Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2017.12.31 Sunday

2017年12月31日20時 恒例のシカゴ・ニュース

みなさまこんばんは、2017年12月31日20時 恒例シカゴ・ニュースの時間がまいりました。


この書き出しで始まる年末のご挨拶も本年で7年目(ブログを始めてから9年目)となりました。 これが続けられるのも皆様のお陰でございます。 「毎年毎年毎年毎年…(7回)お決まりの締めくくり」と言われるほど長続きするブログも珍しいので、験を担いで続けさせて頂きます。


本年もシカゴ レジメンタルスをご愛顧頂き、誠にありがとうございました!


昨年の大晦日にも「シカゴの大きな出来事は年末に起こる!」と言ったのが、もはやジンクスでは済まされない状況になりました。 そうです本年も12月になってやっと倉庫と呼ぶにはもったいない長野(軽井沢)本部(仮称)が完成致しました。  ショールームとしてはこちら(長野)駐在のスタッフがいないので機能するのは当分先の事になりますが、お客様にぜひ見てもらいたい見事な建物(敷地の広さも!)になっております。←大晦日まで大好物の自画自賛!

さて来年はシカゴ レジメンタルス 25年周年の節目でございます。  その頃にはまだ生まれていなかったスタッフ達もシカゴで働いているような、思えば長い長い道のりでした。 その歴史を始めから支えてくださっているお客様、常に先を行く新しいシカゴになってからのお客様、多くのお客様に支えられて今年も無事に終えようとしています。 本当に本当にありがとうございます。

口に出して言っては憚れるような言葉を敢えて口にする有言実行のシカゴ社長が「来年も更なる大発展をお約束」して2017年最後のブログとさせて頂きます。 来年早々に皆様がアッ!と思われる企画を計画しております! ←明日のChicago News(シカゴ速報)をお楽しみにしてください!!

 

2018年もシカゴ レジメンタルスを宜しくお願い致します!!

 

株式会社 シカゴレジメンタルス 代表取締役 宮崎昌幸

 

*年中無休、恒例の「シカゴお正月家族営業(1月1日-1月3日)」は父ちゃん、母ちゃん、元外人部隊、そしてボランティア・スタッフだけでいたします。 日ごろPCに向かってばかりのシカゴ社長ではございますが、三が日は接客重点で行います。 実際の商品を見に、シカゴ社長を見にぜひ遊びに来てくださいまし。


スタッフ一同お客様に感謝の気持ちを込めて御挨拶申し上げます。

 

皆様ご無沙汰しています、輸入事務担当の会長です。

今年一年とこれまでの25年を振り返ってみますと、東京店開設前の旧大阪店(奈良の県境)から今日まで支えてくださっているお客様、一時期はコレクションを止めておられて再開されたお客様、新しくご来店頂いたお客様など、沢山のお客様には感謝、感謝の気持ちです。
あっと言う間の25年間でしたが、オープン当時のことを思い出しますと、通関手続きではとても親切にご指導頂いた係の方や、涙を堪えながら歯を食いしばって必死に通関業務を遂行してきたことなど、様々な出来事があり過ぎる程ございました。 しかし、どんな時にもお客様が商品を手に取って喜んでいただける姿を思い浮かべることが、困難を乗り越える支えとなり今日に至っております。
これからは若い優秀なスタッフに業務を任せ(すでに任せています)、裏方で地道に頑張って参りますので、今後ともご指導とご愛顧の程よろしくお願い申しあげます。
今年一年・この25年間ありがとうございました。

 

皆様こんばんは、キートンです。

本年もほぼ一年中ガゼット制作等に追われていたような気がしますが、その間になんと5回 (!) も海外出張に同行させていただきました。 今年は元外人部隊氏と2人で米国での仕入れ市場の(再)開拓プロジェクトが始動するなど、新たな試みが目白押しの一年でした。 2018年は今年の成果が新入荷という形で皆様に還元できるかと思いますので、是非ご期待いただければと存じます。 それでは来年も引き続きシカゴレジメンタルスを何卒宜しくお願い申し上げます。

 

どーも、ケンです。

本年もお世話になりました。
本年はHPの更新に明け暮れつつも、仕事以外では昔の友人と出くわすことも何度かあったり、なんというかいつもと違うことが色々起こりました。人生はわからないものですね。皆様はどんな一年でしたか?
さて、来年は戌年です。戌という字は「滅び」を表しますが、これは悪い意味ではなく、サイクル的な終わりを意味し、次に向かう「護り」という意味でもあるらしいです。
また犬は安産の象徴。かの忠犬ハチなどはそのせいでえらい目にあったという (心無い人に安産祈願で首輪を取られ、野犬と間違えられた)。
というわけで・・・それでは皆様御一緒に来年はLet's安産!!!(なんじゃそりゃー!)

 

御機嫌よう、スタッフBでございます。

皆様、本年は大変お世話になりました。
相変わらず縁の下にこもりすぎておりまして、店頭ではなかなかにお客様方にお会いする機会も少ないのでございますが、来年も引き続きブログでの「映画と銃」などでお客様と接していければと思います。
では来年も皆様皆様に幸多からんことを!

