Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2020.03.31 Tuesday

意外と知らない照準機の見方 Hensoldt BLITS 4×24 スコープ編

最近、小さいボタン電池の番号を見ようとしたら、目が霞んで読めなかったスタッフ・アルマです。
字が小さすぎて読めない!となりましたが、年齢的にはまだハ○キルーペを持ち歩くのは数十年早いです!

 

シカゴでは色々なスコープを扱っており、目が悪い私はあまり小さいレティクルだと見えない事が結構あります・・・


1スコープ全体.jpg
そんな中、格段に見え易かったのがこちらの「Hensoldt BLITS 4×24 スコープ」です。
こちらのスコープを製造したHensoldt社は、天体望遠鏡やカメラレンズで有名なドイツのCarl Zeiss社傘下で軍用照準機等を担当しているメーカーです。

 

2エレベーション.jpg
基本的な使い方としては、上面のダイヤルがエレベーション・ノブで、上下の調整を行います。

 

3ウィンドウゲージ.jpg
側面のこちらのダイヤルはウィンデージ・ノブで、左右の調整に使用します。
どちらも回すとカチッというクリック音が何とも心地が良いです。


4レティクル.jpg
覗いて見るとレティクルは案外シンプルですが、中央の円や三角の部分を使っておおよその距離測定が可能となっているようで・・・


5 距離表.jpg
付属のマニュアルによると、この様に身長180cmの人間大のターゲットに対して500mまでの簡易な距離測定ができるようです。
ちょうど人の頭から足先がレティクルの円内に収まる距離が300m程度となります。


6速度.jpg
このマニュアルには、他にも走っている目標や風が吹いている状況下での見越し射撃の方法も記載されていました。
草木が揺れていたり妙に細かいイラストで多数のシュチュエーションが描かれているのは、英語が読めない私としては非常に有り難い!


8 付け方.jpg
こちらのスコープはM16A4の様なフラット・トップ・タイプや、ピカティニー・レール (20mm) 等に取り付けが可能となっています。 取り付け方法としては、赤丸部分のレバーを倒してマウントをフリーにし銃本体に取り付けます。 銃に取り付けた後はレバーを戻すとロックが掛かり、さらにレバーがウィンデージ・ノブの誤操作を防止するカバーにもなる、如何にもドイツらしい設計ですね〜。

 

9 全部載せる.jpg
最後になんとなく、バーティカル・グリップと合わせてみました。
近距離から中距離と幅広い戦闘ができてしまいそうですね!

以上、Hensoldt社製 BLITS 4×24 スコープのご紹介でしたー。

 

>> 今回ご紹介したHensoldt BLITS 4×24 スコープはこちら

>>バーティカル・グリップ (G.P.S. Grip Pod System) はこちら

>> ブログで使用したM16A1 自動小銃 RAS カスタムはこちら

 

 

本日のツーポイント情報!!

*お客様各位
いつも弊社をご利用くださいまして、誠にありがとうございます。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、お客様および従業員の安全確保のため、 明日4月1日(水) と 4月2日(木) を定休日とさせていただきます。

 

・大阪店 (瓦町一丁目ビル 4階)

2020年4月1日(水) 〜 当面期間
当面の間大阪店では水曜日・木曜日を定休日とさせていただきます。
※大阪店ではご来店時のご予約は不要です。

 大阪店 TEL:06-6223-9070

 

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お客様にはご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。

 

株式会社 シカゴレジメンタルス

 

 

*買取で入荷した【無可動銃】九九式短小銃 初期型 (名古屋製) をHPとD/P(詳細画像)にアップしました。 ぜひHPをご覧ください。

 

・【無可動銃】九九式短小銃 初期型 (名古屋製) はこちら


2020.03.30 Monday

アメリカ独立戦争!フレンチ M1777 キャバルリー フリント・ロック ピストル 後編

シカゴ大阪店は4月1日(水)から 当面の期間 水曜日・木曜日を定休日とさせて頂くことと相成りました(定休日の水木曜日に大阪店へお電話を掛けられますと自動的に東京店へ転送されます。間違えて掛けられても大丈夫ですのでご用の際はお気軽にお電話下さい)。

・・・新コロ恐るべし・・・皆様こんばんはナベです。

 

本日はフレンチM1777 キャバルリー フリント・ロック ピストルの後編でございます。 その名の通り絶対王政ブルボン王朝時代の1777年にフランス軍に採用された火打ち石式ピストルです。

 

