Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

<< September 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>

2017.09.30 Saturday

今度は映画「関ヶ原」を見てきました。

皆様こんばんはお元気ですか?ナベです、先日映画「関ヶ原」を見てきました(リアルに今の日本の政局自体も関ヶ原状態ですが・・・)。

 

西軍東軍が激突する合戦シーンも迫力もあり、役所広司さん徳川家康のリアルな太鼓腹といい、クロスボウを乱射する岡田准一さん石田三成といい、大変面白かったのですが・・・2時間20分では短い感じがいたしました。 某宇宙戦争や某指輪物語みたいに何部作〜とは行かないまでも休憩挟んでせめて3〜4時間くらいジックリやってくれたらなあ・・・(個人的な感想ですが)。

Sekigahara_Kassen_By�・bu-zu_(Gifu_History_Museum).jpg

 

その関ヶ原の戦いには東西両軍合わせて15万の軍勢が集結し、その軍勢が装備していた火縄銃も2万〜5万挺あったそうです(戦国時代末期には全国で合わせて50万挺あったとか)。 そして当然シカゴにも火縄銃の在庫ございます。 下の火縄銃は鍛冶七郎兵衛さん作の口径14mmの火縄銃 細筒 (14mmで細筒というのが恐ろしい・・・) です。 当時、近江の国友、紀州の根来と並び鉄砲の産地として知られた堺で作られた可能性が高い、シカゴ在庫の火縄銃 細筒はこちら

6e26cce9d82c41757be186c9c7c49db5.jpg


下の火縄銃は江戸期の井上外記流の中筒(口径18mm)です、井上流は稲富流、田付流と並ぶ名門鉄砲流派です。  初代の井上外記さんは大阪の陣に参戦し2代目将軍徳川秀忠に仕えた人物でしたが過ゲキな人だったらしく同僚の稲富さんとどっちが鉄砲上手いか?と口論→刃傷(砲術家同士が刃傷沙汰?)→お亡くなりとなってしまいました、そのため一時井上家は断絶してしまいましたがなんとか家名再興して幕末まで鉄砲流派として続きました。 銃床の形が独特、火縄銃 井上外記流中筒はこちら

e0e1ffe34052feb8893c38246da164d6.jpg

 

こちらの火縄銃は軍用ではなく狩猟用、または標的射撃用の阿波の国製火縄銃です。 阿波の国は戦国時代末から鉄砲の生産が結構盛んな地域だったそうで同じ鉄砲産地の堺とも関係が深かったそうです。 本品は銃身に「阿州石田守吉作」と製作者の銘があります。 徳島県在住石田守吉さん作の火縄銃 阿波細筒はこちら

c995e43d76a5ab3fd81c83d3869fd5d8.jpg

 

個人的に「関ヶ原」と言って連想するのは人形がカワイイ関ヶ原ウォーランド・・・ではなく明治時代にプロイセンから軍事教官として来日したメッケル少佐です(本人、目茶苦茶来日を嫌がったそうですがドイツ軍総出の説得と日本でもモーゼルワイン飲めるよ等の説得で3年に渡り陸軍大学校の教官を務め日本陸軍に大きな影響を与えました)。

Jacob_Clemens_Meckel.jpg

 

でメッケル少佐、軍の演習旅行で関ヶ原へ行った際に両軍の布陣図を見て即座に「西軍の勝ち!」と言ったとか(この少佐のコメントは創作という話もありますが下の図を見たら、西軍が高地に布陣し低地の東軍を包囲してる状況から誰しもそう思いますよね・・・)。 結果を聞いた少佐は「・・・情報収集や事前準備(調略)は大事だね」と言ったとか言わなかったとか。 いやあ今に通じるものがありますねぇ〜。

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、US M2 カービン (復刻品空挺用ストック付) と ウィンチェスター M55 ライフル が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像) は近日中にアップする予定です。 価格は現時点ではまだ決まっていません、何卒ご了承くださいませ。


2017.09.29 Friday

重厚感あふれる三年式重機関銃

こんにちは。先日のとある昼下がりに、久しぶりに着ようとしたコレクションの軍服のウエストが締まらなくて絶望した微笑みM14です。

 

今日は自分に負けずにヘビーな、日本軍で開発された三年式重機関銃について紹介したいと思います。

 

三年式重機関銃は大正三年、1914年から日本軍で使用された重機関銃で、装備の更新が間に合わないという理由で1945年の終戦時まで使用され続けた息の長い銃器です。 シベリア出兵時など、過酷な環境下でも問題無く使用できた丈夫さが特徴です。 実際に使用している当時の写真を探して見ると、何点か見つかりましたので早速見ていきましょう。

 

 

こちらは上海の市街戦で使用された時の写真です。 機関銃だけで25kg以上ありますから、射撃の安定性は抜群だった様です。

 

 

こちらも中国戦線。 排薬莢を回収する為の袋が付いています。

 

 