 

今年もまたまた気がつけば大晦日・・・やっぱり気づきたくなかったボブです。

今年もたくさんのお客様にご来店、お電話、メール等々を頂きまして誠にありがとうございました!!
酉年だったせいか(いつも?)バタバタとあっという間に過ぎ去った1年・・
そんな中、お客様がご希望の品を手に取られる瞬間の笑顔を今年もたくさん見させて頂きました。
来年もそのような笑顔がたくさん見られるよう、お手伝いできればと存じます。
来年は戌年!というわけで、より一層ワンダフル(ベタですいません・・)な一年になりますように
くま

 

年末のご挨拶も何度目でしょうか、アルバイトSです。

今年も1年、大変お世話になりました。
店頭だけでなく、メールや電話でもご対応させて頂く機会が増えて参りましたが、ご満足頂けているのでしょうか?問題なければ良いのですが……!
今年は海外出張にも同行する機会がございましたが、その際に選別した銃を皆様の元へお届けするべく着々と準備が進んでおります。 どうぞご期待ください!
また来年も、どうぞよろしくお願い致します。

 

あっという間に一年過ぎてしまいました・・フォックスです。

皆様、今年一年大変お世話になりました。入社から1年2か月ほどが過ぎましたが、まだまだわからないことばかり・・。 優しいお客様に教えて頂くことも多くございましたが、本当にありがとうございました!! 少しでもお客様のお役に立てるようになれればと思っております〜。
来年もどうぞよろしくお願い申しあげます!

 

もう一年たったのか・・・新兵社員ナベでございます。

皆様、皇紀2677年はシカゴ(大阪店含む)をご愛顧頂き誠にありがとうございました。
本年度も濃厚な1年でございました(そう言えば去年も言ってたような・・・)。しかし今年も色々面白い商品が入ってはお嫁に行ってしまったな(ホントにしみじみ)・・・それでは皆様、良いお年を!皇紀2678年もシカゴを(ついでに大阪在住ナベも)宜しくお願い致します。

 

本当に今年もありがとうございました!キヨミズです。

こんばんは、大阪店スタッフのキヨミズです。今年も多くのお客様に支えて頂き、心からのお礼を申し上げます。今年も本当に感謝、感謝の一年でありました。ありがたい事に、お褒めの言葉を頂戴する事も多々あり、本当、シカゴのお客様はええ人ばっかやでぇ〜と店員冥利に尽きる毎日でございました。
2018の新入荷の足音もヒタヒタ…どころじゃなくドカンドカン!と轟いておりますので、是非ともご期待下さい。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい。来年もどうぞ、よろしくお願い申し上げます。

 

本年はありがとうございました。スタッフSです。

昨年にもましてあまり表に出ることがなく、水面下の作業でしたが本年も大変お世話になりました。こんばんはスタッフSです。今年は年始からインフルエンザに出鼻をくじかれ(笑)春には突然の海外出張と、前半はなかなかハードな年となりました。後半は雑誌掲載広告多数を処理しつつガゼット作業にかかっておりましたが、もっと鉄砲(物理)を触りたいです…ウッウッ
ガゼットが年内に発行&お届けできなかったのが悔やまれますが来年1月中には皆様の元にお届けできるよう善処したいと思っておりますので、来年もどうぞよろしくお願いします!

 

本年もありがとうございました。美術系アルバイトЯです。

こんばんは。シカゴの妖精さんことアルバイトЯです。
本年も例年に輪をかけて妖精さんっぷりが板に付いてきてしまい、
いよいよ居るんだか居ないんだかわからない謎の存在になりつつあるЯですが、
来年も引き続き縁の下からシカゴをサポート出来るよう精進してまいります。
皆様どうぞ良いお年を!

 

モデルガンを担当しておりますKA1です。

ここで挨拶をさせていただくのも早いもので3回目となりました。
1年が経つのは本当にあっという間であるとしみじみ感じています。
来年も皆様に楽しんでもらえるようなブログを書いていきたいと思います。
またブログでお会いしましょう。

 

皆様いかがお過ごしでしょうか?元外人部隊です。

今年は米国での仕入れ再開や、欧州での新たな仕入先開拓など、世界を飛び回る一年となりました。
新開拓先が多いので出張ブログでも書ける事が無くなってしまい、随分とブログではご無沙汰になってしまっていますが、、、。
この様に忙しくさせて頂いているのも、シカゴを支えてくださっている皆様のおかげです。
既に来年の仕入れ予定も色々と入ってきていますので、店頭に並ぶのを楽しみにしててください!!
それでは本年もありがとうございました。また来年も宜しくお願い致します。

 


まったく出番のない秘書H美です!

