Chicago Blog

国内唯一の無可動実銃と古式銃の専門店。
スタッフの日記や元フランス外人部隊兵の声、新入荷の情報などの各種おしらせ、在庫状況など、リアルタイムにお知らせします。

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2017.12.08 Friday

四種のサソリ!

こんにちは、朝晩の冷え込みに耐え切れず、自転車通勤用の手袋を新調!…したのですが、全然ダメだこの手袋!風を通しまくる!と、せっかくの新しい手袋を押入れの奥に投げ入れた、買い物失敗に定評があるキヨミズです。


本日はこちら、Vz.61 短機関銃です。

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通称“スコーピオン”として知られる本銃は1961年、チェコスロバキアの軍および警察用として採用されました。当時においても軍用としては最小であった.32ACP(7.65x17mmSR ブローニング)弾薬を使用し、チェコスロバキアならではの巧みな設計を盛り込み、コンパクトでありながら実用的な命中精度とフルオート火力を実現しています。チェコスロバキア軍では、主に偵察員や特殊部隊、高官警護要員に支給され、同国の警察組織(と、恐らくは情報機関)においても広く使用されました。また制式採用は多くありませんでしたが、公式・非公式に広く輸出され、東側諸国や共産援助が行われた国々でも多数の使用されました。またその特性から、IRAや極左テロ組織、犯罪組織等でも重宝がられていたようです。そして興味深い事に、イスラエルの諜報機関“モサド”、ドイツの対テロ部隊“GSG9”、オランダ軍特殊部隊、インドネシア軍特殊部隊等で非公式・限定数ながら、西側機関での使用が確認されています。
まさにワールド・ワイド!な銃なんですね。


 

前回入荷時の最新ロットは、表面処理がブルーイング仕上げで、木製グリップを備えた仕様。
黒染めというより濃い青の、まさしくブルーイングといった美しい佇まいです。02.jpg
「スコーピオンはこの上面に開いた排莢口辺りの角ばった造型から銃口へ流れる曲線がセクシーなんすよ!」と、ナベさんに力説すると「セクシーとか言い出すと末期ですよ」と何やら含み笑い。…ハイ、同類です(笑)



単材木製のグリップは、明るいニス仕上げ。
形状が何となく、Vz.26 軽機関銃のグリップを髣髴させるのが面白い。
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内部には発射速度を抑制するレート・リデューサーが仕込まれております。

(もちろん、本ロットでも分解しての確認が可能!)



本ロットの品は、シリアルが一致したダンボール製の箱が付属。
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社長に聞きますと、放出したチェコ軍が付けてきてくれた物だとの事で、簡素ながら純正といえる箱です。



表面仕上げが所謂、チェコ・グレーの品もございます。
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このグレー焼付け塗装とブルーイング、仕上げによる違いですが、製造年による違いとなります。個人的には最初、輸出や警察用はブルー?と思っていたのですが、ブルーの個体にもチェコスロバキア軍用を示すクロス・ソード刻印が打たれています。入荷分の製造年代を見渡しますと、ブルーの個体は60年中盤以前で、グレーは60年代後半から70年代が見られました。ですので、表面処理がブルーは生産初期、グレーは後期と判断して間違いないでしょう。



 

昨年夏の入荷ロットですが、グレーと黒色の樹脂製グリップといった組み合わせの個体もあります。
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ちなみのこの個体の製造年は79年。
グリップは消耗品ですので、後の補修時に組み合わされた可能性も考えられます。



そしてこちらは旧ユーゴ製M84です。
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旧ユーゴでは80年代にライセンス生産を行い、自国の軍・警察用や輸出用として供しました。内部寸法に僅かな違いがある模様ですが、メカ的にチェコスロバキア製と変わり無し。あと刻印以外で特徴は黒の焼付け塗装でしょう。一見すると黒染めかと思うほど、丁寧な塗装皮膜に驚かされます。セレクターやストック基部は等の細かいパーツは、ユーゴ製小火器によく見られる、熱処理された赤褐色をしています。グリップはチェコスロバキア製とも異なる色味の黒色樹脂製。これらが組み合わさりM84独特の雰囲気を纏っております。



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スコーピオン4種、そろい踏み。これだけのバリエーションが揃うのは、シカゴならでは!

