「カイザー・ヴィルムヘルム II世」 終の住処 「Huis Doorn城」
まいど! オランダ中部の小さな街ドールンにある「ドイツ帝国最後の皇帝カイザー・ヴィルムヘルム II世」の終の住処「Huis Doorn城」の中に入り、先月の屈辱を立派に果たしたシカゴ社長でございます!!
一カ月前と変わらぬ立派な門、懐かしい…。 9月と10月では全く気候が違い門から続く庭園を散策するのに「コートを持って来たら良かったな!」とチョット後悔致しました。
散歩道には当時のオランダ人の生活を表したパネルが等身大で展示されています。
博物館になっているHuis Doorn城、この中にお宝が詰まっていると思うと興奮を隠しきれません。 内部はガイド・ツアーのみしか行っておらず英語のツアーを待つも全く始まらないので、オランダ語ツアーに参加しました。 出発は地下から、ツアーを待っている前にトイレに行ってきました。 「カイザーもここで〇たのかな?!」と思いしんみりといコトをいたしていると、目の前に最新のフラシュ(トイレ水洗器)のボタンがあったので「流石にカイザーはここでしなかったよなぁ〜!」 そもそも地下室はスタッフ用でカイザーはここには来た事はなかったのでしょう!
同じく地下の台所は城の総人数が少ないせいか普通の館とあまり変わらない規模。 冷蔵庫とかもあったのでこれは当時としては贅沢だったのでしょうね! バイエルンのノイシュヴァンシュタイン城ではセントラル・ヒーティングに料理用のエレベーターがあったのには驚きました!!
二階に上がってすぐにホーエンツォレルン家(Haus Hohenzollern)のファミリー・ツリー(家系図)が!
そしてその隣は「帝政ドイツ愛好家の聖地」でもあるヴィルムヘルム II世の軍服コレクションを展示してある部屋になっています。 ヴィルムヘルム II世の御祖母様が英国のビクトリア女王様なので数回訪英しており、その時に誂えたスコットランド軍装が正面に飾ってあります。
第一近衛軽騎兵連隊(1st Guard Hussar Regiment No.1)の礼装軍装。 ヴィルムヘルム II世はこの近衛軽騎兵軍装と護身兵(親衛隊)"Garde du Corps" 軍装がお気に入りで多くの肖像画がこれらの軍装を纏った姿で描かれています。 足元にあるヘルメットは第一近衛歩兵連隊第一大隊のスパイク・ヘルメットで、プロイセン王国の全ての皇太子は10歳になった時点でこの連隊の少尉に任官します。
シカゴ・コレクションの中の第一近衛歩兵連隊第一大隊のスパイク・ヘルメット(左)。
こちら左側は第一次大戦時の大元帥の野戦制服(Garde du Corps M1915 Service Jacket)です。 胸に刺繍で縫い付けられているのはプロイセン王国の最高位の勲章の一つである「Royal Prussian Order of St. John 勲章」。 ヴィルムヘルム II世は逆子で難産の末に生まれ左手に障害が残り、右手に比べて10cm以上短かかったのが袖の長さでも判ります。 こちらの足元にあるのはヘルメットはカイザー・ヴィルムヘルム II世のお気に入りの連隊「Queen's Cuirassier Regiment (Pomeranian No.2) 」の将校用で息子のヴィルムヘルム 皇太子をこの連隊の「名誉連隊長」に任命しています。
息子のヴィルムヘルム 皇太子(Friedrich Wilhelm Victor August Ernst in Queen's Cuirassier Regiment (Pomeranian No.2) uniform)。
Attilaと呼ばれる肋骨服で第一近衛軽騎兵連隊(1st Guard Hussar Regiment No.1)のM1915 野戦用軍服です。
従者の制服と食器室。 食器棚にはマイセン製の陶器が並んでいます。
ダイニング・ルーム。 壁右側には大元帥野戦服に身を包んだヴィルムヘルム II世の肖像画が、左側には皇后の肖像画が掛けてあります。 右側にはヴィルムヘルム II世の第一近衛歩兵連隊(1st foot Guard Regiment)のM1915 通常勤務服と制帽が飾られています。
小物が入ったキャビネット。 ヴィルムヘルム II世が使ったと思われる拳銃が二丁、そして旗手用のゴルゲット、圧巻は父フリードリッヒ III世から受け継いだ18世紀のプロイセン陸軍のRing Collars (楕円形の七宝で飾られた徽章)コレクションなど帝政ファンにはシビれる小物がキャビネット内に満載されています。
世界で最も内容が高価なワードローブ。 ヴィルムヘルム II世が実際に使用した軍服、コート、制帽、ヘルメット、飾緒や飾帯などの付属品がところ狭しと並んでいます。 下のヘルメットはプロイセン王国将官のスパイク・ヘルメット。
シカゴ・コレクションの中のプロイセン王国将官(パレード飾羽毛付)のスパイク・ヘルメット。
ヴィルムヘルム II世の執務室。 サドル型の椅子が特徴で調度品は彼が亡くなった時と全く同じ状態で残されています。
皇后の寝室。 ベッドの上にあるのはヴィルムヘルム II世の晩年の近衛軽騎兵軍装に身をまっとった肖像画。 一階にあった近衛軽騎兵軍装を着用したものと思われます。
多くの部屋に帝政時代の軍装に身を包んだヴィルムヘルム II世の銅像などが手の届くところにあります。←絶対触ったらダメですが…。 少人数のツアー制限定ならでこその身近な展示が涙ものでございます。 自宅に戻ったら自分のコレクションの銅像をナデナデしましょう!
晩年のヴィルムヘルム II世の胸像。
ドールン城の前での記念撮影! 普段はあまり記念撮影とかはしないのですが、ここは別格です!! 「カイザーの終の住処」への来て「何か記念になるものを残しておきたい!」ってまるで観光旅行ですね! この「それほど大きくない館(城)」に5時間もいてもまだ物足りないほど内容が充実していました。 ここの収蔵品と同型のヘルメットなどをコレクションとして持っていますが、そのことを館内を案内してくださったオランダ人のガイドさんに言えば「相当なホラ吹き」と思われるでしょう。←当然言ってませんが…。 ミリタリーの趣味は歴史の一部を所有できる楽しさが沢山ありますね!!
今回の出張は予定外にオランダをまたゆっくりと回ったので英国へは帰国前にチョコっと寄っただけとなりました。 10月19日のブログにある旅程は下記のように変更になり無事に帰国致しました!!
実際に行った旅程はこちらは↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
明後日にはまた次のヨーロッパ出張の始まりです! では行ってまいります!!
本日のワンポイント情報!!
買取りで、スオミ M31 短機関銃 (後期型) が東京店に入荷しました。 HPとDetailed Photos(詳細画像)は近日中にアップする予定です。 価格は現時点では決まっておりません、何卒ご了承ください。