Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2018.07.31 Tuesday

組み替えれば動きが出てこれまた良し Lmg25

こんばんはアルバイトSです。

今回の新入荷でやってきたスイス製機関銃Lmg25。 最大の特徴であるトグル・アクションに限らず大変興味深い特徴を持った銃です。 いざ現物を目にすると造りの良さに俄然この銃への好感度が上がりましたが、細かいお話は別の機会に、今回はLmg25の取り扱いに関するお知らせです。

 

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今回入荷したLmg25は、通常ですとこの画像のように部品が組み込まれコッキング状態でボルトが溶接固定されています。 ですがダスト・カバーが開きっぱなしになり大変傷つきやすい状態に……。

折角スイスらしいブルーイングがきれいな状態ですので、少しでも傷つくの回避するため……

 

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このようにトグル・アクションの一部を取り外し、ダスト・カバーを閉じた状態にしています。

特に通販で発送する場合はダスト・カバーが曲がってしまう可能性があるため取り外した状態でお送りします。

店頭で購入され、持ち帰られる場合は組み込みも致しますが、通販の場合はこれから説明する部品の組み込み方法をご参考になさってください。

 

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取り外した部品と言うのがこちら。 組み込むのに必要なものは(プラスチック)ハンマーと細めのポンチです。 ピンを押し出せればポンチでなくとも構いません

 

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まず最初に、ながーいトリガー・ガードの……

 

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後ろと

 

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前のネジを外します。 2本1組になっていますが、太いネジがトリガー・ガードを固定しており細いネジは太いネジの緩み止めです。

細いネジは太いネジが回転できる位置まで回せば大丈夫ですので完全に抜き取る必要はありません。

 

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前端と後端の太いネジを抜くと、ストックとグリップが機関部から外れます。 個人的にメンドーザみたいです……

 

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続いて、機関部後端のダスト・カバーの内、お椀状のカバーを外します。 ピン1本で止まっており抜け止めも有りませんので上から押し出してやればOKです。

 

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すると簡単に取り外すことが出来ます。

 

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ただし、ピンを抜いた跡に見えるスプリングにご注意ください。 簡単には外れませんが、一度外れてしまうと戻すのが非常に大変です。 ただ、普通にピンを抜くだけでしたらまず外れませんので、肩の力を抜いてピンを抜いてください!!。

 

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そして、ようやく肝心の部品組み込みです。 部品が大小2つの部品から成っておりまして、ボルトは半分開いた状態で溶接固定されていますので、小さいほうをレシーバーと固定されたボルトの間に差し入れるようにします。

写真で非常に分かり辛かったので写しておりませんが、小さい部品が丁度収まる位置があります。

 

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そして、大きい部品を付属のピンで結合させます。 あえて言うならば、小さい部品を内部に収めるのが少々難しい程度でしょうか……。 と言っても内部の空間に余裕があるので、割と適当でも外見上に影響はありません。

 

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あとは逆順で戻していくだけ。 コッキング状態を再現することができます。 さながらルガーP08を横に寝かしたようで、非常に興味深い状態です。 繰り返しになりますがこの状態ではボルトが開いた状態で固定されているので、トグルが干渉してダスト・カバーを閉めることができなくなりますので、その点ご注意ください。

 

>>Lmg25 軽機関銃はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

先日お知らせした新入荷品をHPとD/P(詳細画像)にアップいたしました。 ぜひHPをご覧ください。

新たにアップした商品は下記の通りです。

ベクター CR21 自動小銃  ( 32万円、税別 ) こちら

HPがまだ無いものがあと少し残っておりますが、順次HPの作成を進めて参りますので、何卒ご了承ください。


2018.07.30 Monday

近代史裏街道(?)まっしぐらマドセン M1924 軽機関銃 (前編)

皆様こんばんはナベです。 今回も濃い面々が新入荷として入って来ましたね〜。

 

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とりわけナベの心の金銭・・・もとい琴線に触れまくったのがこちら「マドセン M1924 軽機関銃」!