ブルー仕上げのロットは、ヨーロッパ出張の際、私が社長と外人部隊氏の指揮の元、バッチリと良品を選んでまいりましたので、状態の良さは折り紙つき!もちろん、他のバリエーションも軍役を経たとは思えない良品揃い。お値段も比較的リーズナブルとなっておりますのでコレクションとして、コタツで暖まりながら気軽に手に出来る?一挺としてオススメです。それでは、今回はこれにて!


>Vz.61 スコーピオン 短機関銃シリーズはこちら
>ユーゴ・スコーピオン M84 短機関銃はこちら
>ホルスター始め、各種アクセサリーも揃えています!こちら

 

 

本日のワンポイント情報!!

買取り2件で、無可動実銃 合計3挺 が東京店に入荷致しました。 HPとDetailed Photos(詳細画像) は既にアップしております。 いずれもすぐにご案内可能なお品物となっておりますので、ぜひご覧ください。

 

Armalite AR7 自動小銃(27万円、税別)はこちら

ベルチェー Mle M1916 騎兵銃(13万円、税別)はこちら

Kar.98k 小銃 (9万円、税別)  はこちら

 


2017.12.07 Thursday

特徴が無いのが特徴?スウェーデン軍M26ヘルメット

皆様こんばんは、急にストンと気温が下がりましたね・・・しばれますナベです。

 

本日はこちら寒い国から来たヘルメット「スウェーデン軍M26ヘルメット」でございます。

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いかにもTheヘルメットですね。 日本の九○式のように☆が付いてるでもなく、ドイツの石炭バケツやイギリスのお皿みたいに個性的でもなくアメリカのM1みたいにシステマチックでもなく、フランスのエイドリアンのように懐古的でもない・・・(形状的には日本の九○式ぽい?)。

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M26という形式ですので戦間期の1926年に採用されたと思われます。 M26の前にはM21/16という21年型の16年仕様?というヘルメットが存在しました、M21/16ヘルメットはM26と比べると縁の部分が長く正面にはスウェーデン王国の紋章であるスリークラウンが意匠として取り付けられていました。 えらく19世紀チックな軍服(近衛兵?)を着て、スウェーデンモーゼルM1894カービンを構えてM21/16を被る瑞典兵。

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しかしM21/16はそれほど大量には作られなかったようで改良型のM21/18へ移行しました(16年や18年に計画はされたようですがWW1中には間に合わなかったようで本格的に配備が始まったのは戦後からだったようです)。 M21/18の改良点はM21/16の長めの縁を短くしたことでしたがスリークラウンの意匠はそのままでした(下のM21/18は参考品です)。

 

基本戦火に巻き込まれず平和なスウェーデンでしたが、お隣のロシアは帝政が崩壊し王国のスウェーデンとは正反対の不気味な共産国になりイタリア、ドイツなどのファシスト(スウェーデンと日本は共に王室皇室を頂く国家同士ということもあり終始友好的で戦中は日本に対し色々な情報を提供してくれ、WW2末期には終戦の斡旋もしてくれました)もブイブイ言わせ始めたためか?三度ヘルメットの改正を実施しました。 写真は演習中のスウェーデン兵。

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それが今回こちらのM26ヘルメットです。 基本M21/18と同じデザインですが頭頂部の突起、ヘルメットの縁の折り返し、スリークラウンの意匠を省き簡略化して生産性を向上させたモデルです。 良質な鉄鉱石の産地だけあっていい鉄を使っているようです。

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しかしM26を採用したのも束の間、実際ドンパチに巻き込まれているわけでもないのに、またまたスウェーデン軍はヘルメットを変更しました。 縁を更に更に短くして取り回しの良さを追求(?)したM37ヘルメットです。 写真はスウェーデンのM37ヘルメットをコピーしたフィンランド製M40ヘルメットを被ってソ連軍と戦うフィンランド兵(ビミョーにややこしい)。

 