さて、シカゴには現在こちらの希少な三年式重機関銃の在庫が1挺のみございます。 こちらの個体は全体的にブルー仕上げが綺麗に残った状態の良い品です。 日本軍の戦争映画等で登場する九二式重機関銃のベースとなっただけあり、その重厚なイメージと重なる全体像ですね。

 

 

大型の冷却フィンが印象的です。 こちらも綺麗な仕上げが残っています。

 

 

東京砲兵工廠小石川小銃製作所製の証しである四輪マークもしっかりと残っています。

 

 

三脚も、仰角の調整など問題なく動かせます。

 

 

グリップ部分の木部の状態も綺麗です。 トリガー・テンションもしっかりしています。

 

 

 旧軍好きの方にお勧めの三年式重機関銃、今なら東京店にこちらの1挺のみ在庫がございます。 今回ご紹介した個体は希少な三年式重機関銃の中でも欠損部品が少ない完全度の高い品ですので、ご興味のある方はお早めにどうぞ。

 

 

 

>>三年式重機関銃はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、エンフィールド P1856 2バンド ライフル (銃砲刀剣類登録証付古式銃) が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像) は近日中にアップする予定です。 価格は現時点ではまだ決まっていません、何卒ご了承くださいませ。

 


2017.09.28 Thursday

BM59 スリング・スイベルの怪

皆様こんばんは。 シカゴ・スタッフやお客様の映画「ダンケルク」鑑賞率が非常に高い事に驚いているキートンです。 (かく言う私も先日観てまいりました。 皆様おっしゃるように素晴らしいスピットファイア映画でしたね!)

 

さて、本日はこちら。

DSC00127.jpg

ベレッタ BM59 Mark Ital 自動小銃を取り上げてみたいと思います。

 

BM59自体は既にこちらのシカゴ・ブログでも度々ご紹介しておりますが、今回注目するのはこちら…

DSC00128.jpg

フロント・スリング・スイベルです。

 

DSC00129.jpg

在庫品のBM59では全てフロント・スリング・スイベルが銃の左側に付いておりますが、よく見るとベースとなったM1ガーランドと同様のスリング・スイベル取り付け基部も下側にそのまま残されています。

 

ここで、「スリング・スイベル基部が二箇所付いているという事は、状況に応じて付け替えも可能なのか」という一つの疑問が浮かんできます。

 

…という訳で早速スリング・スイベルの位置を付け替えられるか試してみましょう!

DSC00136.jpg

スリング・スイベルは基部にネジ留めされているだけですので、簡単に取り外す事が可能です。 下側のスイベル基部にはリング状のスペーサーが取り付けられていました。 よく見るとそれぞれ取り付けビスの形状やネジの切り方も微妙に異なっております。

 

そしてスリング・スイベルを左側から下側へと入れ替えてみた結果がこちら。

DSC00134.jpg

取付自体は問題なく行う事が可能で、外観的には特に問題なさそうですが…

 

なんとスリング・スイベルに干渉して二脚を完全に折り畳む事が出来なくなってしまいました…。

DSC00132.jpg

やはりこちらの下部スリング・スイベル基部はあくまでM1ガーランドの名残であって、スリング・スイベルは左側に取り付けるのが正しいのでしょうか…

 

BM59 Beretta 2.gif

因みにBM59のマニュアルでもスリング・スイベルは左側に取り付けられた写真が使われています。

 

しかしながら、BM59の運用方法についてさらに調べていくと驚きの写真が…

BM59 Beretta.jpg

なんと、こちらの写真ではスリングを下側に取り付けた状態で射撃を行っているようです…(!)

 

二脚とスイベルの干渉問題をどのように解消しているのか気になりますが、よく写真を観察すると二脚の形状が在庫品のBM59に比べて細いタイプのように見えます。 こちらの二脚についての詳細は現時点では不明ですが、BM59はバリエーションも複数存在しているようですので、スリングを下方に取り付けた状態での運用が可能なモデルも存在したのかも知れません。

 

M1ガーランドの特徴を残しつつもイタリア独自の改修が加えられていて、飾って良し&触って良しのベレッタBM59自動小銃ですが、おかげさまでシカゴでも着実に丁数が減ってきておりますので、気になっている方はお早めにどうぞ。

 

それではまた!!