本年もシカゴをお引き立てくださり誠にありがとうございました!
シカゴ社長は大阪のド真ん中「北浜(船場)」の出身で、小学校の校庭にも土のない環境で育ったせいか土(地)に対する執着が凄まじく、長野に新しく購入した「丘あり、小川あり、林あり、土地あり」って環境に相当まいって(舞って??)いるようです!
いつの日かお客様と軽井沢ショールームの暖炉を囲んで鉄砲談義するのが夢らしい?です。
その時はワタクシH美がご対応させて貰えればありがたいです(社長! お願いします~!) わーい!

ではみなさま! 良いお年をお迎えくださいませ!!

 

 

本日のツーポイント情報!!

*昨日買取りで東京店に入荷しました、FAL L1A1 自動小銃 の価格が決定いたしました。 HPとDetailed Photos(詳細画像) はすでにアップしております。

すぐにご紹介可能な商品となっていますので、ぜひHPをご覧ください。

FAL L1A1 自動小銃(18万円、税別) はこちら

 

* 大阪ショールーム 年始休業のお知らせ
誠に勝手ながら、年始1月1日(月)より1月5日(金)まで大阪ショールームは休業とさせて頂きます。 ご不便をお掛けいたしますお客様には申し訳ございません。


なお、この期間も大阪ショールームの商品のHPやメールでの通販のお申し込みなどはお受けしております(東京ショールームでのご対応となります)。
大阪ショールームの通販の発送やお問い合わせのご回答に関しましては、休業日明けの6日(土)より順次対応させて頂きます。 この際、発送や返信などが多数になる場合がございますので、ご対応が通常より遅れる場合がございます。 何卒ご了承くださいますようお願い申しあげます。

なお、東京メインショールームの方は年末年始も休まず営業しております。 お客様のご来店、お問い合わせを心よりお待ち申しあげます。


2017.12.30 Saturday

スペンサー 連発銃(Spencer Repeating Rifle)

スペンサー 連発銃

スペンサー 連発銃(Spencer Repeating Rifle)はクリストファー・スペンサー(Christopher Miner Spencer、1833年6月20日-1922年1月14日)が開発した後装内火式の7連発レバー・アクション ライフルです。 南北戦争中に登場した小火器の中で最も新しい技術と性能を兼ね備えた米国戦史に名を残す名銃で、1860年から1869年の間に生産されました。 クリストファー・スペンサーは元コルト社の社員で、そこで銃器の設計技術を学び、26歳の若さでスペンサー連発機構のパテントを取得しています。 

 

レバーを下方に引くことによってブリーチが下がり、バット・ストック内の管状弾倉(Tube Magazine)から弾丸を薬室に送り込むと同時に空薬莢を上部から排莢します。 当時スペンサー銃に対抗できる連発銃はヘンリー ライフルのみでしたが、ヘンリー弾は.44RFという拳銃弾程度の威力しかなく、軍用としてのストッピング・パワーではスペンサーがヘンリーに勝っていました。 しかしながらスペンサーが7連発に対し13連発という装弾数の多さと、同じレバー操作式でありながらハンマーも同時に起すことのできるヘンリー ライフルの方に性能的には軍配があがりました。 スペンサー銃はレバー操作とは別に旧式小銃と同じサイド・ロックの側面に付いたハンマーを親指で起す必要がありました。

スペンサー M1865 騎兵銃 (登録証付古式銃、#L06832)【3872】のレバーを引いてブリーチ・ブロックが下がった状態の機関部

 

スペンサー M1865 騎兵銃 (登録証付古式銃、#L06832)【3872】のバット・ストック内の管状弾倉(Tube Magazine)

 

スペンサー M1860 連発銃

スペンサー銃の最初のモデルはM1860で南北戦争(1861年-1865年)において主に北軍によって使用されました。 M1860 歩兵銃は騎兵銃に先駆けて1862年のSharpsburgの戦いで初めて支給されました。 なおM1860 騎兵銃の銃身長は22インチで、歩兵銃は30インチでした。


スペンサー M1860 騎兵銃 (無可動古式銃 #34438)【4554】本商品HPへのリンクはこちら

 

スペンサー(Spencer)弾

弾薬は.52口径のスペンサー銃用に1860年に開発された.56-56in. Spencer弾で、一般的にはスペンサー専用のイメージがありますが、バラード 騎兵銃(Ballard Carbine)やジョスリン 騎兵銃(Joslyn Carbine)も同じ弾薬を使用しました。 この当時の弾薬表示方法は現在とは異なり、.56-56in.の前の数字は薬莢後部(リムの直前部分)直径値である.56インチ(14.2 mm)、後の数字は薬莢前部直径値である.56インチ(14.2 mm)を示していました。 弾丸直径は.52インチの.52口径で、薬莢の長さは.875インチ(22.2 mm)でしたが、後に.50口径の.56-52in.または .56-50in. (この二つの弾薬は互換性あり)に変更されました。 上記の弾薬表示から.56-52in.と.56-50in.は薬莢前部と後部の径が異なる僅かにテーパーのある薬莢となっていました。

スペンサー 弾 切り抜き.jpg

スペンサー .56-56in. Spencer弾

 