M37が部隊に行き渡ったためかM26はその後、どうやら後方部隊や市民防衛隊に回されたようです。 M26を被って救難訓練中?のご婦人方、また一部は上記のフィンランドや左隣のノルウェーにも輸出されたようです(戦車や戦闘機だとドイツやソ連に難癖付けられそうですがヘルメットならモーマンタイ?)。

 

ノルウェー軍には国産のヘルメットがあったようですがスウェーデンからのM26も白くN(多分NorwayのN)の文字を書いて使用していたようです。 写真はN文字入りのM26を被って雪中でこれまたスウェーデン製のm/42B重機関銃を操作するノルウェー兵(1940年にドイツに屈しちゃったノルウェー軍がなんで42年製のm/42Bを使ってるのか?制式前の品を使ったのか?戦後スウェーデンに亡命した部隊か?)

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そういえば映画「ヒトラーに屈しなかった国王」の予告編でちらっとM26ぽいヘルメットを被ったノルウェー兵が出てきた気が・・・。 M26のシンプルな内装で大変綺麗というか未使用のようです、気軽に被って北欧気分を満喫するのも良いのでは。

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やれやれ想定外に長くなってしまった瑞典鉄兜ブログもこれで終わりか〜と思ったら、社長から至急電「フフ〜ン、社長コレクションでスウェーデンの珍しい竜騎兵用ピッケルハウベ(スウェーデン軍竜騎兵M1886下士卒ヘルメット)もあるよ〜」と燃料投下!(ちゃんとスリークラウン入ってますね) 社長曰く18万円(税別)で販売も可とのことですので、ご興味のある方は是非お問い合わせ下さいませ〜。・・・ということは1886年に採用されたこのピッケルハウベでスウェーデン軍はWW1の期間を乗り越えて、後のM21/16ヘルメットやM26ヘルメットにバトンを繋げていたんですね、ハァ〜ヒストリーですね〜。

 

瑞典軍でもよし白N書いて諾威軍仕様も面白いのでは「スウェーデン軍 M26ヘルメット」はこちら

 

スウェーデンモーゼルM1894カービンって全然違うんですけどパッと見「スイス マンリッヒャー M1893 騎兵銃」 に似てません?1年違いの騎兵銃はこちら

 

m/42B重機関銃はアメリカの30口径機関銃のスウェーデン版だそうです、「ブローニング 30口径 M1919A4 重機関銃 」はこちら

 

 

本日のツーポイント情報!!

*明日12月8日(金)〜12月10日(日)、日本最古の室内アンティーク骨董市 平和島骨董まつり に古式銃専門店として参加いたします。  
 

平和島骨董まつり
期間:12月8日(金)〜10日(日)
時間:10:00〜17:00 (最終日は16:00閉場)
会場:平和島・東京流通センタービル(東京都大田区平和島6−1−1)
入場料:無料

   

国内最大級かつ唯一の古式銃専門店の名に相応しい古式銃の展示を行う予定です。
お客様のご来場を心よりお待ちしております。

平和島骨董まつりの公式HPはこちら

※なお、同期間中はシカゴレジメンタルス東京店での登録証付古式銃の展示品が通常より少ない状態になります。 
期間中に弊社店舗にて登録証付古式銃のご検討もしくはご購入希望の場合は、お早めにメールもしくはお電話にてご連絡頂けますようお願いいたします。

  (可能な限りご希望の個体を会場に移動せず、店舗に残しておきます。)

※日程によってはご希望の日時にご覧頂くことができない場合もございます。

 

お客様にはご不便をお掛けいたしますが、何卒ご了承頂きますようお願い申しあげます。

   

*東京店在庫品で、ユーゴ M56 短機関銃 の新たな個体をHPとD/P(詳細画像) に本日アップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 

ユーゴ M56 短機関銃 (¥55,000、税別)はこちら

 


2017.12.06 Wednesday

模様替えに! BAR ハンドガード

こんばんはアルバイトSです。

 

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珍しくBARのハンド・ガードが複数入荷しておりまして、個体毎に色味に差がある為取り付けた際の印象も変わってきます。 なかなか無い機会ですので、ハンド・ガードの取り外し方法も含めてご紹介したい、今夜のシカゴブログです。

 

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協力してもらうのがこちらの"BMR"ことブローニング・マシン・ライフル。

一次大戦中に生産されたモデルであるBMRをその後BAR M1918A2と同じ仕様に改修した個体です。

BARと全く同じ機能・デザインですが、最初に生産されたのは一次大戦中の1918年となっています。

 

ストックしていた火器を最新型に改修するのはイギリスでもロシアでもですが、アメリカも例外じゃないんですね…!