 

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実に古式ゆかしい、いや20世紀初頭に初期のタイプが開発された点を考えると先進的どころの騒ぎではないのですが・・・。 それにしても既に軽機関銃としてのスタイルは殆ど完成してますね、さすが世界初の量産軽機関銃!凄いぞデンマーク人!

 

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デンマークで開発された銃ですので当然、デンマーク軍に配備されWW2の際には侵攻してきたドイツ軍に向かって火を吹きました。 しかしデンマーク軍のヘルメットは凹をひっくりかえしたような形をしているので見分け易いな〜。

 

デンマーク軍VSドイツ軍の6時間の戦いを描いた映画「9. April」でもマドセンの勇姿を見ることができます。 歩兵部隊に対してはイケイケなマドセンもII号戦車などの装甲車輌に対しては苦戦する様がリアルな映画です・・・。

 

その近代的な姿に背かぬ高性能ぶりを発揮したマドセンは多くの改良型や派生型が作られ母国のみならず、多くの国々によって使用されました。 ロシアでは日露戦争やWW1においてマドセン軽機関銃を投入しました。(日露戦争ではマキシム重機関銃のインパクトが強すぎてマドセンの影は薄め?)

 

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WW1のドイツ軍は7.92mm口径用に改良したマドセンを山岳部隊やシュツルムトルッペンが使用。 MG08/15より軽量で兵隊さんたちからかなり歓迎されたものと思われます。

 

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南米でもマドセンはベストセラー、1932年から38年の間にボリビアとパラグアイとの間に勃発したチャコ戦争でマドセンはパラグアイ軍によって使用されました。 写真はマドセンを中心に射撃姿勢をとるパラグアイ軍(戦争はマドセンのおかげか?パラグアイの勝利)。

 

写真は三八式?を持った装弾手の援護を受けながらマドセンを構えるメキシコ軍兵士

 

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アジアでもマドセンは活躍。 中国では政府軍や地方軍閥が買い求め対日戦や内戦で使われました。 その使い勝手の良さに引かれたのか一時、中国で国産しては?という話もあったとか。

 

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太平洋戦争時にはインドネシアのオランダ軍もマドセンを運用、オランダ降伏後は日本軍が捕獲しマドセンを自軍に配備したそうです。 写真は何をしているのか?冷却しているのか?さすがマドセン、水をぶっ掛けても大丈夫!とデモンストレーションでもしているのでしょうか?

 

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戦後もマドセンは休む事無くバンバン使用されました。 写真はポルトガル植民地戦争(1961年〜74年)において三脚に載ったマドセンを構えるポルトガル兵(前にいるワンちゃんのせいでイマイチ緊迫感が削がれますね)

 

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多くの戦争や紛争で使われたマドセンですが、今でもまだブラジルの軍警察ではマドセン軽機関銃を使っているとかいないとか・・・(公式には引退済みですが何故か今だに写真に写りこむ?)

 

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う〜んデンマーク生まれなのでもっと安穏な人(銃)生を歩んだのかと思ったらなかなかの激動人(銃)生ですね・・・。 それにしても左に寄せられたマガジンが実にユニーク。 それでは次回、このマドセンが属していたブルガリアとの繋がりは如何に!でございます。 お楽しみに!

 

 

カスタマー多数!マドセン M1924 軽機関銃はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

先日お知らせした新入荷品をHPとD/P(詳細画像)にアップいたしました。 ぜひHPをご覧ください。

新たにアップした商品は下記の通りです。

ベルン SG E22 自動小銃  (売約済) こちら

FN ブローニング AUTO5 ショットガン (#18794) (お客様連絡中) はこちら

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2018.07.29 Sunday

スオミ短機関銃・・・違いはステッカーだけ、と思いきや!

皆様こんばんは暑いですね〜通勤中の川でスイスイ泳いでいる亀さんを見て、思わず自分もダイブしたくなる今日この頃・・・ナベでございます。

 

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本日はこちら新入荷したての「スイス スオミ MP43 短機関銃」ございます。 いや〜暑い時期にスオミ!実に涼やかですね。(?)