これらの三種のスペンサー弾は南北戦争の主要小銃であった.58インチ施条前装小銃(Rifled musket)とほぼ同じ威力がありましたが、1866年に米軍標準軍用小銃弾となったスプリングフィールド トラップ・ドア ライフル用の.50-70 Government弾(Springfield M1866用)やその後の.45-70 Government弾(Springfield M1873用)に比べ威力が少なかった事が、南北戦争後スペンサー銃が軍用として使用されなかった原因の一つでした。 反対にスペンサー銃とよく比較されるシャープス銃が単発ながら口径を変更しつつ米軍用として残ったのは強力な弾薬を使用できるように改造できたからだと言われています。 軍内における南北戦争中の最も大きな課題の一つは弾薬の供給で、特定の弾薬しか使用できない金属薬莢弾は大きなマイナス点になっていました。 戦地でも装薬があり弾頭を鋳造すれば使用できる前装式銃の方が弾薬の供給の問題もありませんでした。 シャープス銃は技術的には金属薬莢式に簡単に改造出来たにも拘らず、すでに支給された挺数が多く南北戦争中はリネン薬莢を使用した管打式のまま使用しました。

 

Blakeslee Cartridge Box

スペンサー銃を装備した兵はBlakeslee Cartridge Boxと呼ばれる弾薬入れに7発の予備弾を収納した弾薬筒を6本から13本入れて携行していました。この予備の弾薬筒に納まった42発から91発の弾薬を全て消費するには10分とかからないものでした。 南北戦争中の最大の激戦地Gettysburgの戦いで当時北軍騎兵旅団司令官であったカスター将軍率いる第5ミシガン騎兵隊からスペンサー銃を捕獲した南軍の兵士が「load in the morning and fire all day(スペンサー 連発銃は)朝装弾したら一日中射撃する」と言った言葉が後世に伝わるほど、当時は装弾に時間を必要としない連発銃のイメージがありました。

Blakeslee Cartridge Box

 

南北戦争中だけでも10万挺以上のスペンサー銃が製造され、戦後も生産が続けられましたが、合衆国政府からの注文が途絶えた上に戦後の余剰火器が民間に溢れたため1868年にスペンサー社(Spencer Repeating Rifle Company)は倒産しました。 1869年にはスペンサー社の資産はウィンチェスター社のオリバー・ウィンチェスター(Oliver Fisher Winchester、サムエル・ウィンチェスターの息子)に20万ドルで売却されました。 戦後多くのスペンサー銃は退役軍人に払い下げられて米国西部で使用され、1920年頃までスペンサー弾は製造が続けられました。 また合衆国政府造兵廠が戦後保管したスペンサー銃の多くは1870年に勃発した普仏戦争(プロシア-フランス戦争)や南米のパラグアイに対してアルゼンチン・ブラジル・ウルグアイの三国同盟軍との間で行なわれた南米史上最も大きな三国同盟戦争(1864年-1870年)時にブラジルに輸出され相当数が使用されました。 日本でも幕末に薩摩藩を始め佐賀藩や黒羽藩が輸入して戊申戦争(1868年-69年)において使用しました。 日本はフランス、ブラジルに次いで大量にスペンサー銃を使用した国です。(日本におけるスペンサー銃は下記を参考) 

 

戦後軍用銃として採用されなかった大きな要因としては、スペンサー弾が軍用として威力が弱かった事考えられますが、他に当時の標準的な前装銃と比べ10倍近い発射速度が「兵による弾薬の無駄使い」と弾薬の補給の問題が軍首脳部において問題視されたのが原因とも言われています。 南北戦争開戦時にはすでにスペンサー銃は開発されていましたが、新型弾を大量に消費する新参であるスペンサー社の小銃を採用することは、当時の合衆国陸軍首脳部には抵抗がありました。 ヘンリー ライフルやウィンチェスター社のイエローボーイが軍用として採用されなかったのも弾薬の威力を含め同じ理由と言われています。 1863年当時30歳であったクリストファー・スペンサーがエイブラハム・リンカーン大統領に直談判を行い、大統領を始め陸軍省長官たちの前で試射会をしてリンカーン大統領からの直々の採用命令を得るという荒業を行いました。 リンカーン大統領亡き後(1865年暗殺)の南北戦争後の制式軍用銃の採用には多くの軍関係者とコネクションを持つスプリングフィールド国営造兵廠製の強力な軍用小銃弾が使用できる単発のトラップ・ドア小銃が採用されたのは自然の成り行きだったでしょう。 

 

 