 

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特にこの個体は、金属部のコンディションもさることながら、木部の仕上げが非常に艶やかです。

しかもシリアルをたどると、一次大戦時にコルト社で製造されたわずか9,000挺の内の1挺である事がわかりました……!

 

ハンド・ガードを入れ替えたら随分印象が変わりそうですが、いかがなものでしょうか?

と言うわけで早速分解の手順を紹介していきますが、流石に100年前の設計故かハンド・ガードを取り外すまでの手順は少々煩雑です。

 

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機関部左側面にピンがささっていますので、画像の位置に回転させてやりますとスポッと抜けてきます。

よっぽどの素晴らしいコンディションで無い限り、ピンの所に擦れた跡も付いているかと思いますので、目星はつく事でしょう……!

 

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すると、ガス・チューブと一体となったハンド・ガードが前に抜けていきます。

画像ではキャリング・ハンドルが付いたままですが、事前に外しておくとより楽になると思います。

(キャリング・ハンドルについては過去のブログをご覧ください こちら)

 

それにしてもこのBMRのハンド・ガードも非常に綺麗ですね……傷も少なくツヤッツヤです……!

 

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ここからがポイントで、ハンド・ガードの内側にはシールドと呼ばれる薄いパネルが差し込まれています。

こいつを抜き出してやる必要があるのですが、ハンド・ガードに刻まれた細い溝と噛みあっていますので、ハンド・ガードを割らないよう丁寧に押し出してやらなければなりません。 シールドも薄く変形してしまう可能性がありますので、木製あるいは柔らかい真鍮製のポンチを用いて地道に押し出してあげてください。

 

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シールドが抜けましたら、側面のネジと……

 

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底面の2ヵ所のにネジをはずしてやる事で、ガス・チューブからハンド・ガードが外れ交換する事ができます。

戻す時は逆の手順でOKです。

 

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マットな雰囲気や……

 

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明るい色味ですと、新鮮な感じがしますね。 なんと言いましょうか、スポーティー……?

特にこのハンド・ガードは仕上げが施されていない"生"な状態ですので、ミリタリーな印象は薄れます。 やはりハンド・ガード1つ変わると随分印象が変わってきますね。

 

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ついでのようになってしまいますが、非常に珍しくスリングも入荷しています。

適度に時代は付いていますが、まだまだしっかりしなやかです。 是非ともこの機会に……

 

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そしてハンド・ガード、スリングに限らず、各種アクセサリーも在庫にございますので、コレクションにちょっと気になる錆や傷が……なんて時には、ぜひ下記リンクをご覧ください。

 

>>本日ご紹介のBMRはこちら

>>BAR ハンド・ガードはこちら

>>BAR キャリング・ハンドルはこちら

>>BAR バイポッドはこちら

>>個人的には一番お勧めです!スリングはこちら!

 

本日のワンポイント情報!!

買取りで、火縄銃 六匁玉軍用抱筒 (銃砲刀剣類登録証付古式銃) と スプリングフィールド M1873 トラップドア ライフル (無可動古式銃) が東京店に入荷致しました。 HPとDetailed Photos(詳細画像) はすでにアップしております。 どちらもすぐにご案内可能なお品物となっておりますので、ぜひHPをご覧ください。

火縄銃 六匁玉軍用抱筒 (銃砲刀剣類登録証付古式銃) (27万円、税別)はこちら

スプリングフィールド M1873 トラップドア ライフル (無可動古式銃)(40万円、税別)はこちら

 


2017.12.05 Tuesday

南北戦争の騎兵銃 Part 1

1861年に勃発したアメリカの南北戦争 (1861-65年) は、一つの戦争の中で最も兵器の発展が見られた戦いであったと言われています。 特にその戦闘の要であった騎兵装備の進歩には目を見張るものが有りました。 これは第二次世界大戦における花形兵科であった戦闘機や戦車が、開戦時と終戦時では大きな性能差が生じた事にも通じます。