1777年といったら日本では安永年間10代将軍徳川家治の時代、アメリカではイギリスからの独立戦争(1775年〜1783年)の真っ最中(フランスもアメリカ側に加勢して多数の部隊や有力な艦隊を派遣)ですね。

 

そのアメリカ独立戦争では物資が不足するアメリカ独立軍に対しフランス政府から相当数の武器が送られましたが、その中にかなりの数のこのフレンチM1777も含まれていました。 上の絵画は1781年ヨークタウンの戦いで敗れアメリカに降伏するイギリスのコーンウォリス将軍(因みにこの戦いに参加した兵員の内訳は仏軍1万、米軍8千、英軍7千だそうです)。

 

独立戦争で活躍したこのフレンチ M1777 キャバルリー、アメリカではフランスの拳銃というよりアメリカ軍が使った拳銃というイメージが強いらしく、気に入った(?)アメリカ軍はM1777をコピーし完成したUS M1799 North & Cheneyフリント・ロック ピストルを初の制式拳銃として配備しました。 上の写真はアメリカ独立戦争を題材にした2000年の映画「パトリオット」でフリント・ロック ピストルを構えるメル・ギブソンさん。

 

しかしアメリカに加勢し独立戦争に参戦したフランス、宿敵イギリスを負かしたものの戦費13億リーブル(15.6兆円くらい?)も掛かってしまい結果財政が崩壊・・・これが一因でフランス革命となってしまいました。

 

そういえば2003年のイラク戦争時、戦争反対のフランスにアメリカが「WW2の時に助けたのに恩知らずだな!」と言ったのでフランスが「独立戦争の時に助けたのをもう忘れたのか?」と言い返す小話があったな・・。

 

バクダッド市街地でアメリカ海兵隊員が構えるM16A2自動小銃はこちら

 

今回のフレンチ M1777 キャバルリーはフランスのSt. Etienne(サン・テティエンヌ行ったな〜6年前か・・・遠い目)、Charleville、Maubeugeの造兵廠で製造されました。 綺麗に時代が付いた真鍮部分の右側面にはモブージュ(Mauberuge)造兵廠の刻印がエレガントに入っています。

 

サン・テティエンヌ造兵廠で開発されたFA-MAS自動小銃はこちら

 

因みに造兵廠のあったモブージュ(Mauberuge)はフランスとベルギーとの国境近くの工業都市でご覧のように地理的にキワドイところにありました。 実際1793年のフランス革命時にはフリードリヒ・ヨシアス・フォン・ザクセン=コーブルク=ザールフェルト率いるオーストリア軍の攻撃を受け、WW1時にはドイツ軍が占領、WW2の際には空襲を受け大きな被害を受けたそうです・・・。 それではまた〜。

 

フレンチ M1777 キャバルリー  フリントロック ピストルはこちら

 

本日のツーポイント情報!!

*いつも弊社をご利用くださいまして、誠にありがとうございます。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、お客様および従業員の安全確保のため、 本日より東京上野本店の全フロアの営業を予約制とさせて頂きます。


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2020年3月30日(月)〜 当面期間
当面の間、東京上野本店へのご来店を
予約制(当日予約可)として対応させていただきます 。
期間中入り口を施錠していますので、ご予約の上ご来店いただきましたお客様につきましては、備付のインターホンを押していただけますようお願いいたします。

※ご不明な点がございましたら当日予約も可能ですので、東京上野本店までお問い合わせください。

 東京上野本店 TEL:03-5818-1123

 

※大阪店ではご来店時のご予約は不要です。

お客様にはご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。

 

*【無可動銃】DT 車載機関銃 (大型リング付) の新たな個体を本日HPとD/P(詳細画像)にアップしました。 ぜひHPをご覧下さい。

・【無可動銃】DT 車載機関銃 (大型リング付) はこちら


2020.03.29 Sunday

フランス騎兵御用達!フレンチ M1777 キャバルリー フリント・ロック ピストル 前編

なんか現在の東京って(個人的に)下の写真みたいな心象風景に成りつつあります・・・皆様お元気ですか?ナベです。

 

今話題(?)の非常事態宣言は政府が発動し、戒厳令は軍に統治権を移すことだそうです。 ちなみに行政戒厳は日露戦争の講話条件について不満が爆発した1905年の日比谷焼き討ち事件、1923年の関東大震災、1936年の二.二六事件の際に宣告されたとか・・・。

 