 

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パッと見た感じはThe Suomi M31 Sub Machinegunでございます・・・。

 

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シリアルと共に「SUOMI Tikkakoski」とクッキリハッキリと打刻されています。 これだけですと単に使い込まれた歴戦のスオミですね、で終わってしまうのですが・・・。

 

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今回のスオミはここが違います、この擦れて一部が剥がれたステッカーには「GENDARMERIE CANTONALE KANTONSPOLIZEI」=スイス国家憲兵の文字が!

 

Gendarmerie(ジャンダルムリ)と言ったらフランス国家憲兵が有名ですね。 しかし憲兵って他の司法組織と喧嘩したり競合したりしないんでしょうか? あまり憲兵VS警察とか聞かないので棲み分けはできている?

 

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折角ですので大阪店在庫のスオミ M31 後期型と記念撮影・・・あれ何か違和感が・・・。

 

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何か細い・・・グリップ細い・・・握り易そうです。

 

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こちらも細い・・・このストックはスイス・オリジナルストックのようです。 どうやら当初フィンランドからスタンダートなフィンランド製ストック(グリップの太い幅広な)が付いたスオミ短機関銃が送られてきて、スイスでスリムなスイス製ストックに交換されたスオミのようです。資料を見るとスイス軍ではフィンランド軍用のままの銃をMP43と呼んでいる時期と、本品と同じようにスイス軍のストックが付いた品をMP43と呼んでいる時期があるようです。

 

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それにしてもスイスとフィンランド・・・涼しいでしょうね〜。

 

スイス国家憲兵ステッカー付き「スイス スオミ MP43 短機関銃」はこちら

大阪ラスト1挺の「スオミ M31 短機関銃 後期型」はこちら

スイスのイスパノ・スイザ製スオミ「イスパノ・スイザ MP43/44短機関銃」はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

先日入荷した買取品 ツァスタバ M72B1 軽機関銃 と 本日入荷した下取品 ZK383 短機関銃 をHPとD/P(詳細画像)にアップいたしました。

 ツァスタバ M72B1 軽機関銃( 16万円、税別 ) はこちら

 ZK383 短機関銃( 27万円、税別 ) はこちら


2018.07.28 Saturday

The War and Peace Revival 2018!

まいど!  英国で行われている世界最大のミリタリー・イベント 「The War and Peace Revival (Show)」からの実況中継(2日間ほど遅れていますが…)です!!  昨日のショッキングなお話とは別世界の楽しいコレクター・ワールド!

 

会場に入ってすぐに英国の主力戦車「チャレンジャー1(湾岸戦争仕様)」がお出迎え!  ユニオンジャックを靡かせてド迫力の展示、流石英国!!  し・か・し、私的には「商売に無関係の品には興味薄」って言ったら怒られるでしょうか?

 

アフガニスタンに派遣された米軍? 民間の四駆に武装を施しているだけなので再現は簡単そうですね。 私達がイベントにいた間ずっとガードをしておられました!  ←暑い中ご苦労様です!!

 

M35 トラックに積まれたM45 対空機関銃架(スカイクリーナー)!  この車両はソフト・スキンなので輸入出来ます!!

 

50口径とM60を合計4丁も積んだM35 ガントラック! ←以前のブログでも同じ個体の写真を紹介したかも…。←それぐらい私にとっては魅力的なのでしょう! 

 

シカゴ在庫の50口径はこちら

 

Fiat508でしょうか? 迷彩を施すだけで軍用車になってしまいます。

 

日本にも数台輸入されているシュビームワーゲン(改造車?)!  ドイツの工業力の凄さと言おうか、後世のコレクターを魅了するアイデア力には脱帽です!!

 

シュビームワーゲン風の現用車、後部にスクリューが付いています!  ピッケルハウベを被ったおじさんが乗るドイツ軍のバイクもファンタジーな品です。


これこそ未使用箱入り!

 

M3A1 ホワイト・スカウトカー!  これはソフト・スキンにはならないのでしょうかね? 一部の装甲がなければソフト・スキンになりそうな…。 輸入出来るなら速攻で買いたい価格です!!