南北戦争当時の騎兵隊にはその用兵上の特殊性から優先的に最新式の兵器が支給されており、戦争後期になると後装式の博覧会の様に各種の特殊な後装式システムを持つ騎兵銃が使用されました。 それでは今回は南北の両騎兵隊によって使用された騎兵銃 (カービン) について、Part 1とPart 2の二回に分けてお送りしましょう。

 

ローレンツ M1842 騎兵銃

南北戦争の主要小銃の中であまり知られていないのが、オーストリア帝国がアメリカ (南部連邦) に輸出したローレンツ M1842 小銃です。 一般的には北軍がスプリングフィールド M1861 歩兵銃を、南軍がエンフィールド P1853 歩兵銃を主要小銃として使用した事は知られていますが、意外にも知名度のそれほど高くないローレンツ M1842 小銃が南部連邦軍で多数使用されていました。 ローレンツ M1842 小銃は前装管打式で銃身内にライフリングのあるライフル・マスケットです。 19世紀前半頃の欧州列強の標準的な小銃したが1854年にオーストリア帝国がM1854 小銃を主力小銃としてからはやや時代遅れになっていました。 ローレンツ M1842 小銃には歩兵銃 (全長約132cm) と騎兵銃 (全長約76cm) の二種類があり、南軍騎兵隊には短い騎兵銃が支給されました。



弊社在庫のローレンツ M1842 騎兵銃 (登録証付古式銃)【3509】 ¥540,000(税込)はこちら

 

ホール・ノース M1843 騎兵銃

騎兵隊は各種兵科の中で最初に後装式小銃を支給された兵科で、南北戦争開戦時には配備数こそ少なかったものの、開発されてから既に20年近く経っていたホール・ノース M1843 騎兵銃が一部の騎兵隊で使用されていました。 本銃は古参兵の如く10年以上も使用され続けられており、その長所や短所が熟知されていた為、開発年代は古いものの有効活用されていました。 戦争末期になると軍によるトライアルも不十分なまま導入される新型騎兵銃も多く、実際に騎兵隊に配備されてから欠点が露見する事例も多くありました。



弊社在庫のホール・ノース M1843 騎兵銃 (無可動古式銃)【5289】 ¥1,080,000(税込)はこちら



シャープス M1852 騎兵銃

1840年代に開発された殆どの騎兵銃が戦後姿を消したのに対して、シャープス 小銃は19世紀後半までの半世紀の間は騎兵隊のみならず、一般歩兵用から民間用大口径狩猟用小銃 (バッファロー・ライフルとして有名) に至るまで各種のバリエーションが使用されました。 単発でありながらその耐久性と後部から容易に装填可能な操作性に優れた後装方式により、南北戦争時の最も成功した騎兵銃として先ず最初に名前が挙げられます。 初期型はブリーチが斜めに取り付けられていたことからSlant Breech (斜めブリーチ) と呼ばれ、南北戦争ではリネン薬莢を使用する管打式のモデルが主に使用されました。



弊社在庫のシャープス M1852 騎兵銃 (スラント・ブリーチ、無可動古式銃)【4559】 ¥1,080,000(税込)はこちら



シャープス M1863 騎兵銃

その後、斜めブリーチから垂直ブリーチに代わり、より耐久性が高くなったのがシャープス M1863 騎兵銃です。 M1863 騎兵銃の多くの個体では不評だったローレンス・パテントのペレット・プライマー・システムは取り外されていました。



弊社在庫のシャープス M1863 騎兵銃 (登録証付古式銃)【4438】¥2,700,000(税込)はこちら

 


