でやっと終わり、今イギリスのヒースロー空港のラウンジで帰国の飛行機を待っています。

出張に出てから初めてインターネットにアクセスすることが出来たので、ちょっと話題が遅れますが四回ほどに分けて出張の報告をしますね。

 

土曜日の晩にパリに着いてからベルギーまでレンタカーを飛ばし、ホテルにも泊まらず朝の3時にイベント会場に到着しました。 

いつもは5時頃には着くようにしていますが、それでも会場は搬入車で大渋滞です。 信じられない事ですが、まだ暗いうちからミリタリー・ショーの搬入が始まっています。 日本でも骨董市なんかは暗いうちから懐中電灯を持って行きますよね。 今回は「一番乗りか!」って思ったら、会場の正面ゲートはすでに車で一杯、徹夜組もかなりの数がいたんですね(それもドイツ人ばっか!)。 

一般入場は8時で、その頃に行ったらもう掘り出し物は搬入に来た業者の手に渡っています。(←徹夜組にきれいに買い尽くされて当たり前やね。) 

このショーは正式には夕方の4時頃までやっているのですが、早い業者は12時で店じまいを始めるので、お昼までが勝負です。 

朝早く行っても会場を二廻りするのが限界で、三回目を廻る頃には多くの業者が帰ってしまうほど大規模です。 

 

毎回、一日だけのショーでは勿体無いので、二日間にしようとの話しが出ます。 しかし、ここはフランス語圏「人生楽しみながら」って考えなので

「全部回れなくても、まぁ、それはそれ。 それより週末の二日間を潰すよりは半日で終わらせた方がいいよ、俺たちドイツ人じゃないし」。 


そうですね、ドイツのショーは火曜日から三日かけてセットアップして金土日と一般入場と、まさに一週間仕事です。 だからドイツのショーはいつも疲れるんですよね。 まだ掘り出し物を捜すために走り回っている方が時間も早く経つので精神的には楽です。 でもそれは最初の二日だけで、後は惰性で会場にいるようなものです。

そう考えれば半日で終わるこのショーは一度も退屈って感じたことがなく、最後までフル・スロットで仕入れに没頭できます。 

 

このショーではよくボルト・アクション・ライフル(ベルギーでは無許可で販売されています)を仕入れるのですが、今回は飛行機で英国へ帰るので、銃の仕入れはありませんでした。 いつもはスティーブと一緒に車で来るので、銃でも何でも買えるのですが・・・。

 

今回は途中で用事があったので、パリからは高速を使わずに下の道を通ってベルギーに行くことにしました。 するとその途中に戦車が何台も・・・。 ベルギーでは30分走るたびに第二次大戦中の戦車(その殆どがシャーマンです)がそこらの村の入り口とか広場にあるのですが、フランスではあまり見かけません。 珍しくフランスで道端に戦車を発見! 夜の雨の中だったので「どうしようか?」と迷いましたがブログ・ネタのために写真を一枚 


フランスにあった戦車。 写真を撮影した時は米軍戦車と思いましたが、後でスタッフに聞くと戦後のフランス軍戦車とのことでした。(←でも「フランス軍の戦車は、よー判らん」と言い訳を。 ・・・「社長、その後戦車の名称が判りました。やはり戦後フランス軍のAMX-13小型戦車です。フランスの模型メーカー「エレール」からプラモデルが出ています!」(フェチなスタッフ「K」談)

そしてベルギーの国境を通過して
5分も経たない間にお決まりのシャーマンが。 やっぱり、ベルギーですねついでにこちらも一枚。

 


こちらは正真正銘の誰でも知っている米軍戦車。 M4 シャーマンの初期型で75mm砲を搭載し、スリーピース・デフカバーが特徴です。

イベント会場では色んな国の業者と情報交換。 前回のミュージアム・コレクションも話を詰めてきました。 そして例の重要書類を受け取ってまずは一安心です。 この書類の件がなければ、今回は通関検査と引き取りがあったのでこのショーには来ませんでした。 税関さんからの引き取りを止めてまで書類が大事なんて、銃のビジネスでは書類が占める重要度は大きいですね。 と言うことで今回は商品の引き取りが遅くなって誠に申し訳ございません。 週末は税関さんから品を出せないので、商品が店頭に並ぶのは来週
(112日から7日の週)になると思います

 

そしてこれから、またパリのCDG空港へトンボ帰りして月曜日には英国の倉庫に行きます。


本日のワンポイント情報!
新入荷品の入荷予定は一週間ほどズレ込むと発表致しましたが、週末、祝日がある為、112日から7日の週の予定となっています。(あくまでも予定ですので悪しからずご了承下さい。)
正式に入荷時期が判りましたら
、当ブログや弊社サイト、メール・サービスでお知らせいたします。
 

 


2009.10.28 Wednesday

空に想いを・・・1

どーも、ケンです。

誰しも小さい頃の将来の夢というものがありますね。
パイロットや電車の運転手なんてのが、私の周りには多かったような。
私自身、小さい頃はファイターパイロットになりたかったのです。

しか〜し・・・パイロットはただでさえエリート。中でも戦闘機乗りは別格。
健康、体力、知力は当たり前。なにしろ戦闘機乗りというのは、ダンベル抱えてマラソンやりながら難解な数学の問題を頭の中で計算して、さらに相手と喧嘩しなければいけないようなもの。

しかもその道を目指していて順調に行っていても実技で「不適格」と判断されるとやり直しは利かず。
翌日から「これから君は違う道を目指すように・・・」とお達しを受けるという。

現実的に超一流大学行くより難しい道と後に知りました。

だから国によっては戦闘機乗りは学生時代からめぼしい人間に軍が目をつけて、スカウトするとか。

はい、私には無理です、とあるとき悟りました。
その後、水泳や格闘技をやったのは、陸と海でならパイロットと戦っても勝てる・・・と自信を付けたかったのかも・・・(嘘です)

ともあれ今回はそんな空のお話。

これです。

航空機の計器類です。

詳細は不明。

もちろん、家にあっても何か機能するわけではありません。
速度計なんかはピトー菅とつないで車に付けたらあるいは・・・

ともあれ一度でも空に想いをはせた方ならご自分の手元においておかれるのも良いかと・・・。

ちなみに私はこういうラベルが大好きです。


これなんかいっぱい書いてありすぎて、狂喜。

いかがでしょう?同じ心を持った皆様。


今日のワンポイント情報!

FAL L1A1と、Vz61スコーピオンが買取で入荷いたしました。近日中にHPにUP予定です。


2009.10.27 Tuesday

こんなものまで

 こんにちはスタッフAです。

あまり知られていない(いや実はぜんぜんかも…)かもしれませんがシカゴでは若干ながら

ポスターや写真も販売しています。銃器やその他のアクセサリーの方が印象が強いせいか

店頭に何度も来て頂いているお客様でも「それ売り物だったんだ」と言われてしまう事もあります。

でもこういったアンティークな感じな物ならばお部屋にさりげなく置いてみてもいいのでは・・・

(画像はノーズアートの写真セットです、価格は¥29,400)

しかも只今セール中につき、物によっては90%OFFなんて無茶な価格の品も御座います。

1点ものが多いので売り切れの際はご容赦下さい。


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