 

アメリカはドイツとは違った抜群のデザイン・センスがありますね、M3 スチュアート軽戦車!  これなら国内でもコレクションできる大きさです。外国製なので絶対に輸入は無理ですが…。 日本の九五式軽戦車の里帰り計画はぜひ成功してもらいたいです。今回もこのイベントで九五式のオーナーと話したらドンドンと精力的な宝探しの話が出てきました。

 

 戦争ゴッコするなら3号突撃砲(FV432装甲兵員輸送車改造)が欲しい…、砲塔が無いので遊んでも怪我人が出なさそう。 ←踏まれたらマジ死にますが…。 「大きくて砲塔が動くと何となく怪我をしそうなんで、タイガーとかはチョット無理」と言ったら買えない者の僻みに聞こえてしまいます、そうですね輸入可能(絶対にありえませんが…)でもタイガーは価格的に限りなく不可能です。 

 

2.8cm sPzB41 重対戦車銃のようですが、これは絶対に売れますね!  M63銃架に載った50口径と大きさはそれほど変わりません。 でも売り物が無い(一度も見たことが無い)のが悲しすぎる…。

 

シカゴ在庫のM63銃架はこちら

 

塹壕に埋めたら以外と小さいFlak30、これは過去2門輸入しました。(大きくて苦労しましたが、今ならすぐに買い手がつきそうです。

 

Flak30/38関連の付属品はこちら

 

Flakあたりまでは(重戦車を別として)大人のオモチャ(と日本語で言えば○○ですが、英語のBig Toy)として理解出来ますが、ヘリコプターまでコレクションするのは凄い!  それをイベントに持って来る情熱はもっと凄い!!  UH-1 ヒューイ ヘリコプターを見るとプラトーンのバックミュージックやチャーリー・シーンのナレーションが聞こえてきます。

 

現用装備の米兵とOH-6 カイユース!  これを見て「ゴジラ」を思い浮かべるか「地獄の黙示録」を思い浮かべるかで趣味の方向性が判ります。 シカゴ・スタッフでは両方との声も…。

 

ロイヤル・ネービー・コマンド!  1942年に編成されて1945年の第二次大戦終結に伴い解散した英海軍陸戦隊です。 上衣がセーラー服で水兵帽を被っているのが日本の海軍陸戦隊と同じで渋い!  装備がステンガンではなくランチェスター 短機関銃なのがまた良し!! 海軍でも陸軍でもイギリス軍と言えばブレンガンですね。

 

シカゴ在庫のブレンガンはこちら(少しモデルが違いますが)

 

第一次大戦のビッカース 重機関銃手、スマホを向けると気持ち良くポーズをとってくれました!  防暑帽を被っていたのでどこの戦線か聞くと「ガリポリの戦い」だそうです。  連合軍(英連邦軍)が崩壊直前のオスマン帝国軍に敗れた戦いとして有名ですが、史上初の陸海空の三軍が参加した大規模上陸作戦であったことはあまり知られていません。  若いのに「ガリポリの戦い」の再現って凄いですね!  若い人達が戦史に興味を持ってくれるとミリタリー業界の将来が明るいです!!

 

シカゴ在庫のビッカース 重機関銃はこちら

シカゴ在庫のビッカース 重機関銃の付属品はこちら

 

スピットファイアの1/3の模型!  こちらのイベントはコレクターの幅が広いのが特徴で「ここまで集めるか?!」レベルの人が沢山います。

 

ロイヤル・エアフォースの軍旗掲揚!  バトル・オブ・ブリテンは英国民にとっては特別なことなのでしょうね!  人がいっぱいでこんな写真でも撮るのが精一杯でした!!

 

「イ・マ・ジ・ン!!」

 

一般の人が当時のダンスを始めるところです。 ここの天井にも大きなユニオンジャックがあります。 愛国心が半端ないですね!

 

かと思えばダンスに武装親衛隊兵士が飛び入り参加、ヨーロッパでSS兵士のコスプレが許されているのは英国だけです。

 

 「The War and Peace Revival (Show)」は残念な事に毎年縮小傾向になってはいますが、ほぼ一週間にわたる大規模イベントには変わりありません。このようなイベントが業界を支えてくれているのですね!  日本でもサムズさんが頑張ってくれている限りは大丈夫そうです!!