シャープス M1863 メタリック・コンバージョン 騎兵銃

戦争後期には金属製薬莢を使用するリム・ファイアのシャープス 騎兵銃も出現しましたが極少数に留まりました。 南北戦争で使用されたシャープス 騎兵銃の中では後期型に分類されるM1863 騎兵銃の多くは、戦後に管打式からM1866 トラップドア小銃用に開発されたセンター・ファイアの.50-70 Government弾を使用できる様に改造されました。 これらはシャープス M1863 メタリック・コンバージョン 騎兵銃と呼ばれました。 当初から金属薬莢用として生産されたモデルはフル・ロードの.50-70弾を使用しいましたが、コンバージョン・モデルは45グレインの減装弾を使用したと言われています。 初期型のSlant Breech (斜めブリーチ) はセンター・ファイアへの改造が強度的に難しかった為、管打式のまま南北戦争終結と共に姿を消し、現在では希少価値の高い品となっています。



弊社在庫のシャープス M1863 メタリック・コンバージョン 騎兵銃 (無可動古式銃)【3018¥864,000(税込)はこちら



スタール M1858 騎兵銃

シャープス 騎兵銃と同じく機関部下部に設けられたレバーによって薬室が開放される単発後装式の騎兵銃としてはスタール 騎兵銃があります。 スタール社は騎兵銃ではあまり多くのシェアを占める事は有りませんでしたが、軍用リボルバーの生産数はレミントンやコルトに次いで三番目に多く、当時の著名な銃器メーカーの一つでした。 スタール 騎兵銃の撃発機構もシャープス 騎兵銃と同じく当初は管打式でしたが、その後リム・ファイアとなり、最終的にセンター・ファイアへと進化を遂げました。 管打式のスタール 騎兵銃はModel 1858と呼ばれた他、金属薬莢式はM1864と呼ばれました。



弊社在庫のスタール M1858 騎兵銃 (登録証付古式銃)【3930】 ¥3,240,000(税込)はこちら



スタール M1865 騎兵銃

スタール M1865 騎兵銃はリム・ファイアとセンター・ファイアはブリーチ・ブロックのみが異なるだけで、リム・ファイアとセンター・ファイアを区別する個別のモデル名は設定されませんでした。 日本国内ではリム・ファイア式のみが古式銃の登録対象となっています。 詳しくは来年上旬に発行されるガゼット Vol.15のスタール 騎兵銃の項目ご参考ください。 スタール 騎兵銃はシャープスやスペンサー以外の後装式騎兵銃の中で成功を収めた数少ない一挺です。



弊社在庫のスタール M1865 騎兵銃 (登録証付古式銃)【3504】 ¥3,240,000(税込)はこちら



バーンサイド M1864 騎兵銃

北軍の将軍でもあったバーンサイド准将が開発したバーンサイド M1864 騎兵銃は、北軍の騎兵隊に愛用された騎兵銃です。 後装式ではありますが、ブリーチ・ブロックの前方が機関部下部のレバーを引き下げる事により持ち上がる特殊な構造を持っています。 その為、金属製のコーン型弾薬をブリーチ・ブロックの先端から装弾する仕組みになっています。 バーンサイド 騎兵銃の多くは南北戦争後期で使用された他、特殊な構造の割には操作が容易な為、その後幕末に日本国内にも一定数が輸入されて使用されました。 日本国内に登録証付古式銃として残る品の多くは米国と日本の大きな内戦で実際に使用された可能性が高い個体です。



弊社在庫のバーンサイド M1864 騎兵銃 (登録証付古式銃)【4604 ¥2,700,000(税込)はこちら



メリル M1863 騎兵銃

一見普通の前装管打式に見えるメリル 騎兵銃は機関部後部のレバーを持ち上げる事により薬室が開く特殊な騎兵銃で、歩兵銃モデルは生産されず、騎兵隊用に特化した珍しい品です。 機関部上部のブリーチ・レバーのロックを解除し、レバーを上部後方に大きく起こして装填する特殊な構造となっています。 ブリーチ・レバーを完全に解放すると、ブリーチから実包を押し込むプランジャーも連動して後退し、装填が可能になります。 装填後、再度ブリーチ・レバーを前方に戻すとプランジャーが前方に移動して実包がチャンバーに送り込まれます。 メリル 騎兵銃を製造したMerrill Patent Fire Arms Manufacturing Companyは他の中小銃器メーカーと同様に南北戦争終結後の1866年に倒産しており、メリル 騎兵銃の後継モデルが南北戦争後に作られる事は有りませんでした。