スペンサー M1865 連発銃

スプリングフィールド国営造兵廠でテストが一年近く行われた結果、1864年秋に陸軍軍需局(Army Ordnance Department)は合衆国騎兵銃の制式弾薬の統一を決定しました。 新型騎兵銃用の弾薬はスプリングフィールド .50口径騎兵銃弾(.56-50 Spencer弾)で、1864年5月24日に陸軍軍部がSpencer社に発注した分から新しい口径に変更するように要請されました。 それ以降、新規で.50口径騎兵銃弾を使用するモデルは「M1865」として新しいモデルとなり、銃身後部上方にモデル名を意味する「1865」の刻印が打たれています。 M1865は他にリアサイトの形状にも変更があり、M1860はリアサイトのラダー上部が大きくV字型に切れ込みがあるのに対し、M1865モデルはラダー上部が丸く仕上げられて、その中央に小さくV字型ノッチが入っています。 M1865にはStabler Magazine Cut-offと言う「マガジン(弾倉)からの給弾を止め、ブリーチを開いた状態から単発で弾を装填できる機能」を追加した改良モデルもあります。 また銃身長がM1860は22インチであったのが、M1865は20インチと5cmほど短くなっているのが外見的な相違です。


スペンサー M1865 騎兵銃 (登録証付古式銃 #L06832)【3872】本商品HPへのリンクはこちら

スペンサー M1865 歩兵銃 (無可動古式銃 #91564)【4308】本商品のHPへのリンクはこちら

 

スペンサー M1867 連発銃

1866年秋にSpencer社の社員であったThomas W. Laneによって新しいエキストラクターのシステムが考案されました。 そのシステムは精密な回転する装置(Rotating Device)が空薬莢の下部に突き刺さり薬室から抜き取る方法でしたが、それを取り付けるにはあまりにもコストがかかり過ぎ、すでに高価な商品であったスペンサー銃をより高価かつ複雑なものになるため実用化はされませんでした。 Laneの考案したエキストラクターは現存していませんが、パテントを取得した際の図案は残されています。 その後Laneはこのパテントについての全ての権利をスペンサー社に譲りました。 その後Laneのシステムを簡略化し、既存のブリーチ・ブロックに簡単に取り付けられる別のエキストラクターがスペンサー社で開発されました。 Laneのオリジナルのシステムに比べるとかなり簡素で構造も異なりますが、爪が空薬莢の下部に突き刺さり薬室から抜き取るアイデアはそのまま活かされて多くのM1867に装備されました。 現在ではこの簡易新型のエキストラクターもLane エキストラクターと呼んでいます。 M1867 騎兵銃は約12,000挺が、M1867 歩兵銃は僅か約1,000挺のみ1867年に生産されました。(スペンサー銃のエキストラクター・バリエーションは下記を参考)
 


スペンサー M1867 歩兵銃 (登録証付古式銃 #94608)【3969】本商品HPへのリンクはこちら

 

スペンサー New Model 連発銃

1868年にブリーチ・ブロックに付けられた短いナイフ型のエキストラクターの形状が変わり、エキストラクターの隠れた部分に小さな内部バネが付いてエキストラクターを常に前方に押す機能が追加されました。 この改良が加えられたモデルには「New Model」を意味する「N.M.」の刻印が銃身後部上方に打たれています。 外見的な変更がないこのモデルにわざわざ「New Model」の名称を冠したのは、1868年の時点でスペンサー銃が旧式なイメージになるのを払拭する意味合いが強くありました。 スペンサー社の記録がないため正確な「New Model」の生産数は判りませんが、現存する品のシリアル No.(103,000-109,000)から1868年に騎兵銃が約5,000挺、歩兵銃が約1,000挺生産されたと考えられています。 使用弾薬は.56-50 Spencer弾、または.56-52 Spencer弾です。

 

スペンサー New Model 歩兵銃 (海軍用、無可動古式銃 #L07756)【4363】本商品HPへのリンクはこちら

 

南北戦争中にはバーンサイド(burnside)社が3条ライフリング(スペンサー社製は6条ライフリング)M1863モデルのスペンサー 騎兵銃をライセンス生産しており、1869年にスペンサー社の資産を引き継いだウィンチェスター社でも生産が行われたと言われています。 スペンサー社製の歩兵銃は銃身を留めるバンドが3個ありましたが、バーンサイド社製のスペンサー 騎兵銃をスプリングフィールド造兵廠で歩兵銃に改造したモデルは、ハンドガードを留めるバンドが2個になっています。 

 

1867年初頭に「Kirk and Sneiders Loading Tube」と呼ばれる「マガジン(弾倉)を完全に引き抜かずに、途中で止めた状態でマガジン内に給弾する機能」なども考案されましたが、正式にはスペンサー銃には装備されませんでした。

 

歩兵銃は着剣装置の有無で海軍用と陸軍用に分かれます。 海軍用は銃身の下(フロント・サイトの反対側)に着剣装置が付いてヤタガン式銃剣を装着するようになっています。 陸軍用は南北戦争当時の主力小銃のM1855やM1861と共用のスパイク銃剣を装着するため追加の着剣装置の必要はありませんでした。 

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スペンサー New Model 歩兵銃 海軍用

ヤタガン式銃剣用の着剣装置が銃身下に付いています。 

 

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スペンサー New Model 歩兵銃 陸軍用

着剣装置が無く銃身を包み込むソケット型の着剣装置が銃剣側に付いています。 銃身長は同じですが海軍用よりストック前部が4cmほど長くなっています。 

 