 

これから英国中部に移転するシカゴ「新」英国工場の下見に行って来ます!   現在の二倍近い大きな工場になる予定です!!

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、 ビッカース MkI 重機関銃 後期型 が東京店に入荷しました。写真は近日中に追加予定です。価格は現時点では決まっておりません。 何卒ご了承くださいませ。

ビッカース MkI 重機関銃 後期型 (価格調整中) はこちら


2018.07.27 Friday

英国からかなり真面目なお話

まいど!  先日の東京浅草で行われた日本最大のミリタリー・イベント「ビクトリーショー」もいつもながら盛況で、そして皆様のお陰で無事に終わりました。 今は英国で行われている欧州最大の屋外ミリタリー・イベント「The War and Peace Show」に来ているシカゴ社長でございます!!  英国より「ビクトリーショー」へご来場くださった多くの多くのお客様にお礼を申し上げます!!!

 

毎年「ビクトリーショー」の直後に「The War and Peace Show」があるのでバタバタしてしまいますね!

私よりバタバタしたのは元外人部隊!! 「ビクトリーショー」の前に通関検査があり、ショーを真ん中に挟んで商品の引き取りと手入れを含む某大な量の商品化作業を彼の指揮下弊社スタッフが一丸になって遂行してくれました(東京店では今も作業中です!)。 通関業務の作業全てを彼とスタッフ・キートン氏に完全に任せられるようになりコレでシカゴ社長も一安心です。 ←現在店頭ではHP/DPアップを始め「将来的に出版する資料本用の詳細(精密)写真撮影」や「空のマガジンに段ボールを詰める」地道な作業が行われています。←この作業を省くと高い確率でマガジン内の小部品(マガジン・プラットホームなど)が失われてしまいます。←東京/大阪店のスタッフ一同ご苦労様です!

 

この商売、珍しい品を見つけるのも大事ですが、加工と検査が完全に終わらないと話になりません。 創業以来四半世紀(25年間)大きな問題もなく通関検査を合格させたのは我ながら大したものだと自画自賛しています。 これからは元外人部隊が同じだけ(最低25年間)は現役で頑張ってくれるでしょう。

 

皆様もご存知と思いますが約10年前に旧ハッコー商事が倒産して、在庫品、特許、PC設備、工作機械、書類やデータを含む一切を弊社が買い受けたので、中には多くの旧ハッコー商事が輸入した無可動実銃の資料も含まれていました。 その中にはいくつかの通関検査に合格出来なかった品を海外へ返送した書類がありました。 それに目を通すと通関検査を含む輸入作業よりも、輸出(送り戻し)の方が書類的には遥かに大変だったのが伺われます。

 

それは「武器輸出法の壁」。 輸入の際は通関検査で合格すれば武器では無いと判断されるので問題はありませんが、不合格となると「武器」になってしまいます。そうなると警察さん、税関さんだけではなく「経済産業省」が絡んできます。そして返送になると輸出国の輸入窓口(経済産業省に相当)から更に輸入許可を取らなければなりません。 本当に気の遠くなるような作業です。 ハッコーさんも海外の業者に加工を任せていたので、こんな事が起こったのでしょうね。 私達が毎月こちら(英国)に来て加工作業しているからこそ問題が起こらないのだと改めて認識させられました。

 

今月初め、国内の某業者関係者の方からその某業者さん(オーナーさん)にご不幸があったので、当時税関さんでストップしていた商品の引継ぎ作業を頼まれました。事前情報から加工は警察さんの基準を満たさない正規では輸入出来ない状態と想像出来たので、弊社では適切な手続きを取って送り主に返送し海外で現金化(送り主は当然返金には対応しないので) し某業者さん関係者の損出を少なくするように提案しました。  少なくてもその方は税関さんでストップしたままの商品を税関に放置させず(←これは最悪のパターンです)、問題が大きくならないよう合法的に処理して欲しいとの善意の気持ちで弊社に頼まれたのはお電話から十分伝わってきました。