・・・気分転換いたしまして本日はフレンチ M1777 キャバルリー  フリントロック ピストルの前編でございます。 しかし鉄製のベルト・フックが珍しいですね〜ベルトに差してみたい。

 

銃身は7 ½インチ ラウンド・バレルのスムース・ボア(滑腔砲ですね)で口径は17.1mmとなってます、シンプルですが当たったら現用小銃弾とは違う意味でメッチャ痛そう((( ;゚Д゚)))。

 

このフレンチ M1777はアメリカ独立戦争で仏米軍で多用されましたが、その後の1789年に勃発したフランス革命においてもフレンチ M1777は革命政府や王党派などに所属する軍隊によって使用されました。 「民衆を導く自由の女神」の右横の青年が2挺拳銃してるフリントロックはフレンチ M1777かな?

 

その後、台頭したナポレオンの指揮によりフランス革命軍は各地で革命の輸出を拒む周辺諸国と交戦。1799年イタリア戦役 、 1805年オーストリア戦役、1805年トラファルガー海戦、 1805年アウステルリッツの三帝会戦、1806年ドイツ・ポーランド戦役 、1807年フリートラントの戦い、 1808年スペイン独立戦争 、1809年オーストリア戦役、1812年ロシア戦役、1813年ライプツィヒの戦い、1815年ワーテルローの戦いなどなどの戦いが発生します。

 

このフレンチ M1777もアウステルリッツでマルムーク騎兵が振り回してたのか(絵の中にも何人かマルムーク兵がいますね)

 

ポーランドのウーラン槍騎兵が腰に下げていたのか(軍帽の形状が独特〜)

 

モスクワからの撤退戦で竜騎兵が懐に持ってたのか

 

運命のワーテルローで胸甲騎兵がイギリス軍の方陣にぶっ放してたのか

 

・・・まさに浪漫ですね〜。

 

折角ですので大阪店に展示中の竜騎兵連隊下士卒 ヘルメットと胸甲と並べてみました(フランスではなくベルギーですが)。 華やかですね〜インスタ映えですね(したことありませんが)〜それではまた〜。

 

フレンチ M1777 キャバルリー  フリントロック ピストルはこちら

 

ベルギー王国陸軍竜騎兵連隊下士卒 ヘルメット & 胸甲はこちら

 

 

本日のツーポイント情報!!

*買取で入荷した 【無可動銃】三八式歩兵銃 2挺をHPとD/P(詳細画像)にアップしました。 ぜひHPをご覧ください。

・【無可動銃】三八式歩兵銃 はこちら

・【無可動銃】三八式歩兵銃 はこちら

 

明日3/30()から東京店におきましてご来店の際は事前のご予約をお願いしております。 詳しくはこちらをご覧くださいませ。


2020.03.28 Saturday

あけてみたくなりますよね!?

皆様こんばんは、フォックスです。
少し前になりますが、新型肺炎の影響かホテル代が安くて良かった!?(ホテル業界の方すみません)と思いながら大阪店で店番をして参りました〜。


大阪店にはたまにしか出没しませんので、今回も興味深々で店内を物色してみました。 銃については他のスタッフにブログをお任せして、今日は銃以外の展示品について〜。



入ってすぐ目に付くところには、胸冑、赤いフサフサのついたヘルメット、大砲のミニチュアなどがディスプレイされています。

そのディスプレイの台になっているのは、左右で対になっている引き出し?です。
てっきりただの台だと思っていて、何か入っているとは思っていませんでしたが、よくよくみると・・



「スリング」の文字が・・。

商品が入っているって気づいていませんでしたが(こらこら・・)、これだけ引き出しがあったらとりあえずあけてみたくなります。 だいぶ昔に行った、寺山修司記念館の机の引き出しあけてみる展示みたい〜と思いながら、一通り・・。


ほとんどは各国のスリングが入っていましたが、東京店にもある銅版画の原画版や、アモベルトなど、実は色々入っておりました。

スリング、こんなにあるって気づかれていないお客様がいらっしゃったんじゃないかと、一人で心配してしまいました。 ご来店されましたら、スタッフに在庫お尋ね頂くか、引き出し、ぜひあけてみて下さい〜

 


ちょうどいいサイズの騎士像がガゼットを見守っていますが、よくよく見ると良い感じの顔しているじゃないですか〜!