元込め七連発銃

日本には幕末に佐賀藩によって約8,000挺が輸入されたのが最初です。 戊辰戦争(慶応4年/明治元年[1868年]〜明治2年[1869年])等で使用されました。 大河ドラマ【八重の桜】で主人公の「新島八重(新島襄の妻)」がスペンサー銃を使用して会津若松城(鶴ヶ城)籠城戦で奮戦する場面が多くあります。 実際は会津藩にはスペンサー銃はその一挺しかなく、攻撃をした新政府軍(薩摩軍)に多くのスペンサー銃が支給されていました。 当時日本国内でもスペンサー銃は最新兵器で「元込め七連発銃」と呼ばれて恐れられました。

 

スペンサー銃には多くの試作品は存在しましたが、基本構造には大きな変化はなく量産品のバリエーションは多くありませんでした。 極初期の連発銃であったため完成形ではなく、いくつかの問題点がありました。 その中の最も大きな問題点であった排莢時に起こる不具合は中々解決されませんでした。 M1860で使用された長いナイフの刃のようなエキストラクター(Long Blade Extractor)から、最終モデルであるM1867で使用されたLane パテント・エキストラクター(Lane Patent Extractor)まで試行錯誤された様子がエキストラクターの変化で伺われます。 非常に小さい事ではありますが、今回は弊社在庫品で5種類のエキストラクターのバリエーションが見つかったのでまとめてみました。

 

スペンサー銃のエキストラクター・バリエーション

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スペンサー M1860 騎兵銃 (無可動古式銃、#2434)【4556】

M1860 Original Long Blade エキストラクター

 

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スペンサー New Model 騎兵銃 (#L06832) 【3872】

New Model Original Short Blade エキストラクター

 

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スペンサー M1865 騎兵銃 (無可動古式銃、#21749)【4552】 

M1865 Stabler Spring-assisted エキストラクター

 

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スペンサー M1865 騎兵銃 (銃身NW刻印、無可動古式銃、#)

M1865 Stabler Spring-assisted エキストラクター (Modified)

 

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スペンサー M1867 歩兵銃 (登録証付古式銃、#94608)【3989】

M1867 Lane パテント エキストラクター

 

日本国内ではスペンサー銃と言えば「元込め七連発銃」しか思い浮かばないのが現状で、その研究は全く行われていません。 国内に現存品が少ないのが大きな理由であり、さらに登録証付のスペンサー銃が高価で一人のコレクターがモデルの異なる複数挺のスペンサーを収集し、その違いを研究するのは不可能とも考えられます。 弊社では海外仕入れの際に手に取って見ることができる膨大な数のスペンサー銃の現存品と20挺近い弊社在庫品を徹底分解をして違いを分析しています。 また過去に販売した多数のスペンサー銃のデータを基に外国からの情報だけに頼らない研究を続けていきたいと考えています。

エキストラクターの変化に伴うケーシング・エジェクター(Casing Ejector)の違いも機会があればまとめてみようと思います。

 

 

本日のツーポイント情報!!

*買取りで、FAL L1A1 自動小銃 と 軍装品コレクション が東京店に入荷致しました。

 

量がございますので少々お時間を頂きますが、順次アップして参ります。ぜひご期待ください!

 

 

また、先日買取りで入荷しました3挺のうち、下記2挺の価格が決定いたしました。2挺ともすぐにご案内可能な商品となっておりますので、ぜひご覧ください。(シュミット・ルビンは早速ご売約いただきました。ありがとうございます。)

 

ベテェーリ M1878 歩兵銃 (30万円、税別)はこちら

ボーモン・ビタリ M1871/88 歩兵銃 (30万円、税別)はこちら

 

 

大阪ショールーム 年始休業のお知らせ

誠に勝手ながら、年始1月1日(月)より1月5日(金)まで大阪ショールームは休業とさせて頂きます。 ご不便をお掛けいたしますお客様には申し訳ございません。

なお、この期間も大阪ショールームの商品のHPやメールでの通販のお申し込みなどはお受けしております(東京ショールームでのご対応となります)。
大阪ショールームの通販の発送やお問い合わせのご回答に関しましては、休業日明けの6日(土)より順次対応させて頂きます。 この際、発送や返信などが多数になる場合がございますので、ご対応が通常より遅れる場合がございます。 何卒ご了承くださいますようお願い申しあげます。

なお、東京メインショールームの方は年末年始も休まず営業しております。 お客様のご来店、お問い合わせを心よりお待ち申しあげます。

 

 

 


2017.12.29 Friday

ポーランドの底力!