 

結局は某業者さんとビジネス上でお付き合いがある他の業者さんが通関作業を行う事になり弊社へのお話は無くなりました。 ついこの前までその方は某業者さんと一緒に組んでご商売をなさっていたのでそれは当然の成り行きでしょう。  ご不幸のあった某業者さんと弊社は全くお付き合いは無く、約20年前の大事件で全国的に有名人となったので弊社ではお名前だけは知っている程度でした。 

 

多くのお客様から「長物のボルト操作が可能(動く)な加工でも大丈夫なのか?」などのご質問をイベントやお電話で尋ねられる事がありましたので、ここで弊社の見解を述べさせて頂きます。 

弊社では警察庁からの通達にある無可動銃認定基準に基づいて加工するのが「お客様の安心に繋がる最大の弊社の役割」と創業以来考えています。 弊社の知る25年間「長物のボルト操作が可能(動く)な加工」や「薬室が埋められていない加工」は警察さんの基準を明らかに満たしていないと思います。 

 

十年一昔と言いますが、約20年前に起こった「大事件」はもう忘れさられてしまったのでしょうか?  それとも新しい方は知らないのでしょうか?  当時、無可動コレクター業界を震撼させた、マスコミの報道の真偽は別として大々的に報道されたアノ大事件は古いコレクターであれば忘れもしないハズです。 当然キッチリと基準を満たしていた弊社には何の問題もありませんでしたが、お客様の中にはその事件に巻き込まれてコレクションを断念された方もおられたので非常に残念です。  またそのような事件が起こらないように業界のコンプライアンス精神がシカゴ・レベルで保たれる事を弊社は切望いたします。

 

「警察(さん)の言いなり」とか「シカゴが自主規制している」とか言われても構いません。 このビジネスは問題が起きなければ良いのです、この趣味を長く続かせるのはそれしかありません。 確かにモデルガンのような作動が楽しめれば高く売れるでしょう。 しかしそれは一時的な儲けでしかありません。 その後の失う物の大きさを考えたら「自ずからどのようなビジネスをしなければならないか」と答えが出てくると思います。

 

今回こちら(英国)で日本の某業者に頼まれて「無可動拳銃の薬室のインサートを抜いて実包を装填出来るように改造して日本に送って欲しい」「一回の通関は20丁が上限なので、小分けにして送って欲しい。←実際に無可動銃として正規に輸入しておればそのような制限はありません。 拳銃を少なく(小さく)小分けにして何がしたいのか? 怖い事を想像してしまいます。 弊社では重機関銃など大物を含んでも300丁位は通関できるので、この「小分け」が何を意味するのでしょうか?」など色々とブログでは書けないような(信じられないような)依頼を受けたと聞きました。 その英国の業者は日本の基準を満たさないだけではなく、英国の無可動銃の法律にも違反する行為なので断ったそうですが…。

 

本当に怖いですね、こんなリスクのあるビジネスをするなんてシカゴの常識では考えられません。輸出国でも違法になれば大変な事になるでしょう。何か20年前の事件と良く似た事が起こりそうです。

 

と、真面目なお話は終わりにして今回もヨーロッパでコレクターが合法的(心配無しに)にミリタリー趣味を満喫出来るイベントでエンジョイしてきまーーーーす!  

 

今回の出張旅程はこちら↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

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本日のワンポイント情報!!

先日お知らせした新入荷品のキャリコ M960A 短機関銃及び買取品の五六式騎銃をHPとD/P(詳細画像)にアップいたしました。 ぜひHPをご覧ください。

 

新たにアップした商品は下記の通りです。

 

キャリコ M960A 短機関銃 (売約済) こちら

五六式騎銃 はこちら

 

新入荷品についてはHPがまだアップされていない品があと少し残っておりますが、順次HPの作成を進めて参りますので、何卒ご了承ください。

 

今回の入荷品は1挺や2挺のみの入荷数のものが多くなっておりますので、気になるお品物がございましたら、お早めにお問合せ頂けますと幸いです。


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