弊社在庫のメリル M1863 騎兵銃 (無可動古式銃)【5290】 ¥972,000(税込)はこちら



ジョスリン M1864 騎兵銃

多くの単発後装式騎兵銃は銃身後部の上方から何らかの方法でブリーチを開放し装弾する構造ですが、ジョスリン 騎兵銃は銃身の後端が直接開く特殊な構造になっています。 最も単純で合理的な後装式システムに思われますが、銃身後端が開放できる構造は発射ガスの吹き戻しが最も強く影響する為、強度的に問題が多くあまり実用化はされませんでした。 シャープス 小銃では銃身後方の頑強なブリーチ・ブロックが、発射ガスの吹き戻しを抑える仕組みになっていますが、ジョスリン 騎兵銃にはブリーチ・ブロックに相当するものが無く、ヒンジにより固定された大型の回転式カバーによって吹き戻しを防ぐ構造となっており、これが特徴的な外観を形成しています。 しかしながら、やはり強度的な問題があったのか、この回転式カバーには改良が加えられ、幾つかのバリエーションが存在します。 試験段階で実戦に投入された後装式騎兵銃は大半が南北戦争終結と共に姿を消しました。 それらの騎兵銃では銃身の長い歩兵銃は存在せず、騎兵銃のみが製造されたものが殆どでした。 しかしながらジョスリン 騎兵銃は、スペンサーやシャープスのように大成功を収めた騎兵銃以外としては珍しく歩兵銃も生産されました。



弊社在庫のジョスリン M1864 騎兵銃 (無可動古式銃)【5288】 ¥756,000(税込)はこちら

 


スペンサー M1860 騎兵銃

スペンサー 連発銃はクリストファー・スペンサーが開発した後装内火式の7連発レバー・アクション ライフル/カービンで1860年から1869年の間に生産されました。 トリガー・ガードを兼ねたレバーを下方に引く事によってブリーチ・ブロックが降下し、バット・ストック内の管状弾倉 (Tube Magazine) から弾丸を薬室に送り込むと同時に空薬莢を上部から排莢します。 スペンサー 連発銃は大成功を収めただけあり、短い生産期間とは対照的に多くのバリエーションがあります。 M1860 騎兵銃のほぼ全てが北軍によって使用されました。 シャープスのように戦前から生産されていた騎兵銃は開戦前に南部諸州でも販売されており、南北戦争が勃発してからも南軍で使用されましたが、北部(マサチューセッツ州)に所在していたスペンサー社の製品は、南北戦争の勃発後に量産が始まった事もあり、北軍騎兵隊にのみ支給されました。



弊社在庫のスペンサー M1860 騎兵銃 (無可動古式銃)【4554 ¥756,000(税込)はこちら



スペンサー M1863 騎兵銃 (米国南部連邦軍用)

スペンサー M1860 騎兵銃 の一部は捕獲品として南軍によっても使用されましたが、工業力の劣る南部連邦では銃器メーカーが独自のモデルを設計/生産するのは難しかった事から、捕獲品を模倣した品も生産されました。 弊社在庫品のスペンサー M1863 騎兵銃は南部連邦で生産されたと思われる珍しい品で米国では「Confederate Spencer」と呼ばれ珍重されています。



弊社在庫のスペンサー M1863 騎兵銃 (米国南部連邦軍用、無可動古式銃)【3281¥1,944,000(税込)はこちら

 


スペンサー M1865 騎兵銃

M1860 騎兵銃は22インチ・バレルに.56-56in.口径でしたが、南北戦争終結の年に改良されたM1865 騎兵銃は2インチ銃身が短い20インチ・バレルの.50in.口径となりました。 スペンサー 騎兵銃とシャープス 騎兵銃はスプリングフィールド M1873 騎兵銃が正式となるまで合衆国騎兵隊の主要火器となっていました。 M1865 騎兵銃は南北戦争終結年 (1865年) に生産が始まった為、南北戦争には実質的には間に合いませんでした。



弊社在庫のスペンサー M1865 騎兵銃 (登録証付古式銃)【3872¥3,240,000(税込)はこちら

 

 

後編は「南北戦争の騎兵銃 Part 2」として来年初めに、また「南北戦争の歩兵銃」はまた別の機会に紹介したいと思います。

 

 

本日のワンポイント情報!!