こんにちは。 なんでこんな寒い時期に、年末年始という色々と忙しい行事を設定したんだ!と、歴史も風情もへったくれもない憤りを抱えるキヨミズです。



前々回とご紹介した、Vz.61スコーピオンとならぶ、旧東側のコンパクトな短機関銃といえば
ポーランド Wz.63 短機関銃でございます。
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Wz.はポーランド語で型式を意味する“wzor”の略語、正式には“Pistolet maszynowy wz. 1963 Rak” 略して“PM-63 RAK”とも呼ばれております。RAKが意味する「片手での操作が可能な、自衛用火器」として当時、ワルシャワ大学に籍を置く若手の技術士官グループにより開発されました。

完成は1963年ですが採用は‘65年、本格的な生産は‘67年から行われ同国軍および警察部隊に配備。生産完了となる‘77年までの間に、約8万丁が生産されたとあります。意外と生産数が少ないですね。少数が共産圏に輸出された他、中国ではライセンス生産も行われました。
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短機関銃としては珍しい、スライド式の機関部を備えます。使用弾薬は9x18mmマカロフ弾で撃発はオープンボルト、発射速度は約650発/毎分。そしてコンパクトながらサポート・グリップやストックまで完備!バランスや撃発タイミングなど、練りに練られた設計で、撃ちやすく“当たる”短機関銃として知られております。


外観上の大きな特徴であります、スライドと一体となった「クチバシ」もしくは「シャベル」
これを硬い物に押し付けて片手でのコッキングを可能とする他、両手射撃時の「支え手」に発射時のガスが当たらないよう保護する大きな役目も果たします。
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フロントサイトブレードもスライドと一体です。ビシッと立っていて視認性良好。
フロント周りだけでも、この造型を削り出しで造られている、本銃の凄さがわかります・・・


ロアカバー兼用のフロントグリップは、根元のボタンを押して展開/収納。もちろん収納状態でも射撃可能です。
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つるりとした光沢のある樹脂製ですが、形状のおかげで握り心地は良好。


グリップパネルにも同系統の樹脂が使われております。マガジンキャッチはグリップ下方の丸の位置。いわゆるピストルのコンチネンタル式に近いマガジンキャッチで、左右を選ばない優れた設計です。
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グリップ上方にあるレバーはセフティレバー。セレクターはトリガー後退量でセミ/フルを撃ち分ける方式です。


右側面。シリアルに続き、11に楕円の「ラドム造兵廠」を示す刻印と、生産年1974。
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ちなみに1974年は「宇宙戦艦ヤマト」が初放映された年だそうで、昭和は遠くになりにけり…


ストックの展開はココ。
基部右側面にありますボタンを押しながら、ストックアームを引っ張り出し、
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伸びきったところで、バットプレートを回転させて開きます。
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バットプレートはプレス製の薄板。面積も小さく、体への当て所を間違うと、少々痛そうです。


Vz.61スコーピオンと並べてみました。
全長はWz.63が585mm(333mm)、Vz.61が510mm(270mm)
実銃での空虚重量は約1.6 kg、Vz.61は約1.3kg。
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携行時の大きな差となる全幅はWz.63が約33mm(最大部分で43mm)、Vz.61で約32mm(最大部分43mm)と、ほぼ変わりなし。
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サイズ以上に口径の違いが大きい両者ですが、共に射撃性能を失わず、如何にコンパクトにまとめあげているかが良く判ります。

マガジンハウジング兼用グリップ設計の場合、どうしても全高が嵩みますが、グリップ底部のサイズに合わせた15連マガジン(別売)を装着すれば、高さもかなり抑えられます。
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ポーランド軍用のキャンバス製ホルスターとランヤード・ベルト、クリーニングキットが納められるマガジンパウチが付属。
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設計、製造共にポーランド・ラドムの巧みさ光る、美しい逸品です。
希少な機種ですがお手頃な価格になっていますので、在庫ありますうちのご検討を頂けましたら幸いです。
それでは、今回はこれにて!


>Wz.63 短機関銃はこちら
>中国製Wz.63である411式 短機関銃はこちら
>15連マガジン他、Wz.63用アクセサリーはこちら

 

本日のワンポイント情報!!

大阪店在庫品で、ハンガリー AMD65 自動小銃 木製グリップ の新たな個体をHPとD/P(詳細画像) に本日アップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 

ハンガリー AMD65 自動小銃 木製グリップ(8万円、税別)はこちら

 



 


2017.12.28 Thursday

サイレント銃いかがでしょう

あっという間に年末になってしまいましたね。 月日が経つのは本当に早く感じる年頃になってきました。 お年玉をもらっていた幼き頃が懐かしいです。 まさかお年玉をあげる立場になってしまうとは・・・。 年はとっても中身が子供のままから脱出したいミッチーでございます。

 

本日はロクヨンっていったらNINTENDO64ではなく、六四式 消音短機関銃と八五式消音短機関銃の2挺をご紹介いたします。
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中国製のこちらの銃ですが、消音器(サウンド・サプレッサー)が付いており、偵察部隊用などで使用するために開発されたようです。 よく映画とかで悪役が持っている銃もこの銃に似ているような気もしますが・・・。 並べてみますと作りがなかなか似ています。 それぞれの違いを見ていきたいと思います。

 

まずは消音器から見て行きましょう。

上が六四式、下が八五式ですが、八五式の方が消音器が細くなっているのがわかります。
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続いてフロント・サイトです。 左の六四式はフロント・サイトガードが厚めに作られておりますが、八五式は余分な部分を削ぎ落としたように見えます。
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リア・サイトも同様のようです。
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比べてみますと、簡略化されているのが分かりますね。 この部分だけでは重量にさほど変わりはないと思いますが、塵も積もればなんとやらでしょうか。