 

>> ベレッタ BM59 Mark Ital 自動小銃シリーズはこちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

大阪店在庫品で、 FN SCAR-L 自動小銃 CQCモデル の新たな個体をHPとD/P(詳細画像) にアップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 

 

FN SCAR-L 自動小銃 CQCモデル (130万円、税別)


2017.09.27 Wednesday

飛燕IN各務ヶ原

皆様こんばんは醜聞、もとい秋分の日もいつの間にか過ぎスッカリ秋めいてきましたね・・・過ぎ行く夏に若干の寂しさを感じるナベです。

 

先日、岐阜各務ヶ原にある「かがみがはら航空宇宙科学博物館」へ行ってきました。 その博物館現在改装中で入館出来ません平成30年3月24日にリニューアルオープンするそうです、終り。

DSCF1026.jpg

 

・・・ではなく本館改装中の現在も収蔵庫(上の写真の青い本館の見切れてる左端の建物)は公開されています。  内容は宇宙関連の展示品や航空機操縦のシュミレーター、国産旅客機MRJの模型展示です。

DSCF1050.jpg

 

そして今回の最大の攻撃目標(攻撃はしませんが)がこちら、ジャーン!日本陸軍三式戦闘機二型「飛燕」でございます。 長らく九州知覧の特攻平和会館で展示していた機体で、去年は神戸で公開していました(去年神戸に行けなかったのでリベンジです←?)。

DSCF1051.jpg

 

飛燕に610km/hという高速を与え、そして飛燕最大の泣き所となったハー140液冷倒立V型12気筒エンジン(1,500馬力)も展示。 もしシカゴで扱ったらお幾らになるんだろう・・・。

DSCF1033.jpg

 

知覧や神戸の時と違って今回は分解状態で展示されています。 なかなか普段見れない所が見れて興味深い・・・因みにこの状態での展示は11月13日までだそうで、その後は組み立てられた状態でリニューアルされた本館で展示するそうです。

DSCF1039.jpg

 

発動機工具箱です(野小用?あっ野外用か)。 この形状、この国防色、慎ましくひっそりと付いてる銘板、いいですね〜。 もしシカゴで扱ったら(略)。 エンジンはハ140で箱にはハ40ですがハ140もハ40も基本構造は一緒だそうです。

DSCF1036.jpg

 

う〜ん零戦や隼とはまた違った流麗な美しさです。 同時期で同じエンジンを積んで用途も同じなのにドイツのメッサーシュミットMe109やイタリアのマッキMC202、フィアットG55ともデザインが異なるのも興味深いですね。

DSCF1042.jpg

 

面白いのがライトによって標識無し、日の丸、米軍のホワイトスターに変わること、米軍標識は若干複雑な心境になりますが日本機離れしたデザイン(実際、敵機と間違われて日本軍機に誤射されたそうです)の飛燕にはある意味似合う・・・かな?

DSCF1066.jpg

 

飛燕を堪能し外に出ると本館前に退役したP-2J対潜哨戒機、US-1A救難飛行艇、YS-11輸送機が展示してありました(工事中で近寄れませんが)。 来年リニューアルオープンしたらまた来よう、では。

DSCF1072.jpg

 

シカゴで販売中の航空機関連アクセサリーはこちら

飛燕の兄弟機ドイツのメッサーシュミットも積んだRevi 16B 照準器 (復刻品)はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、ベルギー ルフォーショー 6連発 ポケット リボルバー (銃砲刀剣類登録証付古式銃) が東京店に入荷致しました。HPとDetailed Photos(詳細画像) は本日アップしております。

価格が決まっておりますので、すぐにご紹介可能な商品となっています。ぜひHPをご覧ください。

 

ベルギー ルフォーショー 6連発 ポケット リボルバー (75万円、税別)


2017.09.26 Tuesday

SMLEの……

何度目だよ!となりますので詳細は省きますがダンケルクを観てきました。

とても良かったですね……アルバイトSです。

DSCN9999.JPG

ダンケルクは全く意識していないのですが、SMLEで小発見がありましたので小ネタながらブログにしたいと思います…!

 

DSCN0001.JPG

SMLE NO1.MkIIIのバット・プレートです。ザ・イギリス!といった感じの真鍮製ですね。 いつ見てもコンパートメント蓋がぴっちり作られてて良く作ったなーと深さの欠片もない感慨に浸ってしまいます。

 

DSCN0002.JPG

そしてこちらはNo.4 MKIのバット・プレート。 真鍮ではなく鉄製になっています。 カナダで生産された個体に良く見られるようですね。 一種の戦時省略型でしょうか。

 

DSCN0003.JPG

そしてこちらもNo.4MKIのバット・プレートです。 真鍮ではなければ鉄製でもありません……!

 

DSCN0004.JPG

アップにしましたらなんとなーく質感が伝わるでしょうか、独特のザラザラとした肌触りです……。

にわかに信じがたいのですが亜鉛合金製です。 そんなことあるかと調べてみますと、れっきとしたバリエーションの一種でした。

なんだかモデルガンのようですが、モデルガンのように経年劣化で崩壊していない辺り、日本のモデルガンより良い亜鉛(?)を使っているようですね……!

なんだか変な感じです……!

 

>>バット・プレートが真鍮のSMLE No.1 MKIIIはこちら

>>バット・プレートが鉄製のSMLE No.4 MKIはこちら

>>実は珍しいのでは!亜鉛製バット・プレートのSMLE No.4 MKIはこちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

大阪店在庫品で、 ポーランド RPD 軽機関銃 の新たな個体をHPとD/P(詳細画像) にアップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 

 

ポーランド RPD 軽機関銃 (11万円、税別)


▲top