 


騎士ではなく馬が!!(馬好きの個人的感想です)
社長、次にブロンズ像的なものを仕入れる際は、手頃なサイズのグッドルッキングな馬をぜひお願いします〜。


それではまた〜。 

 

フォックスおすすめ、ブリタニアメタル製 独逸騎士像(1928年ワイマール共和国陸軍第6歩兵連隊合唱コンクール記念品) はこちら

 

本日のワンポイント情報!!

買取で入荷した【無可動銃】US M1 ガーランド ライフル をHPとD/P(詳細画像)にアップしました。 是非ご覧ください。

 

・【無可動銃】US M1 ガーランド ライフル はこちら


2020.03.27 Friday

コレハ珍シイ!2.5倍光学照準付!小倉造兵廠製九九式短狙撃銃

遠目に桜を見て心がほっこり。 皆様こんばんは、ナベです。

 

DSCN5546.JPG

本日はこちら現在、大阪店在住となっています九九式短狙撃銃でございます。 九九式短小銃を基に製造され、昭和十八年末ごろから生産が開始され部隊に配備されました。 九九式短狙撃銃・・・シカゴ以外では土浦の自衛隊武器学校でガラスケース内で鎮座しているのを拝観したくらいだな〜。

 

こちらが7年ほど前に撮影した土浦武器学校の九九式短狙撃銃・・・7年前か・・・。

 

DSCN5548.jpg

九九式の先代でもある九七式狙撃銃は6,5mm弾で2.5倍の照準眼鏡、次世代の九九式短狙撃銃は威力をUPした7.7mm弾と4倍の狙撃眼鏡でした。 しかし!大阪店在庫のこの九九式短狙撃銃、驚くべきことに・・・。

 

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一般的な4倍ではなく、なんと2.5倍の照準眼鏡が取り付けられています!  小倉工廠製九九式短狙撃銃は極一部の例外を除き基本的に2.5倍用のマウントが取り付けられていたそうで名古屋工廠製については、シリアルNo.1〜5,000及び7,000〜10,000の範囲の個体には4倍用マウント、5,000〜7,000の範囲の個体には2.5倍用マウントが装備されていたそうです(へぇ〜)。

 

この九九式短狙撃銃用照準眼鏡としても大変珍しい富岡光学機械製造所(京セラオプテック株式会社)製でシリアルはNo.2919です。 この2.5倍の照準眼鏡は九七式用ではないよ九九式専用ですよ、ということでシリアルの前にはしっかりと99の数字が記されてます。 無くなっていたりバリバリに硬化していることも多いラバー・アイピースも今なお往時の弾力を良く保ってます。 

 

日本陸軍では狙撃銃は歩兵中隊から選抜された射手によって使用されました。当然ながら九九式短狙撃銃は九九式短小銃を装備部隊に配備されペリリューや沖縄などの戦場でアメリカ軍に対し戦果を上げました(写真は九七式狙撃銃を構える日本軍兵)。

 

DSCN5553.jpg

美しい菊花紋章、九九式の刻印共に削られること無く完全に残っています。

 

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槓桿は九七式狙撃銃と同じように照準眼鏡に当たらないように30mmほど延長し角度を付け折り曲げられています。 三八式歩兵銃や九九式短小銃を見慣れた目には何か新鮮・・・。

 

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木部は各部に小さな打ち傷などが見られますが大変状態も良く、ニス仕上げの艶もこれまた良好に残っています。 旧軍小銃の特徴の銃床部の上下の継ぎ目はじっくり見ないと境目が分からないほどです。

 

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下帯にはオリジナルの単脚が取り付けられていて(照準眼鏡と単脚の組み合わせは命中精度高そう)、万一照準眼鏡が無くても戦える?ように照尺 (リア・サイト) に高射表尺も付属します。

 

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小倉工廠製の九九式短狙撃銃の生産数は僅か1,000挺程度と思われ(名古屋工廠では九九式短狙撃銃の生産数の殆どを占める約10,000挺が製造されました。)ただでさえ珍しい九九式短狙撃銃の中でも相当希少な品となっています、シカゴが扱った中でも最高の部類の逸品です!是非いかがでしょうか(個人的に欲しいぞ〜)〜それでは。

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取で【無可動銃】L85A2 (SA80A2) 自動小銃 (A1改造モデル) が入荷しました。 本日HPとD/P(詳細画像)にアップしました。 是非ご覧ください。

 

また、【無可動銃】58式 小銃 (北朝鮮製 AK47 自動小銃) の新たな個体をHPとD/P(詳細画像)にアップしました。 ぜひHPをご覧下さい。


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