 

 

続いてグリップとストックの違いを見ていきましょう。
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ストックを閉じた状態
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グリップにつきましても六四式に比べ、八五式の方が若干ですが、細くなっているように感じます。 ストックは六四式が縦に折畳みが可能で、八五式は横に折畳みが可能となっております。 六四式のマガジンは20発用になっておりますが、ストックを畳む際に20発でギリギリマガジンに当たらず収納が可能です。 口径は専用設計された7.62mm×25(サブソニック) 弾を使用します。 八五式からはマガジンも30発に増え、口径も9mm×19(サブソニック)弾になります

 

細かいところを見てみますと少しずつですが、違いが分かりましたね。 八五式の重量はなんと1.9kg程と実際に持ってみてもかなり軽く持ち運びも容易でした。 無駄なものを一切排除したって感じの作りがコレクターの方にはたまらない一品かもしれないです。

 

六四式 消音短機関銃はこちら

八五式 消音短機関銃はこちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、MAS Mle 1936-51 小銃 が東京店に入荷致しました。ご予約頂いたお客様にご案内中ですが、HPとDetailed Photos(詳細画像) はすでにアップしておりますので、ぜひHPをご覧ください。

 

MAS Mle 1936-51 小銃 (25万円、税別) こちら


2017.12.27 Wednesday

西側MBTのスタンダード砲のAPDS105mm対戦車砲弾の部品

皆様こんばんはナベです。 先日教育放送の「美の壷」を見ていたら丁度、皇室ボンボニエールの回でシカゴで取り扱っているこちらのボンボニエールも登場してました、雅ですね〜(1928年に昭和天皇が即位された際の引出物だったそうです)。

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そして今回は優雅なボンボニエールとは180度異なるこちらの「武の壷」(?)皆様コレが何かお分かりだろうか〜。 答えはAPDS105mm対戦車砲弾の部品でございます(円筒状の部品と底蓋状の部品からなります。)。

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側面には「APDS 105MM」の文字が、APDSはArmor Piercing Discarding Sabot(装弾筒付徹甲弾)の頭文字105MMは105mm戦車砲の意味で、RLBはメーカー刻印でRoyal Laboratory Birtley(英国北部のニューカッスル近郊バートリーにあったロイアル・ラボラトリー・バートリー製)の略字・・・だと思われます(キートンさん情報ありがとう〜)。

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この「APDS 105MM」を発射する105mmを搭載した戦車は本家本元のイギリス軍センチュリオン戦車や(写真はスウェーデン軍が運用していたセンチュリオン、随伴歩兵が携えているのはカールグスタフ短機関銃?)

 

我が国の74式戦車やドイツのレオパルド1、フランスのAMX30、アメリカのM60等の多くの西側戦車群でした。

 

因みにAPDS弾を最初に使用したのはWW2のイギリス軍で17ポンド(76.2mm)対戦車砲から発射されました。 このAPDSを発射する17ポンド対戦車砲は大変優秀な火砲で、あのドイツ軍のタイガー重戦車も撃破が可能でした。 下の模型はイギリス軍の17ポンド砲を搭載したチャレンジャー巡航戦車(乗員にも好評な戦車でしたが諸般の事情で生産が遅れた上にレンドリースにより大量に流入したアメ戦車のせいで生産数200に届かず・・・)、同軸機銃としてチェコVz.37 重機関銃を国産化したベサ機銃を搭載しました(Vz.37 重機関銃はこちら)。

 

当たり前(?)ですが直径は105mmです。 文字通り筒抜けで火薬等の入っていない品で安心です。

 

発射されたもののためクッキリハッキリと105mm戦車砲のライフリングが刻み込まれています。

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タングステン等の重金属製弾芯が入った発射前のAPDSの状態はこんな感じででした。 当商品の部品はココココの部品になります。

 

筒の部分は軽めの磁石のくっ付かない合金製で蓋の状の部品は強化樹脂?のような材質です。 2つを組み合わせた全長は約150mm、全幅約105mmとコンパクトですので机の端に置いて筆立てにするも好し、雅(?)に床の間に飾って新年を迎えるのもアリ(アリか?)ではないでしょうか。

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砲口初速1,400m/sくらいで打ち出された(おそらく) APDS 105mm 対戦車砲弾部品はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、無可動実銃コレクション3挺(すべて旧加工品)が東京店に入荷致しました。

HPとDetailed Photos(詳細画像)は現在、表示製作中で近日中に完成する予定です。 価格は現時点では決まっておりませんが、気になるお品物がございましたら東京店までお気軽にお問合わせくださいませ。

ボーモン・ビタリ M1871/88 歩兵銃 はこちら

ベテェーリ M1878 歩兵銃 はこちら

シュミット・ルビン IG89 歩兵銃 はこちら

 


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