古式銃のホルスターを作ろう。
どーも、ケンです。
シカゴもいつの間にかすっかり登録証付古式銃が増えまして・・・
登録証古式銃というのは100年以上前で、現行の金属薬莢ではない弾薬を使用するものなら拳銃もOKなわけですね。
当然、フリント・ロックの単発やパーカッションの単発、あるいはパーカッションやピン・ファイヤーのリボルバーとかなら登録証が下りるわけです。
逆にその手の銃でも現行のレプリカとかはダメ(時代的な保存価値を認められないからアウト)。あとは時代的にはいいけど、弾薬が現在も存在するモダンなものだからだめとかあります(竜馬の銃がこれですね)。
さてシカゴのあるばいとSスタッフの中にも結構古式銃好きはいるわけです。でも古式銃はさすがに時代を買うようなもので、高いですから・・・トイガンで我慢。将来金持ちになったら買えば?みたいな。
そんな古式銃好きスタッフ所有のトイがコルト M1849 ポケット・リボルバー でしてね。
そう言えばシカゴの登録証付古式銃でも、トイでもあったねー、と。
で、ホルスターがほしいというので・・・作りました。
誕生日プレゼントだったかな?
まあ、この場合、トイ用として作ったんですが・・・
まんまシカゴに本物もあったしね(人気があって今は在庫が無い)。
こちら本物 (登録証付古式銃)
本物は質感がスゴーく違います。あと木が年月で少し痩せた後にまた艶が出るとかがね・・・こういうのは年月が必要です。
というわけでホルスターを作ったので、勿体無いからシカゴで書いておきます。
とはいえ私、ウェスタン系のホルスターはあまり作ったことがありません。
嫌いとかではなくてね。理由は・・・革を多く使うんですよ。
ちょっと図面めいたものを・・・
普通のホルスターがこんな感じだとします。
青い部分は銃という立体収めるためのマチですな。これが無いと完成した時、銃が入らなーい!となります。
緑の部分は縫いシロですね。
ここまでは現用ホルスターの作り方とあんまり変わりません。ここにベルトループを付ければOK。
これで緑の部分を縫えば、基本的に完成です。
ところが・・・ウェスタンだとこんなのがあるでしょう?
ベルトループにしておるわけなんですがね。
これがね・・・厄介。
つまり図面的にはこう。
通す部分の切り目を入れた方がわかりやすいかな?
グリーンで書き足したとこが切れ目。
ここにホルスター本体通すわけです。
ま、つまり現代ホルスターより革を倍くらい多く使うわけですよ。
なので勿体なくて、あんまり作らないという。
実際の作り方は昔書いたホルスターの作り方と変わりません。
でもこんな部品も・・・
プラグとか言うんだったかな?
本体に付けたとこ。わかります?
底蓋です。
合わせの部分(コバ)の処理をまだしてませんので側面粗いです。
ちなみに赤いのは古式銃好きのスタッフの好みです。赤い染料なんて初めて使いましたよ。
この時初めてやりました。
そして少し歪んだ・・・
このプラグ。90度に革を合わせて90度に縫う。厚い革ならではですね。サイコロ振る革のコップとかこんな縫い方です。
でもホルスターの蓋は小さいから大変。
このプラグというものは現代ホルスターにはありません。マズルの汚れを防ぐわけですが、穴が開いていても、逆に中にほこりがたまりやすいし、口を閉じたかったら、普通に縫ってしまいますので。
ぶっちゃけ革職人の腕自慢みたいなものです。
なお、この縫い方、外周の革とプラグ部の大きさが違うため、縫い穴の数が合いません。なので縫う時に調整しつつ縫います。
ホルスターの縫いがだいたい縫い終わるとこう。
今見るとホルスターの縫い目が二重になっているのはモダンな感じです。西部開拓時代は一回縫いが、当時っぽいですね。反省。
例のベルトループになる部分が大きいのは後で調整して切るから。
私、図面引かない人なのです。型紙も大量生産するわけでは無いから作らない。
頭の中に立体図面のようなものがある感じです。
さて、できました。
さっきのベルトループがわかりますか?
ちなみにこのループ部は、そのままだと本体が通りません。この状態でホルスターもベルトループもほとんど動かないくらいだし。
濡らして通すのです。
現代ホルスターほどじゃありませんが、少し銃の形がホルスターに出ているのも同じ手法です。
画像が少ないのは・・・撮る余裕がなかったから・・・(笑)
元々ブログにするんじゃなくて、プレゼントしたスタッフに経過送るつもりで撮った画像だったのでしたとさ。
最後にこれを作ったときはすでに登録証付古式銃のコルト・ポケット・リボルバーの4インチが無くなっていたので・・・合成画像で・・・
こっちはトイね。
こんな風に登録証付古式銃を (そうっと、慎重にね) 入れてみたかったねー。
それにしてもなんで赤なんだろう?
というわけでたまには古式銃のホルスターでした。
>>銃身違いはまだあります。コルト M1849 ポケット・リボルバーはこちら
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本日のワンポイント情報!!
買取りで、三八式歩兵銃 が東京店に入荷致しました。
HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日中にアップする予定です。
ご予約を頂いているお客様がおられますが、キャンセル待ちもお受けしておりますのでお気軽にお問い合わせください。価格は現時点ではまだ決まっていません、何卒ご了承くださいませ。