大阪店在庫品で、五六式騎銃 と M49/57 短機関銃 の新たな個体をHPとD/P(詳細画像) にアップいたしました。ぜひHPをご覧ください。 

 

五六式騎銃(6万円、税別)はこちら

M49/57 短機関銃(6万円、税別)はこちら


2017.12.04 Monday

無可動実銃対モデルガンじゃないけれど2 (M60編)

どーも、ケンです。

ちょっと前にM1カービンのカービン ストック & ハンドガード セット (プラ製モデルガン本体付)をやりまして・・・
この手の品は弊社ではたまたまたまに入る品という感じで、つまりそうそう見ない品なんですが・・・
なぜかその後、近いコンセプトの品がまたもや入荷しました。
続いたりするものですな。

M60 機関銃(本体トイガン、一部実物パーツ)というものです。
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こうして見るとなかなか良い雰囲気。

M60という機関銃はなんというか・・・ひと昔前はマッチョなワンマンアーミーご用達でしたから。
憧れの1丁でしたよ。

友人はこれのトイ持って「エイドリアーン!!!」と叫んでいたくらい・・・(実話)

いや、まあ・・・友人の叫びはランボーとロッキーの間違いではあるんですが・・・

さて、本銃はつまりトイガンに、合法の範囲でも実銃パーツが付いた品。
実銃パーツはフラッシュ・ハイダー、フロント・サイト、二脚、ガス・チューブ、キャリング・ハンドル、キャリング・ハンドル基部。

つまりこの辺に実銃パーツが集まっております。
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スリングも本物。
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それなりに使用感がありつつ、綺麗なスリングです。

この辺り、商品詳細ページの説明も併せてご覧ください。

逆にトイの部分はそれなりにデフォルメもされてますけど・・・でも雰囲気は悪くないんでじゃない?というのが個人的印象。

フィードカバー開くし。
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中身はスカスカですけど、安全の証ね。
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閉じるのもスムース
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ところでM60のフィードカバーってこのレバーを捻って開けるんですよね。
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なんかね、フィードカバーを開けるラッチがレバーを捻って開けるって私の中に無くて・・・
同じことはM14のセレクターにも言えて・・・


同じような感じで捻るというか・・・摘まんで捻れるようなレバーっていうんですかね?
この頃のアメリカってこうなのかな?という不思議な違和感が私の中にありました。

総じて、それなりに荒い部分もありますが、それもM60のイメージですしね。

あ、リアサイトの倒立バネの不具合で油断するとサイトが寝ちゃいます。
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ここはちょっと気になりますかね? (自分のだったら、ちょっとイジってなんとかしちゃうレベルですが)

そして本銃の最大のうれしいところは「銃身が外れる」こと。
まさに機関銃。思わず、やってみようぜー!となります。

ここにラッチがあるんで、
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このように上に回して下さい。
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すると銃身がスコッと簡単に抜けます。
このように・・・
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なお、填めるときは逆の動作ね。

ただし、このラッチはちょっと動かし方にコツが要ります。引いて回すというか。
軸の反対側の押してやるとやりやすい。
ちょっと文字とかで説明しにくいんですが、実際やってみると簡単にわかりますんで。

あとせっかくだから、ダミーカート&アモリンクが飾れるか試してみます。
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フィードカバーを開けて・・・こんな感じに置きます。
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で、慎重に閉じます。
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できた!ちゃんと固定されて飾れますね。
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ねっ?
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こうなると、ここにレーション缶付けたいね。
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こんな感じに
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なお、絵は「地獄の黙示録」のクリーンこと・・・
ローレンス・フィッシュバーン。つまりモーフィアス。
若い頃は痩せてる・・・

というわけでM60 機関銃(本体トイガン、一部実物パーツ)でした。
M60の無可動実銃は現在では貴重ですから、一考されるのもよろしいかと思います。
特に季節柄、ご自身へのクリスマスのプレゼントにいかがでしょう?

>>M60 機関銃(本体トイガン、一部実物パーツ)はこちら
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